第29話 上位種との死闘
~~セバス視点~~
全力の攻撃を上位種に避けられ続けるセバスは集中していた
(…駄目か…ナイフやダガーでは攻撃力が足りないし…剣では遅くて当たらない…まぁ相手が舐めてる間に色々と試すか…)
懐から呪符を取り出し投げつけ爆発させたり大きすぎる大剣をマジックバックから取り出し叩きつけたり色々と試すセバス
「おい!俺も加勢するぞ!」左手で愛剣を構えて駆けつけたダンブ
「あ?なんだお前は逃げなかったのか?良いのか?負け戦だぞ?」(まったく、逃げれば良いものを)呆れながらも喜ぶセバス
「お前が本気なんだから俺だって頑張るさ、それに逃げるのは趣味じゃないしな(笑)」片手で上位種の攻撃を受け止めたダンブは笑う
「ほう?俺の攻撃を片手で受けるとは、凄まじいな…だが、この程度なら問題は無い」二人を相手に余裕の表情を見せる上位種
(流石にキツいか…勝てる気がしない…結界が有るのと無いのではこんなに違うものなのか…おや?頭上から魔力反応?もしや二人からのサポートですか!?)「ダンブ!気を付けろよ?でかいのが来るぞ!……先に回復か!?力が漲る」
「……流石は聖女様だな、この距離で腕が完全に治ったぞ、これなら本気で行ける!」マジックバックから二本目の剣を出したダンブ
「久しぶりに見ましたね~ダンブの二刀流……次はマーリンの魔法だから巻き込まれるなよ!」
「ズドーン!!」
空からピンポイントで上位種に雷が降り注ぐ
「ぐわー!!」煙を上げながら倒れこむ上位種
「…やったか?」
「…それなら良いのですが…まだ死んではいないな…」(これでやっと五分五分位ですか…本当にキツい…)
「…流石に効いたぞ?まぁそう何回もこんな攻撃が打てるわけ無いし…もう、打つ手なしか?」ゆっくり立ち上がりながら話し掛ける上位種
「?いやいや、マーリンが本気ならまだまだこんなものじゃ無いぞ?まぁあの方達は今忙しいだろうから後は任されましょうか、さぁ行くぞ!」
死闘を繰り広げるセバス達、健闘虚しく徐々に押され始めた
「…おい、ダンブ…まだやれるか?」両手に持ったナイフを投げつけ上位種に攻撃するセバス
「…あぁ何とか身体は動いているぞ?」二振りの剣で攻撃し少しずつダメージを与えるダンブ
「…パチン!…ライトニング…」魔法で牽制をしながらマジックバックから次の武器を取り出したセバス
「…全然効いていないか…自然回復が速すぎてダメージを残せないのが辛いな…」
「どうした?もう終わりか?やっと身体から痺れが取れて来たしそろそろ此方から行くぞ?…ぐ…身体が重くなった?…」
(様子が変わった?もしや、結界が戻ったのか?)「…ダンブ、結界が戻ったみたいだな…」懐から呪符を取り出し投げつけ状況を確認するセバス
「…そうみたいだな…回復が遅くなって動きも鈍い…こんなに違うものなのか…ふ~後は任せろ!お前は魔王城に行け!」二振りの剣を下段に構えて息を整えたダンブ
「いや、二人で確実に倒すぞ!」マジックバックから新しい武器を取り出し構えるセバス
「俺が気付いて居ないとでも?ずっと気にしていただろ?後は大丈夫だから速く行け!」下段の構えのまま上位種に攻め立てたダンブ
(…まったく…格好つけやがって…まぁ今回は甘えるか実際問題ダンブでも倒せるレベルまで下がったしな…)
「解りました、此処は任せますよ?死なないで下さいね?今回の事で実力不足が理解出来ましたからね~二人でまた鍛え直しですね~では後は頼みましたよ?」(さぁ封印門はどうなってるのでしょうかね~アイツが邪魔をしてなければ良いのですが…)走り出すセバス
魔王城の前まで来たセバスは気配を探りながら中に入った
(…ふむ…気配の配置的にエドとレイナがフリスの前に居る…でマーリンさんとティアさんの気配は無いですね~まぁ急ぎますか…)
(…さて、状況を確認するには話を聞ければ良いのですが…正直期待は出来ないですね~)
「貴様は何て事をしたんだ!?」
(おや?珍しいですね~エドが怒鳴るなんて…)「どうしました?何が有ったのですか?」
「セバスさん!聞いて下さい、コイツがマーリンさんとティアさんを追い詰めて自害に追い込んだんですよ!?」フリスに怒鳴り付けていたエドがセバスに気が付いて振り返り説明した
「だから、マーリンは俺が来た時には居なかったんだよ!」
「では、ティアさんは認めるのですか?」冷静に確認するセバス
「は、知らないな~(笑)」笑いながら答えるフリス
「…まぁ私が見た限りではティアさんにフリスが近付いて何か話をしていたのかな?少し距離が有ったからそこは解らないわ…ただティアさんがエリックさんの剣を抱えながら後ろに倒れて…光に包まれて消えたのは見えたわ…それが見えたからこそエドが怒ってね…」状況を解る範囲でセバスに説明するレイナ
「…そうですか…」(ふむ、何となくは状況が理解出来ましたが…消えた?自害したので有れば…死体は残るはず…流石に神の子でも本当に神様の所へは行かないでしょ?まぁ前例が無いですし…もしかしたら…奇跡的に封印門が働いてエリックさんの所へ行ったとか?可能性はまぁ在りますが…私には解らないですね~無事だと良いのですが…)
「で?コイツをどうします?査問会議に出しますか?査問会の条件は揃いますよ?王族と騎士団の副長以上と一般の権力者が此処には居ますから」
「まぁそうね~あんな面倒臭い条件が此処に揃っていて~私はセバスに任せるわよ?」
「おいおい、冗談だろ?そんな事したら俺様が大変な事になっちまうぞ?」慌てて周りを見るフリス
「まぁそうですね~正直に言うと私もどうでも良いので…」
「じゃあ、見逃してくれ」逃げようとするフリスをセバスが捕まえた
「?まぁ逃がしはしないですよ?それにマーリンさんが封印門に入ったのなら…別にもう勇者とか要らないでしょ?なので貴方は査問会で審議をして~結果次第ですが~従ってもらいますよ?…レイナ騎士団長!フリス容疑者を捕縛!」 「了解~」
(まぁこれからの事はマーリンさんに任せましょうか…ふふ、信じて待つとか私らしくは無いですね~まぁやれる事をやりますか(笑))
「…おい、どうなった?」汗だくになりながら駆け付けたダンブは状況を理解出来なかった
「あ~忘れていましたね(笑)まぁ流石に倒せましたか、取り敢えず説明は後回しで…これからは本気で修行をしましょうか(笑)」
「…ふ~?修行か?楽しそうだな(笑)今回の事で実力が足りないのは理解出来たしな~頑張るか(笑)」笑いながら想定するダンブ
「これから忙しくなりますよ~(笑)」
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