第28話 キングオーガの上位種
時は遡りセバス達がキング達と戦闘を開始した所…
~~セバス視点~~
「まったく、私の言葉が聴こえないのか、理解が出来ないのか…まぁ何とかなってるから腹が立ちますがね~おっと、危ないですね~」独り言を言っていたセバスの元へオーガの攻撃が向けられたが紙一重で避けてカウンターで喉元をナイフで一閃、一撃で仕留めたセバス
「ふ~何とかなりそうですね…エド!周りを見なさい!」エドガードの後ろから攻撃をしようとしていたオーガをセバスが間に入り攻撃を止めてからオーガを仕留めた
「…ありがとうございます~いや、この量はキツいですね~」攻撃を捌きながらセバスにお礼するエドガード
「まったく、泣き言は終わってからよ?」呆れながらオーガの攻撃を捌き戦闘を続けるレイナ
「…ふ~もう少しだから気合いを入れて行くぞ!頑張れるか?」キングと戦いながらエドガードを気遣うダンブ
「はい!頑張ります!あと少し!」周りのオーガに剣を振りかざし果敢に攻め立てるエドガード
(私とダンブは大分余力を残せてますし…このまま行ければ何とかなりますかね~ただ…順調な時こそイレギュラーが付き物だ…あの人ならそう言いますよね~(笑)気を張って頑張りますかね~)
それからしばらく、最後のキングが倒され過激な戦闘に終止符が打たれた
「…よっしゃ!俺様の手柄だ!…終わった~もう動きたくね~」最後の一撃をキングに当てたフリスはその場で座り込んだ
「……何が手柄よ…この中で一番倒してないくせに…」息を整えながらフリスに文句を言うレイナ
「…本当…ですよ……一番はダンブさん……です…」汗だくでその場に倒れこむエドガード
皆が終わったと思い、各々が休憩を取っている姿を見ながらダンブとセバスは緊張をまだ解いてはいなかった
「…おい、出来るだけ早く息を整えろよ?本番はこれからだからな?セバス、やつは動き出したか?」周りに注意してからセバスに動向を確認するダンブ
「…いえ…まだ動く気配は無いですが…」(何でしょうか…今攻めて来た方が確実だと思うのですが…慎重なのか…何かを待っているのか…私の見立てでは五分五分ですし…確実性が無いから来ないのでしょうか…)
「…ほら、立ち上がって下さいよ?何が有るか解らないですからね?」倒れている人達に呆れながら準備を促すセバス
「…了解です……」何とか立ち上がって集中し始めるエドガード
「ふ~解ったわ、これからが本番ですもんね…気合いを入れて行きましょう」同じく集中するレイナ
「…あ?何の話だ?…もう終わりだろ?流石に俺様は動けないぞ?」その場から動こうとしないフリス
「あ~良い忘れていましたね(笑)実はさっきのオーガ軍団にはキングの上位が裏に潜んでいて…まぁ簡単に言うと敵の親玉です(笑)」(まぁ戦力的に笑えないですが…少しでも戦力が必要ですし…不利だと解ればこいつは逃げるでしょうからなるべく余裕を見せないと…おや?結界に歪み…もしかしたら封印門が開けられたのですか!?)
「…ふむ、あの人の気配は無いですが、まぁ門が開けば何とかなるでしょうが…問題は結界ですね~どうなることやら……どうやら来ますよ!集中して最初の攻撃に備えて下さい!」セバスは集中力を高めて上位種の動向を意識しだした
「「「了解!!」」」 「へ?」
フリスを除く全員が最大限に集中し始めた
「!?レイナ危ない!!」咄嗟にレイナを突き飛ばしたダンブ、次の瞬間大きな音と衝撃が響いた
「ドッゴーン!!!」
「キャッ!何が起きたの!?」突き飛ばされたレイナは起き上がり状況を確認する
土煙がはれ、全体が見えるようになった場所では右腕の無いダンブと少し細身のキングオーガが立っていた
「おや?一人は仕留めれたと思ったのですが…右腕だけでしたか~まぁあなた方の最高戦力が無くなったと思えば奇襲は成功ですかね~」流暢に喋る上位種、細身の体からは今までに感じた事の無いプレッシャーが溢れていた
「…やはり、此方の戦力を計っていましたね?魔物の割には頭が良いみたいですね~ですが、あの軍団をそんな事に使って割には合うのですか?」(少しでも話をして全体の状況を落ち着かせないと…これは勝てないですね~参りましたね~もう少しであの人に会えるのに……まぁ最後まで諦めませんけどね?)
「あぁあれ位ならいくらでも準備が出来るぞ?そして、俺の見立てでは此方の最大戦力が君達だろ?ならあれくらい安いものさ~」
「そうですか…この結界の向こう側はそんなに殺伐としているのですか?では貴方は向こうで一番強いのですか?」(まぁ違うでしょうけど…はぁ~これが向こうの上位なのか普通なのか…)
「いや~流石に一番ではないかな~上には上が居るからさ~悔しいけど現実はそんなものさ…」
(やはりそうですか…まぁそうじゃないとあの人は結界の向こう側へ行ってましたよね~いくら強くてもこの程度ならあの人の敵ではないですしね~)
「そうですか…世の中は広いですね~こんな鳥籠に隠っていたら解らない事だらけですね~」
上位種との会話で時間を稼いでいる間に周りでは戦闘の準備をしていた
「…おい、動けるか?エドとレイナは急いで魔王城に行くんだ」唖然としている二人に声を掛けるダンブ
「…貴方の…腕が…私の…ごめんなさい…」
「…ダンブさんの腕が…何が?あれが敵の親玉?」状況が理解できない二人
「良いから落ち着け、今はセバスが時間を稼いでいる、速く行け」
「…駄目よ私も戦う…貴方達が戦っても勝てる相手ではないはず…」
「そうですよ…皆で戦わないと勝てません」
「ふ~気持ちは嬉しいが正直足手纏いだ、今の攻撃を見切れたか?あれが見えないのであれば邪魔なだけだ、次は助けれないぞ?」
「でも…私も…だって…私の所為で…貴方の腕が…」
「こんなもん後で治せるさ、おい、エド!レイナを頼むぞ?さぁ速く行け!」
「…解りました、行きますよレイナさん」レイナの手を引っ張り離れようとするエドガード
「…いや、私も戦う…でも、足手纏い…」
「ほら、行きますよ…ダンブさんセバスさん後は任せましたよ…」離れていくエドガードとレイナ
「やっと行きましたね…それにしても良かったのですか?逃がしても」
「うん?まぁあれよりもお前達に集中して確実に殺した方が今後の為になると思ってな」
「ほう?それは光栄ですね~では、本気で行くぞ?」急に雰囲気が変わったセバスが上位種に攻め立てた
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