第27話 聖女の覚悟
(頼みましたよ、マーリンさん)
「…は~とは言え…これからは一人ですか~寂しいですね…どうしましょう…そうだ!セバスさん達の仲間として活動しましょうか~マーリンさんとしか行動をしてなかったですし~楽しそうです(笑)……仲間に入れますかね~?もう聖女では無いですし…肩書きは特に無いですし…まぁ回復役で役に立ちますからお願いしてみますか~と言うよりも…お金がないですから~セバスさんに泣き付かなくては~(笑)」独り言をずっと喋り続けるティア
「おい、やっと見付けた!てか一人でブツブツ何言ってんだ?」
「?フリスさんですか?他の人は?」振り向き目視で確認するティア
「あ?知らね~よ、そもそも仲間じゃないし関係ないだろ?まだ戦ってるんじゃないか?」
「はぁ、また逃げたんですか…相変わらず逃げるのが速いですね…」(本当に…直ぐ逃げるのは昔から腹が立ちます、ようは裏切りですからね…)
「まぁ良いです、ではセバスさん達の所へ行きますよ?」歩き出したティアに対して動かないフリス
「?どうしました?ほら、行きますよ?」(何でしょうか…ニヤニヤして…嫌な予感がします…)
「あ~そんな事よりマーリンは何処だ?二人で来たんだろ?」
「マーリンさんはエリックさんを追い掛けて行きましたよ…それがどうかしましたか?」
「ちっ…ふ~まぁ居ないなら仕方が無いか~両手に花だったのにな~ティアだけでも良しとするか(笑)」怒ったと思ったらニヤニヤしだすフリス
「?何を言ってるのですか?」(気持ち悪いですね~怒ったりニヤニヤしたり…何を考えているのか解りませんね…)
「あ?あ~そう言えばまだ言ってなかったか?ゴソゴソ……ほらこの紙が見えるか?」懐から書類を出すフリス
「…何ですかこれ…王印?…マーリンさんと私との婚姻を認める?…何言っているのですか?…冗談にしては面白くないですよ…?」(この王印は本物のようですし…そもそも偽物は捕まりますし…この人はそんなリスクを取らないから…)
「うん?本気だぞ?冗談とかでは無いし~まぁマーリンは居ないがお前は俺の物になったと言う事だ(笑)まぁよろしく~」
「…は~まぁマーリンさんが居なくて良かったと言いますか何と言いますか…不幸中の幸い?でもハズレクジですか~本当について無いですね~」ため息を吐きながら俯くティア
「?何言ってる?あ~俺を独り占め出来るから嬉しいのか?まぁ俺は勇者だし(笑)しばらくは独占させてやるよ(笑)でも次々と妻を増やす予定だからさ、まぁよろしく頼むな(笑)」ニヤニヤしながらティアに触ろうとするフリス
「!?触らないで下さい!!結界!!」結果を張るティア
「うん?何だ?ティアにしては薄い結界だな~?さては、嫌がってるふりか?それとも焼きもちか?可愛いヤツだな~(笑)」
「ふん、そんな訳が無いじゃないですか!結界が薄いのは魔力が無いからですよ!そしてこんな結界でもマジックバックからこれを出す時間稼ぎにはなります!」マジックバックからエリックの剣を取り出し構えたティア
「だからどうした?いくらアイツの剣だろうと俺には勝てないぞ?(笑)」笑いながら剣を構えるフリス
「貴方に勝てないのは知ってますよ!私には剣術の才能は無いですし、まぁ貴方もマーリンさんじゃなくて良かったですよね~?(笑)マーリンさんなら一瞬で塵にされてましたよ~?(笑)ついでにこんな国も更地にしてたでしょうね~(笑)」ケラケラ笑いながら楽しそうに話し出すティア
「…うるせーな…だから何だよ!今は関係ないだろ?どうせお前はもう逃げられないしお前の人生は俺の物だから(笑)たっぷり楽しませて貰うぞ?」
「怒ったり笑ったり情緒不安定ですか?でもその通りですね~困ったものです…こんな事なら私もマーリンさんに着いて行けば良かったんですよ…こんな国の為なんかに…マーリンさんは相変わらず正しいですね~(笑)」(あ~あ…結局…選択を間違えましたか~本当に大事な所で間違えますよね~最後の最後まで情けないですよね~まぁもうどうでもいいや…)
「…もう…疲れました…魔力も無くなりましたし…どうでも良いですよ…」俯きながらぼそぼそ喋るティア
「お?諦めたか?なら帰るぞ?色々とやらなきゃだしな~(笑)」フリスはニヤニヤしながら剣を仕舞い、結界をノックした
「…ふん、どうでも良いとは言いましたけど、貴方の物には死んでも嫌です!知ってましたか?力の有る業物は奪った魂を纏って持ち主の為に力を発揮すると…つまり、あの人の剣で自害したら魂はあの人の元へ行ける!かも?(笑)どうせならそんな可能性に賭ける方が楽しいとは思いませんか~?(笑)まぁ魂が在るかは解りませけど…」ケラケラ笑いながらエリックの剣を自分の首に当ててフリスに問い掛けるティア
「おい!何をバカな事を!止めろ!」焦ったフリスは目の前の結界を壊そうと叩き始めた
「…最後に貴方の悔しそうな顔が見れて満足です…」首に当てていた剣を素早く引き後ろに倒れたティア
(本当に呆気なかったですね~痛みも特には無いですし、流石エリックさんの剣です(笑)でも身体の力が抜けていきましたから死ぬのは時間の問題ですね~でも意外に長く感じますね~あ!これが走馬灯と言うやつですか(笑)エリックさんが言ってたやつだ~いや~最後に良い体験が出来ましたね~でも…出来れば…エリックさんの事を思い出しながらでお願いします!!頑張れ私の頭!頑張れ走馬灯!……人を生き返らせる奇跡も魔法も無い……よく、エリックさんが言っていましたね~懐かしい……何だかふわふわします…!?微かにですが、甘い柑橘系の香りがします~ナイス私の頭と走馬灯~はぁ~癒されます……あ~ダメですね…もう…終わりみたいです~最後に…この香りに包まれて…幸せでした~)
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