第24話 戦闘開始
森の中を走り魔王城を目指すセバス達は城が見える所で一度止まり作戦を確認しだした
~~セバス視点~~
「さて、一度作戦を確認しましょうか?」セバスは止まって声を掛けながら振り返った
「おや?誰も付いて来ていませんかね?あ~離れているだけですか(笑)」
「…ふ~…流石に速いぞ…」汗を拭いながら現れたダンブ
「…まったくよ…ふ~しんど…」そのあとに続いてレイナが現れ
「……む…り……休ませ…て…下さ…い」倒れ込みながら現れたエドガード
「おや?大丈夫ですか?まぁ準備運動だと思って下さい(笑)このまま作戦を確認しますのでエドはそのまま動けるようになるまで回復してくださいね?」(ふむ、少し緊張していましたか…加減が出来ていませんでしたね~まぁ時間は有りますし大丈夫でしょう)
「では、状況の説明からしますね?解らない所は随時質問して下さいね?」
「了解だ」頷くダンブ
「まず、オーガですが一部隊が結界に近付いています」
「そいつらは何をしているんだ?」
「私の見立てでは偵察と囮ですかね…あと、結界を人間が操作できるかの確認でしょうかね~」(予想が当たっているならば、かなり知力の高い敵ですね~)
「なるほどな…それを見たヤツが倒せると踏んで突っ込んだら後から二体のキングとその上のヤツが出て来ると…」
「そうなりますね~ですので私達は勇者を囮にして二体のキングが出て来た所を狙います」
「?勇者がキングとオーガ十体を相手に出来るのですか?」倒れたまま質問するエドガード
「良い質問ですね~(笑)確かに勇者は弱いですよ?ですが勇者の剣は別格です」
「そんなに凄いの?私も無理だと思うけど…実際に何度か直接話をしたけど…オーガ十体ですら危ういのでは?と思うわよ?」不安げな表情で質問するレイナ
「勇者の剣は破邪の剣と言いまして、魔物を攻撃してある程度のダメージで倒せる能力が有るのですよ~まぁ正直彼には勿体無い剣ですね~」(まったく、あの剣があの人の手に有ればこんな事には成らなかったと思うと…運命とやらを呪いたくなりますね~)
「殺気が漏れてるぞ、気を付けろ」ダンブがセバスに注意する
「あ~申し訳ありません(笑)まぁですので今は待機です(笑)」(私もまだまだですね~落ち着かないとですね~)
「…よいしょ…ふ~…剣が凄いのは解りましたよ?それでも…勇者程度の人がキングやオーガ十体に適度なとは言えダメージを与えられるのですか?」ゆっくりと起きながら質問するエドガード
「そうね、私も無理だと思うけど…」
「そうですね~厳しいでしょうけど…一応彼にも師匠として剣術を仕込んでいますからね~あの人が(笑)本人が自覚しなくても身体は覚えているはずですよ?」(本当に羨ましいですね~まったく、まぁ次に会ったら私も師事して貰いますけどね~)
「そうなんですね?でしたら安心ですね、了解です」納得したエドガード
「そうね、それなら安心だわ~後はタイミングを計って参戦ね?」
「えぇ、問題はそれからですので…今は休んで英気を養って下さい、タイミングは私が探りますので(笑)」
「了解した」ゆっくりと座るダンブ
(さて、どうなる事やら…相手がどれ位強化されているか…勇者がどの程度耐えれるか…感知の中にマーリンさん達が居るから邪魔はしないように…)
「…本当にどうなる事やら…」
「?何か言いましたか?」
「いえいえ、大丈夫ですよ?それよりもそろそろ来ますよ?準備は良いですか?」
「了解よ、装備は今のうちにする?」立ち上がったレイナはセバスに聞いた
「そうですね~此処からなら良いでしょう、皆さん装備をお願いしますね?」
「「「了解!装着!」」」三人がマジックバックを叩いて同時に叫んだ
「準備は良いですね?良いですか?此処から真っ直ぐに見えるのがオーガの先頭部隊です」
「どの辺ですか?かなりの距離なので見えずらいです…」遠くを見つめながら話すエドガード
「?目に魔力を込めてますか?遠くを見る時の基本ですよ?もしや…忘れたりなんて…」
「!?いやいや~流石に解ってますよ~ほら、それでも遠いので見えずらいですよ?」誤魔化しながら目に魔力を込めたエドガード
「あ!居ました!見えましたよ!」
「まぁ良いでしょう、では勇者の戦いを観ながら近付いて行きますよ?」(さて、頑張りますかね~)
気配を探られない程度の距離を取りながら勇者の動きを観察するセバス達
(ほー、相手の攻撃を避けながら斬り付ける…手際は良いですね~開戦前の挑発も上手かったですし…まあまあの戦力と言えますかね~)
「…セバスさん、勇者の攻撃でオーガが二体とも一撃でしたよ?あれが剣の力ですか?」小声でセバスに聞くエドガード
「それに、巧みな剣術を使うな…やるじゃないか勇者」感心するダンブ
「そうね…あれなら残りも行けるんじゃないの?」
「…いや、そうは行かないみたいですね~相手もなかなか賢いようで…参りましたね~」(勝てるでしょうか…いや、勝たなくては!あの人の為にも…)
オーガ達が陣形を整えフリスに少しずつ近付いて行くのがセバス達から見えた
「!?何あれ!魔物が陣形?戦術を使うっての?」驚くレイナ
「…本当ですね…賢いとかの話しでは無いですね…」
「いや…良く見ろ、オーガ達の足元が揃っていない、素人に少し毛が生えた位だから特には問題は無いが…」冷静に敵の戦力を見据えるダンブ
「そうですね~ダンブの言う通りですね、問題は…オーガ程度の知力を持つ魔物に戦術を教えれる群れのリーダーがどれ位の知力で力が有るか…」(状況によっては勝てない可能性が…不味いですね…)
勇者がオーガ達へ斬り込みだしたのを見るセバス達
「…私達の出るタイミングはどうするの?」
「出来ればオーガの本隊が援軍で現れてからがベストですかね~」(それまで勇者が持てばの話ですが…)
「了解です、まぁ上手く戦えているのではないですか?これなら予定より楽なのではないですか?セバスさん?」
「…だと良いのですが…」(不味いですね…あのバカ勇者…逃げるつもりですね…先程から足の向きが若干ずれてる…隙があればとか考えてますね~)
「…おいセバス…アイツ、逃げるぞ?どうする?」
「へ?何でですか?ほら、またオーガを倒してますよ?」疑問を口に出すエドガード
「まぁ解らないわよね~でもね?戦いの場数を踏むと解るのよ?まぁ経験の違いね(笑)で?どうするの?セバス?」
「…そうですね…レイナの鼓舞で士気を高めて、ダンブとエドガードで一気にキングを落としますか…そろそろオーガの本隊が援軍で現れますから…出て来た瞬間に行きましょうか」(まぁレイナの鼓舞で少しは逃げずらくなるでしょうし…後ろから私が逃げ道を塞ぎますか~)
「「「了解!」」です!」
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