第19話 キングオーガ討伐④

 ~~一時間後~~

 「…やっと…着きました~」町の入り口で倒れ込むエドガード

 「だらしないわね~ほら、立ちなさいよ(笑)」手を差し出すレイナ

 「ありがとうございます、日々の鍛練不足ですね~精進します…」(情けない…昔はもう少し体力が有ったのに…)

 「まぁ仕方がないわよ~仕事の内容が違うもの(笑)」

 「お~二人とも速かったな~」三番目にダンブが到着

 「本当ですね~(笑)私が最後でしたか~」最後のセバスが到着

 「いやいや、お二人とも余裕じゃ無いですか~僕はもうヘロヘロですよ~」(本当に化け物ですね…セバスさんが出来ない事は無いんでしょうか…)

 「私にも出来ない事は有りますよ~(笑)では、寝る場所の段取りに行きますので、少し休んだら来てくださいね?」町の中に歩いて行くセバス

 「いや、簡単に心の中を読まないで下さいよ~て、もう居ないし…」落ち込むエドガード

 「まぁアイツは特別だからな~気にしても仕方がないぞ?」エドガードを励ますダンブ

 「?特別?別格とかでは無くて?」(何か理由が在るのかな?)

 「うん?知らないのか?レイナは知ってるか?」

 「私も詳しくは知らないかな~ただ、あの人の一番弟子?みたいな事は聞いたわよ?」知っている事を話すレイナ

 「そうだな、簡単に言うとエリックさんと付き合いが長いからとしか言えないかな~?そもそも、アイツが何歳か解ってるか?」

 「さぁ?聞いた事は無いですね?でも見た目からして若いのでは?僕より上でダンブさんより下では?」悩みながら答えるエドガード

 「そうね~私もそれ位に思えるわ?違うのかしら?」同意するレイナ

 「アイツは実は…「どうしました?何か有りましたか?」いや、何てもないぞ?」ダンブが話そうとした時にセバスが戻って来た

 「?そうですか?泊まる所の段取りが終わりましたが、なかなか来ないので問題でも起きたのかと思いましたよ(笑)さぁ行きますよ?」先に歩いて行くセバス

 「まぁ後でアイツも交えて話をするか、さぁ行くぞ?」付いて行くダンブ

 「もう、良い所だったのに~」同じくレイナ

 (セバスさんの秘密?あの人の一番弟子?年齢?なんだろう、僕も強くなれるのかな…)「あれ?皆は?あ!置いて行かないで下さいよ~」慌てて付いて行くエドガード


 ~~セバス視点~~


 「さぁここの家を借りれましたので中で食事を取りながら休憩しましょう」家の中に入りながら振り向くセバス

 「お~なかなか綺麗な家だな」続くダンブ

 「そうね?落ち着いた雰囲気で良いと思うけど…何で空き家に?もしかして無理矢理借りたの?!それはダメよ!セバス!町の人を困らせる位なら野宿でも良いわよ」注意しながら入って来たレイナ

 「大丈夫ですよ(笑)この家は今回の為に私の商会で建てた家ですから」笑いながら答えるセバス

 「そう?なら良いわよ、わざわざ有り難う、疑ってごめんなさいね?」謝るレイナ

 「もう置いて行かないで下さいよ~話は聞こえましたけど…建てたのでしたら今回の計画はいつから動いていたのですか?」不思議そうな顔をするエドガード

 「本来の使い方では無いですよ?たまたま、違う予定で準備していたのを今回の討伐で使おうと思いましてね~」(まぁあの人が居なくなったので当分は使えないですけどね~…帰って来たら…その時…)

 「どうしました?セバスさん?」顔を覗き込むエドガード

 「!?いやいや~何でも無いですよ?そうだ!キングオーガを確認して来ますから、皆さんはゆっくりしていて下さいね?食べ物はこのマジックバックに入ってますので~では、行ってきます」慌てて出て行くセバス


 (ふ~びっくりしました、あの人の事になると油断してしまいますね~まぁ仕方がないですね(笑))颯爽と走り抜けるセバス


 ~~エドガード視点~~


 「あ~セバスさん!」(速!?もう姿が見えないし…)

 「あら~かなり慌ててたわね~珍しい」

 「あ~多分あの人の事を考えてたんだろ?きっとこの建物もあの人が絡んでるんだろう、まったくエリックさんが絡むと気が抜けるから悪い癖だな(笑)」呆れながら話すダンブ

 「気が抜けて居ても勝てる気がしないですけどね~そもそも、戦闘力ではこの中の誰が一番なんですか?」(少なくとも僕は勝てないだろうし…ダンブさんは?レイナさんも強いですし…)

 「うん?この中でか?そうだな~純粋な強さなら俺の次にレイナで次がセバスかな~?」考えながら答えるダンブ

 「そうね~私もそう思うけど…実際問題勝てるかは解らないわよ?私もダンブもね~(笑)」笑いながら答えるレイナ

 「?何でですか?強いのに勝てない?」(なぞなぞ?それとも何か理由が在るのかな?)

 「そうだな、多分俺は勝てないだろうな~(笑)」

 「あら?謙虚なのね~俺なら勝てる!位は言うのかと思ったわ(笑)」

 「馬鹿を言え、勝てないのはお前も解ってるだろ?身近な人で勝てそうなのは…あ~魔女マーリン位かな?」考えながら答えるダンブ

 「あ~そうかもね~マーリンなら勝てるわね、まぁお互いに本気の場合だけどね~」同意するレイナ

 「はぁ、やっぱりマーリンさんは別格何ですか?てかセバスさんがそんなに強いんですか?」(まさか、一番強いとは~想像できませんね~)

 「まぁセバスが本気の場合だぞ?奴はそう簡単に手の内を晒さないからな?」


 「そうなんですか~では今回の討伐でセバスさんの力が見れるかも知れないのですか?」(ヤバい、少し楽しみに成りましたね~今回の討伐が)

 「いやいや、キングオーガ程度なら本気は出さないと思うぞ?」

 「ですよね~キングオーガですからね…ダンブさんとレイナさんの二人だけで余裕ですよね~?では、何故このメンバー何ですか?」疑問を口に出すエドガード

 「さぁ~俺は嫌な予感がするから戦力を集めたとしか聞いてないぞ?」答えるダンブ

 「そうね~私も似たような感じよ?アイツの予感は当たるから油断しないようにね?」

 「はい、当然です!この中では僕が一番弱いですからね、足を引っ張らないように頑張ります!」



 ~~セバス視点~~

 颯爽と森を走り抜けるセバス、奥には怠慢の魔王城が見えて来た所で立ち止まった

 (ふ~逃げるように出て来ましたが、見晴らしの良い所で観察するには…あの背の高い木に登って観ますかね~)

 セバスは眼に着いた背の高い木に向かい飛び乗った

 (ここからならまぁ良く見えるでしょう、私の嫌な予感が当たらなければ良いのですが…)

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