第18話 キングオーガ討伐③
あれからしばらく待機していたフリス達の元に国王が合流した
「状況はどうかの?」部屋に入るなり質問してきた国王
「今の所は誰も来ないですね~」返答した第一王子のエドガード
「ふむ、まぁ誰も来なかったら仕方がないの~勇者殿なら一人で討伐は可能だろ?」
「まぁキングオーガ位ならな…」(冗談じゃない!一人でキング種の討伐なんかしたら命が幾つ有っても足りないぞ!?)平静を装いながら答えるフリス
「頼もしい限りだの~(笑)」笑いながら喜ぶ国王
「てか、何で有志何だよ!義務で強制召集すれば良いだろ?他の勇者パーティーとか他の強者とかさ~」(てか俺だけ強制とかおかしいだろ?他の奴らも強制で良いだろ)不貞腐れながら騒ぐフリス
「?何を言ってるのですか?貴方は国からの援助を受ける代わりに国からの依頼は断らないと勇者契約の時に決めたでは無いですか~」呆れるエドガード
「あ?そうだったか?」惚けるフリス
「そうですよ、しかもエリックさんが駄目だと言ったのに無理矢理話を進めて…」
「なら、他の奴らは?」
「皆さんエリックさんの話しに従って契約はしていませんし、城の騎士団も無理強いはしないと契約を結びましたからね~」懐かしみながら話すエドガード
「そうじゃの~それから入団者が増えて、騎士団の士気も上がっての~良い事だらけじゃったの~」笑いながら話す国王
「なら、俺も…」
「遅いですよ?契約は簡単に変えられませんからね?」
「解ってるよ…あ!そう言えば頼んでいた書類の確認はどうなった?偽物ならあの詐欺師を捕まえてやる!」
「書類?あ~あれですか?セバスさんの、あれなら本物でしたよ?教会と魔法協会と孤児院にきちんと三等分される形で寄付されていました」思い出したように話すエドガード
「あ?全部か解らないだろ?確認したのか?」
「まぁそうですが個人の資産で払える金額では無いですのでセバスさんの商会に問い合わせた所、セバスさんの個人資産も足しているそうですので…騒げばマイナス分の請求書が来ますよ?」呆れるエドガード
(不味いな…全部上手く行かない…やる事なす事全て不発だし…どうしてこうなった?アイツを消したら全部が上手く行くと思ったのに…)
「取り敢えず討伐の準備をして出発は昼過ぎで良いですか?」
「あぁ解った、昼過ぎに城の前で良いか?」
「はい、それではお願いしますね?ちなみに私は着いて行けないので後の事はお願いしますね?」
「はぁ?!着いて来ないのか?」(クソ!戦力として当てにしていたのに)驚くフリス
「ワシは討伐を見届けるぞ?ワシの護衛も頼むぞ?勇者殿(笑)」
「は?国王は来るのか?」(こんなの足手まといにしかならないじゃないか!)
「まぁ怪我だけは気を付けて下さいよ?良い歳なんですからね?」呆れるエドガード
(いや、呆れる位なら止めろよ!)「国王は危険なので討伐には来ない方が良いのでは?」(頼む!止めてくれ!)
「いや~こうなったら誰の言う事も聞かないのはいつもの事ですから…頼みましたよ?」
「ワシからも頼みますぞ?勇者殿?」
(クソ~親子して…面倒臭い事を…)「解りましたよ、最善は尽くします…」
「では、一旦解散して昼前には中庭で出発の挨拶を民衆にしてもらいますからね?遅刻しないようにお願いしますね?後の事は頼みましたよ?」部屋から出て行くエドガード
「解ってるよ、まぁ俺も準備して来るわ、食料の手配は頼んで良いか?」訪ねるフリス
「それならワシが準備するぞ?」答える国王
「そうか?なら頼んだわ」部屋から出て行くフリス
~~エドガード視点~~
(やっと自由に成りました、遅くなりましが…置いてきぼりにされてなければ良いのですが…)急いでパーティーハウスに向かうエドガード
「ただいま戻りました、皆さんはお揃いですか?」(どうか、まだ出発していませんように~)声を掛けながら扉を開けたエドガード
「おや?遅かったですね?何か問題でも有りましたか?」
「そうだな、エドガードが遅刻とは珍しいな(笑)」
「もう、笑わないで下さいよ~これでも急いだんですよ?お疲れ様ですセバスさん、ダンブさん」(良かった~まだ待っていてくれた~)
「私も居るぞ?」奥から顔を出すレイナ
「レイナさんもお疲れ様です、これから出発ですか?」
「はい、準備は良いですか?もう出発しますので忘れ物は無いですが?」
「はい!大丈夫です、必要な物は基本マジックバックにまとめて有りますから何時でも出れますよ?」
「では、出発しますか」立ち上がるセバス
「先ずは魔王城の近くの町だな?」着いて行くダンブ
「町と言うか村位の規模の集落よ?」同じくレイナ
「では、そこまで昔みたいに競争しますか?最後の人はご飯当番で(笑)」(本当に久しぶりだな~何だか楽しくなってきた)
「あら、懐かしいわね~私は良いわよ?」
「まぁ準備運動には丁度良いしな~俺もかまわんぞ?どうする?セバス」
「まぁ、良いでしょう(笑)余り無理をしない程度でお願いしますね?」少し呆れながら許可を出すセバス
「では、出発です!」走り出したエドガード
(スタートダッシュして今日は勝つ!)
「あ!ズルい!」同じく走るレイナ
「まぁ、ぼちぼち行くかな~(笑)」ゆっくり走り出したダンブ
「まったく、若いですね~(笑)」一番最後に走り出したセバス
~~二時間後~~
森の中を駆け抜ける四人
「さあ、もう少しよ?大丈夫?先に行くわね(笑)」
「待ってくださいよ~相変わらず足が早いですよ~もう見えないし…」(かなりしんどい…最近の運動不足が…)
「大丈夫か?エド、無理はするなよ?」軽い足取りで追い抜くダンブ
「そうですよ?無理したら駄目ですからね?」同じくセバス
「相変わらずですね~余裕しか感じない…」(負けては居られませんね!ラストスパートです)
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