第5話 エリックの弟子や教え子①
~~セバス視点~~
(やっと見つけた、エリックさんの最後を知る人物、勇者だか何だか知らないが詳しく聞かないと、場合によっては潰す!)
「出会いの記念に先ずは一杯を私から奢らせてください」
「こんなに旨い酒を奢りとは気が利くな~」
「いえいえ、勇者様に安酒は似合いませんよ(笑)ちなみに、この様なメダルをご存知でしょうか?」
セバスが取り出したのはドラゴンと天秤の描かれたメダルだった
「うん?知らないな~」「そうですか、まぁそれなら良いのですよ気にしないで下さい(笑)」(これで遠慮なく出来ますね)
「そういえば似たようなメダルを見たことが有るな~」「ほう?それは何処で?」「アイツらが持ってたメダルに似てる様な気がする」「アイツらとは?」「マーリンとティアだよ、たしかドラゴンと何だったかな?まぁ似てたよ」
(それは良い事を聞いた、後で行って見ますか)
「大事そうに磨いてたから気になって見せてもらったから大体は合ってたと思うぞ?マスター、もう一杯くれ」「同じのでよろしいでしょうか?」「おう!頼む」「畏まりました」
再び出されたお酒を飲みだすフリス、次第に酔いが回り始めた
(かなりの度数ですから、こんな飲み方をしてたら持たないでしょうね~(笑)まぁ潰れる前に商談をしますかね)
「そういえば、貴方様は最後の魔王討伐の場に居たのですよね?」「まぁ、そうだな基本は俺が倒した様なもんだな(笑)」「ほう、それは素晴らしいですね、ただ?仲間が一人犠牲になったとか…」「アイツか?アイツはただの荷物持ちだよ(笑)俺の宝を持ってたのに…」「荷物持ち?」(ふざけるな!!何が荷物持ちだ!!)「まぁ魔王と一緒に消滅したし仕方がないけどよ~」「消滅?でしたらその場に持ち物が残るのでは?」「はぁ?何の事だ?」
「あの方の魔法で名はストレージ、効果は魔力に応じて異次元の中に物を仕舞える事です、なので死んでしまうと魔力が切れるので中身が全部出てきます」「へ~詳しいな~知らなかったわ」
「まぁあの方のファンでしたから」(正確には教え子になるのかな?)
「…それなら無理にでも……封印なんかしなきゃ良かった……」「?どうしました?」(封印?やっぱりエリックさんは生きてる可能性が有る!?)
「いや、何でもない…」「困っているなら相談に乗りますよ?」「実は貴族に俺の宝を譲る話が有ってな?その宝が見当たらないからどうしようかと悩んでたんだよ…」
「ちなみに物は何ですか?」「このメモの物だよ」
渡されたメモを見るセバス
(基本は古龍種の素材ですね~まぁ何とかなるかな?)
「私なら用意出来ますよ?まぁ物が物なのでかなりの金額に成りますが、どうしますか?」「いや、持ち合せが無いから…」「いえいえ、勇者様ですよ?ツケにしておきますよ?」「何時までに用意できる?」「まぁ今日中には、準備できると思いますが?」「本当か!?頼む、助けてくれ」「良いですよ、それでは準備の為に少し席を外しますね?」「頼んだぞ~!マスター違うのを一杯くれ!」「畏まりました、どうぞ」「それではごゆっくり~」
(やりましたね、これで一安心です、後は物の用意と契約書ですね~(笑))
店から出たセバスは周りを見渡し声を上げた
「誰か!?手の空いている者は居ないか?」
暗闇から一人の男性が現れた
「俺で良ければ空いてるよ」「すまないがこのメモの内容を用意して貰えるか?後、契約書も」
「了解、契約書の内容は?」「そうですね~白金貨一枚と金坂五枚で頼む」「??安くないか??」「良いんですよ、もう一枚契約書は書きますし、それは私が作りますから(笑)」「了解、まぁ任せますよ、それでは朝までには表に用意できると思いますが、良いですか?」「それで構いませんよ」
「それでは、失礼」「頼みましたよ」
(さてと、面白くなりましたね~計画通りに行けば良いのですが…)
「お待たせしました、朝までには準備が出来ると思いますよ?」「お~助かった、よろしくたのむぞ~」「大分飲みましたね~」「うまいからな~」「それは、よかったですね?ここの支払いは私が払って後で請求しますね?」「おう!頼む!」「それでは、此方にサインを頂いても宜しいですか?」「どれだ?」「この紙の、この部分に三枚あります、そして商品用に明日もう一枚です、よろしいですか?」「解ったぞ、これで良いんだな?」「はい、それで準備は整いますので、後はごゆっくり~(笑)」「ほら、これで良いか?」「はい、確かに」
「よし!なら飲むぞ~!?」「それでは、私はこれで…マスターすみませんが頼みましたよ?」「あぁ任せておけ」「何時も頼りにしていますよ」
(まぁつぶれた頃に迎えに来ますかね~)
店を出たセバスは書類の準備をしに一度戻る事にしました
~~三時間後~~
再び店に戻ったセバスはカウンターで寝ているフリスを見てため息をついた
「ふ~お疲れ様でした、マスター」「あぁ今回は流石に疲れた…そもそも怒りを隠すのが疲れた」
「でしょうね~私も何度殺そうかと思ったか…」
「まったくだな(笑)殺気が漏れてたぞ?」
「それは、すみません修行不足でした~気を付けます」
「まぁ今回は仕方がないさ(笑)本人は気付いてないしな(笑)」
「それでは、今回の料金は?」「いや、別に要らないぞ?」「駄目ですよ?どうせコイツから回収しますし」「そうか?なら白金貨三枚だよ、これが内容な?」「はい、どうぞ」懐から三枚出すセバス
「毎度あり」「それにしても飲みましたね~(笑)」
「本当だな(笑)」「それでは、運びますね(笑)」
「すまないな」「いえいえ、此方こそお騒がせしました」
フリスを引き摺り店を出るセバスは表通りを目指して歩き始めた
(多少は怪我しても良いですよね~(笑))
「お?この馬車かな?」「お待たせしました~注文の品です~」馬車から小柄な女性が声を掛けた
「ご苦労様、契約書は?」「此方になります~」「うん、確かに(笑)ありがとう」「ではでは、失礼しました~」「これに関わった人にありがとうと伝えて置いてね?」「了解です(笑)」「俺の我が儘に付き合ってくれてありがとう」「良いんですよ~これも恩返しですよ(笑)それでは~」
歩いて帰る女性を見送るセバスはため息をついた
「ふ~、面道だけどもう少し頑張りますかね~」
寝ているフリスを勢い良く叩くセバス 「バチン!!」 「起きてください、契約書に目を通して貰わないと…」「うん?どれ?何処ここ?」「ほら、これですよ?見えますか?ここにお願いしますね?」「うん?わかったよ?これで良いか?」
「はい、確かに(笑)あ~この馬車は差し上げますのでご自由にどうぞ」(これで完璧だ(笑)明日が楽しみだな~)
「それじゃ~中で寝るわ~」「はい、お疲れ様でした(笑)」
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