第117話 火山島ダンジョン(3) 

第7階層 森林 魔虎、魔猿、魔蛇、魔蜂、魔鶏、魔蝶


これは、鬱蒼とした密林?ジャングルだよ。

しかも、魔物の気配が多いし、動き回っている、スピード感があるな。

そら、早速のお出ましは、魔鶏?が数頭、大型のニワトリ?ダチョウ? 足の蹴りは強そうだよ。合わせて、周りの高木には、魔猿たちが群れで来て、僕達を囲んでいるし、いきなりのダブル攻撃ですか?


魔鶏の突進に対してリリーが「加重」して、カンナが「光刃」で全部まとめて首チョンパ。すかさず、魔猿たちから、容赦ない投石攻撃、たかが石、されど石、なかなかなスピードと威力だ。「結界」を強めに張ってしのいでいる、今度は二人で、相談して、猿たちを指定して「加重」強め、サルたちが次々と高いところから地面に叩きつけられていく、まあ打ちどころの悪かったものは、即、地面に吸収されていったよ、まだ、なんとか動こうともがいている連中に、今度は二人がかりの「光射」。すべての魔猿が消えていった。


カンナが「魔石回収」をして、先へ進むと、どこからともなく、大きな30cmくらいの魔蝶の群れ、上から、キラキラした鱗粉を振りまいている、毒鱗粉だね、幸い、「状態異常無効」でなんとも無いようで、「結界」で、蝶たちを囲んで、結界内に「火弾」を打ち込んで、丸焼き、成功。

とそこへ、大きな魔蜂が突っ込んで来た。ミツバチならまだしも、スズメバチの魔物だよ。猛毒の針持ちだ。

動きが早くて、「結界」に閉じ込められない中、カンナが、「感電」を広範囲にばら撒いたよ、動きが鈍くなったところで、「風刃」で、首チョンパ、全魔蜂が一瞬で消えた。「魔石回収」。なかなか、二人共、様になってきたな。


というところで、いつのまにやら忍び寄って来ていた』魔蛇達が、カマ首を持ち上げての攻撃体勢、二人同時に、「飛行」上昇して、空中から、「加重」「光射」で、魔蛇たちを始末した。

森を抜ければ、そこは開けた場所で、向こうには出口が見えている、そんな場所の大岩の上で構えているのが、8mくらいの大きな魔虎、牙や爪には猛毒、という奴だ。動きもすばやいよ。

一応、自身に「結界」を張って近寄って行って、そろそろ、っていう間合いで、「浮上」して、すかさず、上空から「加重」強めで、魔虎の動きを止めて、リリーは「光刃」で首狙い、カンナは「光射」で、もれなく、光の攻撃を浴びせる。

大きくて、きれいな魔石が一個、残されたのを、うれしそうに、カンナが「収納」している。


第8階層 岩山 コカトリス、メデューサ、ワイバーン、


第3階層の繰り返し?と思いきや、魔物は全く違うな、火炎ものじゃなくて、石化魔物たちだよ。

鳴き声や叫び、足蹴りのコカトリス達に、魔眼、のメデューサ、岩山を背にして、勢ぞろいしていなくても・・・と思うけどね。

二人には、「状態異常無効」もあるし、恐れることなく、普通にやれば良いよ、って伝えて、じゃあ、僕は、上空でグルグル回っているワイバーン6体、こいつらの数を減らしておこうかな。

といっても、鬱陶しいので、ワイバーンたちに軽く「催眠」をかけてみる、フラフラしながらも無事、地面に舞い降りたよ、立派だね、でも、残念、さらに「催眠」を掛けて、眠らせておく。

さて、向こうは? と、見れば、コカトリスたちがギャアギャア煩いな。駄目だよ、いくら声の呪いが効かないからって、あいつらに自由にやらせたら。

なので、「光射」で煩い奴らの喉を貫いて、まず、声を止める。あとはヨロシク。

後ろの方で、メデューサが、「魔眼」をギロギロさせて、睨んで、呪いを発しているんだけど、まあ、僕達には効かないので、地団駄をふんでいることだろうよ。

向こうで、コカトリス達の首が全部飛んで、すぐに、ダンジョンに吸収されていった。


メデューサは「魔眼」で、「石化」の呪いを出してくるけど、これも僕達には効かないから、好きにして!って言う前に、リリーの「風刃」が飛んで行って、メデューサの首が落ちた、が、まだ、ウヨウヨ蛇の髪の毛?が動いているので、すかさず、カンナが、「感電」を強めにぶつけて、動きを止めた、が、まだ消えないので、二人して、「光射」を浴びせたら、大きな魔石を残して、ダンジョンに吸収されていったよ。

カンナがいろいろ「魔石回収」をしている、顔が嬉しそうだな!?


出口に向かうと、何と、宝箱が出現したよ。「鑑定」では、罠も呪いもかかっているので、二人に、呪い解除は「解呪」で出来るけど、罠解除は?できる?か聞いたら、やったこと無いっていうので、なら、宝箱を「結界」でくるんで、魔力をぶつけてみれば、カシャって蓋が開いて、なかから、毒矢が飛び出してきた、と同時に、闇の煙、これ「呪い」だからって、「解呪」をかけさせて、落ち付いたところで、「結界」を解除する。

離れて「鑑定」しても、あとは罠も呪いもない状態、で、中身は、


*5kgの金塊が10個、銀塊が10個、

*腕輪 毒無効

*腕輪 状態異常無効

*解毒ポーションx4

*石化解除ポーションx4

*球形宝石 5cm ダイヤ、ルビー、サファイア、各4個


が入っていて、カンナが喜んで、「収納」にしまっていたよ。


第9階層 火山 火属性魔物、火炎鶏、火炎鷲、火炎蛇、火炎獅子、


まさに火山地帯のど真ん中、溶岩がドロドロ流れ、燃え盛る火山噴出物が飛んでくる、そんな中を平気な顔で、殺意むき出して襲ってくるのが、火炎鶏、空からは火炎鷲。僕らは、幾ら、「状態異常無効」とは言っても、「熱いものは熱い」ので、風の「結界」で自身を覆って、熱さをしのぎながら進んでいる。二人を見れば、ときどき「結界」にあたる燃える石が、「結界」にヒビを与えているようなので、ここは、早々に抜け出したほうがよさそうだな。ま、とりあえずは、僕が二重に「結界」を張ってあげるとしよう。少しはもつ?だろう?


さて、火炎鶏や火炎鷲が、特に何かをするわけでは無く、単純に、体当たりをしてくるだけなんだけどね、これ、防御「結界」でもなければ、もうお手上げだよな。

ま、僕らは、体当たりされる前に、「加重」で潰しながら進んでいるけど、そんなスキを狙って、火炎蛇がシュルシュルと忍び寄ってくるんだよね、これが、音もなく、気味悪いから、「風刃」を飛ばしては消してを繰り返している。

カンナの「魔石回収」も終わって、さあ、出口に向かうよ。


大きな、燃える獅子、火炎獅子がお出ましだ。5mくらいの燃えるライオン?

リリーとカンナが示し合わせて、「加重」強め、獅子は、踏ん張って耐えている?イヤ、動けないから、まあ、成功だよ。続けて、「光刃」、僕もそれに合わせて「光刃」を放つ。3個の「光刃」が動けない獅子に向かって首一閃、胸には十字に光の刃が吸い込まれて、火炎獅子が燃えるような真っ赤な大きい魔石を残して消えていった。あの毛並み、何故に燃えない? 素材として欲しいくらいだ、今度一人で来てみよう。


ちょっと、熱くて、汗まみれだし? お互いに「クリーン」「清浄」を掛け合う。火山地帯を出た階段のところにいるけど、この温度差がたまらなく気持ち良い。

ついでなので、「収納」から、精霊水のペットボトルを出して、1本ずつあげたよ。

「何?これ、美味しい・・、魔力が回復する・・・おかわり、あります?」

「あるよ〜」ってもう1本ずつ渡した。



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