第115話 火山島ダンジョン(1)
リリーさんから「念話」連絡で、未公開ダンジョンの形が整ったから見にこないか?っていう誘いなので、それならと、「転移」。
リリーさんの部屋の前に移動した。ノックして、「ヒカルです、入っても?」
直ぐに、ドアが開いたので、入ってから、透明化を解く。「こんにちわ」
まずは、先日のお礼を言われたので、適当に受け流していたら、ドアがノックされて、飲み物が運ばれてきた、何と、エルフの美人さんだよ。
この前の人質のエルフで、ここでしばらく働くんだってさ、もうひとりも、今、ギルドの仕事のOJT中だという。まあ、ここなら良いんじゃないか?ボスがエルフだからね。
念話で、「僕のことは秘密で、・・言ってないですよね〜」「はい、平気ですよ」
ということで、早速、ダンジョンを見に行くことになったが、商業ギルドのカンナも一緒に、ということらしいので、少し待ったら、走って飛び込んできたよ。
「こんにちは、ヒカルさん!」って、まあ、元気な人だよ。
ダンジョンへは、通常は、ここから渡し船で10分くらいらしいが、まあ、僕達は、直接「転移」で移動してきて、今は、上空から眼下を観察してる。
ダンジョンの入り口前には、両ギルドのテントが張られていて、その奥には、宿泊施設?食堂?が建設中だよ、イイね。
それで、鉱山はどうする?のか聞けば、鉱山も、一般解放する予定で進めているっていうから、なら、島一周の渡し船にしたら面白いかもね?って提案しておいた。カンナさんが、何やらメモ?していたが、リリーさんが、風向きや潮の流れが変化したりで、島一周がどうの・・・っていうから、船に動力をつければ、逆風だろうが、強潮だろうが、航行可能だよ、ってまた、提案した。
さて、肝心のダンジョンは、「空間察知」では、すでに、10階層まで深くなっている。
入り口には、大きく門が作られていて、魔物が出て来ないように、「結界」が仕組まれている。これもイイね。
入る前に、カンナさんに、「転移の指輪」を外してもらって、少し調整をする。
「カンナさん、それ、使ってくれてるんですね、ちょっと外して見せてもらえますか?」
って、手渡されたものを、両手で包み込んで、少し、魔法を付け加えておく、僕が普段使っているやつで、使用頻度の高い魔法ばかりだよ。小賢しいものとも言う。
*カンナの指輪に魔法付加
状態異常無効、風刃、
フラッシュ、光刃、光射、浄化、解呪、催眠、感電、加重、
サイズ自動調整、
あとは、もう一個、指輪を作る、
*カンナの回復の指輪
ヒール、回復、治癒、超回復、超治癒、解毒、
不壊、使用者限定:カンナ、サイズ自動調整
指輪表面には、✚赤十字のマークを付ける
カンナさんに、前の指輪を返して、一応説明しておいた、詳しくは、自分で「鑑定」できるよね、それと、もう一個の指輪を渡した。「回復の指輪」です、ってね。
まあ、しばらく、俯いたままになってしまったが、嫌がってはいないようなので、良しとしよう。
リリーさんが、あれ、少し膨れている? でも、リリーさん、自分で出来るよね〜
欲しければ、作るけど?
「あれ?リリーさんも必要?」 「はい」
っていうので、まあ、「収納」内で、「鑑定複製」して、調整して、指輪2個を作った。「転移」は付けてないよ〜、リリーさんは持っているし・・・
*リリーの指輪
使用者限定:リリー、不壊、絶対防御、結界、能力隠蔽
状態異常無効、風刃、
フラッシュ、光刃、光射、浄化、解呪、催眠、感電、加重、
サイズ自動調整
表面模様は、百合、カザブランカの彫刻
*リリーの回復の指輪
ヒール、回復、治癒、超回復、超治癒、解毒、
不壊、使用者限定:リリー、サイズ自動調整
指輪表面には、✚赤十字のマークを付ける
この2個を渡しておいたよ。
嬉しそうに、さっそく指にはめていたからOKだろう。
二人して、装着した指輪を見せあっていたよ。喧嘩にならなくて良かった。
さて、そろそろ入ろうか?
* エルマー火山島ダンジョン
第1階層 草原 ゴブリン、魔狼、オーク、
第2階層 海岸 魔海月、魔蛸、魔蟹、魔ダツ、
第3階層 岩山、火属性魔物、火炎蝶、火炎土竜、火炎蛇、
第4階層 廃墟 アンデッド、ゾンビ、スケルトン、
第5階層 鉱山 金、銀、銅、ミスリル、魔鋼、
第6階層 砂漠 魔蠍、魔蛇、魔芋虫、
第7階層 森林 魔虎、魔猿、魔蛇、魔蜂、魔鶏、魔蝶、
第8階層 岩山 コカトリス、メデューサ、ワイバーン、
第9階層 火山 火属性魔物、火炎鶏、火炎鷲、火炎蛇、火炎獅子、
第10階層 現在最下層 吸血鬼、レベル300
まあ、まず第一階層へ。
第1階層 草原 ゴブリン、魔狼、オーク、
ちょうど良い機会なので、ここでは、主に二人に、指輪魔法の感触を試してもらおう。二人も、了解してくれて、今現在、ゴブリンたちが全員、「風刃」で首チョンパされて倒れていくよ。死体は、ダンジョンに吸収されていく、このダンジョンが生きている証拠だ。
音もなく周りを取り囲んで狙ってくる魔狼たちには、ある程度の範囲で、「加重」を掛けて足止めしていって、仕上げに「光射」で光の筋が確実に、奴らの眉間や心臓を貫いている。ゴブリンや魔狼の魔石だけがごろごろ転がっているので、「魔石回収」をしておこう。
さて、この階層の奥にはオークの村があるよ、第一階層から集団との戦いだ。
見てると、攻めあぐねているのか? 動きに迷い?があるな?
念話で、「どうした?」「どうやって攻めようか?迷って・・」
って言ってるから、ここは、手を出そうかな?
オーク村に近づいていって、「フラッシュ」でただの光を浴びせる、これにツラレてゾロゾロ集まってくる連中をまとめて、「感電」させて、「転移」させて道を開ける。
奥から、何事?って様子で集まる応援部隊に、強めの「フラッシュ」で目潰し、特に危害を加えたわけでは無いが、敵さんの怒りがどんどん上がっていって、集団も大きくなってきたので、まとめて「加重」で躓かせる。さあ、動けるものは? 何とか耐えている奴もいるようなので、更に強めで「加重」。
先に行動不能になって居た連中は、さらなる「加重」を受けて、地べたに伏せて、泡を吹いている、首の骨が折れて事切れた連中がほとんどで、ダンジョンに吸い込まれて消えていく。
まだ、ヨロヨロしながらも立っている数体に、「光刃」で、スパスパと首刈り。
とりあえず、このあたりは終わったようなので、さらに奥に進んで、ボス・オークに対峙する。ボスが動くと思いきや、両隣の2体が、大きな剣を振りながら寄ってくるので、「催眠」で行動不能にして、真ん中のボスには、「加重」を掛けて動きを止めて、「光刃」を強めで、先に首を狩る。
あとは、二人に任せるので、先に「催眠」をかけた2体の「催眠」を解除した。
二人に目配せして、「どうぞご自由に!」って差し向けた。
途端に、二人から、一斉に「光刃」が放たれて、2体とも首チョンパだよ。
なかなかに、やっかいなな第1階層なんじゃないか?
二人には、少し、僕の使った魔法や考え方、なぜ、そのように戦ったのか?を伝えておいた。まあ、何かの参考程度に・・・
さて、第2階層へ行こう。
PS. 近況ノート 107 エンデ王国・エルマー火山島 地図です。
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