第113話 貨物船を改造
そういえば、何か、思いつきで、出来てしまった「スキル無効の御札」だったんだけど、何故か? 思いついて、声に出したら、出来てしまったんだよな〜
「何か、スキルを無効にする御札みたいなの、あればな〜」って。
これって、僕の新しいスキル? なのか? 「鑑定」
*世界樹の加護、追加 スキル無効 魔法無効
なるほど、この「スキル無効」を「魔法複製」して、それを「錬金」で、「魔法付加」して、出来たのかな? 別に、御札でなくてもよかったんだな。
「スキル無効」か〜、つまり、転生者が持っている程度のスキル、勇者級?は僕には効かないってこと?確かに、神級のスキルなんてのもあるからね。別に、神に楯突くことはしないけど、上には上がある、ってことだよ。
これは、またまた、気をつけなければ、ますます、この世界の人たちとのバランスが取りにくくなったな。「変身」してしまって、姿を誤魔化す? いつも、「透明化」を保っている? まあ、難しいな・・・
現在、イスカ諸島沖を西へ航行中、って、海上、船の上だよ。クルーザーなら良かったけどね、まあ、普通の貨物船。前に、盗賊団から回収したものを、少しだけ「錬金」で改変して、魔石の魔力駆動にしてみた。ワイバーンの魔石を船の左右に一個ずつ取り付けて、風を水面に斜めに当てて、海面を押し出す感じで進む、方向変換は、左右の魔力の強さを調整すれば良い。
あとは、貨物船そうろう、では味気ないので、操舵室と、居間や寝室を、「木造建築」、「家屋創造」で作った。「大工」の仕事で、「内装」や「家具」も作ったよ。
船自体には、「不壊」、「状態保存」を付与して強化した。さらに、「防御結界」で囲ってあるし。もっとも、ヤバそうなら、船ごと、「転移」してサザンに戻るけど。
飾りの帆布には、社章マークを描いておいた。海賊旗ではないよ。
エンジンも無しなので、海面をバシャバシャ風で吹き付ける音がするだけの、割と静かな航行だ。大砲とか武器?そういうのも必要無い、僕自身が砲台だからね。
目的地は、とりあえずは、マリン公爵領の港かな? 港には入らずに、沖に停泊させる、これ、悩んだんだけどね、どうしたら、錨など無しに、深い海の上の定位置にとどまれるか? 結局は、「アンカー」なんていう都合の良い魔法を想像して、「魔法創造」して、出来てしまった。
*アンカー 仮想「錨」で、船を一定位置に固定する、流されない。
もう、今日くらいには、スミレたちも、公爵領に到着するはずだよね、マッピングで確認したら、ちょうど、領の門を通過するところだ。
サクラから念話で、「今、公爵領に入りました、みんな無事です。ところで、沖の船の旗の文様が社章なんですけど? ヒカルさん?」
って聞いてくるので、「はい、そうです」って答えておいた。
元は、貨物船なんだけどね、「錬金創造」で、白色塗料を作って、全塗装してあるから、まあ、結構目立つ白い船、なんだな、これが。
まあ、バレてしまったなら、移動しますか。港周りをして行こう、つぎは、隣の、シーバス公爵の港だ。
ここの沖は、横からどんどん貨物船が横切っていくよ、オストリア大陸との海上交易が盛んなんだな。この時代にも、航行のルールなんてあるのかな?まあ、ぶつからないようにして避けて進む。
そんな中、ウエステン王都の港から、凄い勢いの船が例の、団子3兄弟島に向かって進んでいくよ、気に食わないのは、その早足の貨物船に、悪意が満ちている、ことだな。
船ごと「隠密」で透明化して、「転移」して近くまで寄ってみる。「気配察知」では、特に、人質がいるわけでは無い、けど、この強い悪意は何だ?
すると、オストリア王都の港から、ゆっくりこちらに進んでくる漁船がある、この船にも、悪意が満ちていて、船内に、居るね、これ、人質?しかも、この魔力波長は、エルフの女性2名?前にも、あったよな?あのときは、エルフの子供たちだっけ?
知らせてあげようか?どうしようかな?
少し、現場から離れて、透明化を解いてから、リリーさんに念話。
「ヒカルです、今、エルフの2人の女性、人質の取引が行われようとしています」って伝えたら、即、「転移」してきたよ、「こんにちわ!」
事情と経過を説明したら、自身でも、現場の船に念を飛ばして確認しているようですね、遠隔の「気配察知」かな? 「鑑定マッピング」のほうが見やすい、ですよ。
まあ、どっちでも良いけど、やはり、取引が行われたようで、お金と人質たちの交換が行われている。
リリーさんと話し合って、リリーさんは、エルフの女性たちが乗った船を追うっていうので、なら、僕は、金を貰って戻っていく船の方を担当しようかな。
というわけで、とりあえず、僕の船は、まるごと、サザン諸島へ「転送」して「アンカー」を付けておいて、僕は、ゆっくりオストリア王都に戻って行く船へ、「隠密」「転移」する。セイランを呼んで、経過説明して、リリーさんの方の護衛と応援を「隠密」で、ってお願いしておいた。
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