第100話 世界樹 ミドリ 降臨 

サザン別荘の庭では、スミレが作業場で休憩中だ、「おかえり」って、先に言われたが、「ただいま」、それで、世界樹は? 水は足りた? って聞けば、ちょうど無くなったから、今、連絡しようとしていたと・・・


なので、僕の生活魔法による「水」を、世界樹の根本に少しかけてやったら、あれ? 世界樹がかすかに光っている? どういうこと? スミレに目配せすれば、手を当てて様子をみている。

「どうやら、「精霊水」より、「ヒカルさんの水」のほうが良いみたいです」

って言うのなら、どんどん出しますよ、何の造作も無い、タダの生活魔法水だからね。バケツに出したそれを、スミレが与えているけど、さっきよより、光り方が強くないかい? でも、手を触れているスミレが動じていないので、順調なんだろう。結局、それ以降は、突然変異して大木に急成長とか、人形が出てきたりとか、知らない精霊が出てきたりとか、そういうのは無く、夜になった。


朝、もちろん、驚いたよ! 世界樹、また伸びて、てっぺんは屋敷の屋根のはるか上空にある。これ、まさに「世界樹」そのものだよ、まだ小さいけどね、一気に成長した。

手を触れて「おはよう、大きくなったな〜」ビリビリ・・って、こいつもビリビリなの? まだ、喋ってはくれないんだな〜。


スミレも出てきたので、世界樹が僕に何か?言っているみたいだけど、わからないんだ、スミレ、解る? スミレが触れると、何か、静かな時間が流れているような、そんな感じ。これ、対話しているのか? 僕は??

スミレが通訳?してくれたところでは、もう少し、時間がかかる。ヒカルの水は、しばらく毎日、バケツ一杯でいいから欲しい、そして、ありがと、と、よろしくおねがいします、ということらしい。


僕は、今日は、何か変化がありそうな気がして、今日はここにいることにする。

といっても、スミレの作業の邪魔にならないように、居間に引っ込んでおくけどね。のんびり、転生者の残してくれた、小説でも読んでみようかな?

半分、ウツラウツラしながら読書?して、6時間くらい経ったころ、スミレが大きな声で僕を呼んでいる、何か?あったのか?


急いで行ってみれば、世界樹が眩しいくらいに光輝いているよ。

スミレも、手を離して、僕の隣に来て、一緒に見ている。スミレが落ち着いているのだからまあ、大丈夫なんだろうね。

収まったな、と同時に、また、光った、今度は、瞬間的に、そして、現れたよ・・・ 

「パパ〜! 出てきたよ〜」

って、女の子、14歳くらいの見た目、緑色の髪、あとはスミレに似ている?

それよりも、パパ、って誰? ここには、僕しか男は居ないよ、僕のこと?

聞いて見よう・・・


パパって僕のこと? 「そだよ」

なぜ僕?  「だって、母さんがそうだ、って言ったから」

母さんって、精霊の森の? 「そだよ」

えっと、もう世界樹には戻らないの? 「イヤ、いつでも出来るよ、でもしない」

なぜ? 「だって、パパのところに居なさいって言われたから」

母さんに? 「そだよ」

それで、君の名前は? 「パパがつけるの」

そうきたか・・・ う〜〜ん・・・

「ミドリ」、どうかな? 「いいよ、私はミドリ、パパの娘」

鑑定。

▶名前  ミドリ ヒカルの娘* (なぜ*?)

種別  世界樹 精霊女王の娘

レベル 600 (いきなり、600かい?)

世界樹の加護 

・人化、変身、変装、念話、全言語理解、

・不壊、絶対防御、結界、

・異空間収納、転移、鑑定、錬金、

・緑魔法、土魔法、水魔法、風魔法、魔法創造、


って、まさに「世界樹」だな・・・基礎レベル? が、勇者の3倍程度?で600、凄いのが来たよ。


それで、世界樹は、ここに植えても良かったのかな? 「いいよ」

移動できる? 「自分では出来ないけど、パパなら出来るよ」

毎日の水やりは必要? 「うん、出来たら、でも、ミドリがパパのそばにいれば平気だよ」

あと、母さんとは繋がってる? 「うん、異空間で一緒だよ」

あ、何を食べる? 「みんなと一緒で良いし、食べなくても平気」


・・・ということのようだよ。


まあ、良いか? 何か?スミレがどうやら、お姉さんの立場のように、面倒をみるのかな、2人一緒にいると、そう見えるし、気が合うというか、何か?賑やかだな。

部屋割りは、ちょうど2階の真ん中の部屋が空いているから、そこにしよう。

なので、スミレに伝えて、屋敷の中や農園地を案内してもらう。

まあ日中は、スミレと一緒に、園芸や作物栽培でもしててくれれば良いかな?って思っていたら、「いいよ、そうする、でも、時々で良いから、パパと一緒のお出かけとかも良いな〜」って、・・・OKしておいた。


どうする?よ、これ、精霊の森の世界樹様に挨拶に行かなければ・・・


スミレと揃いの指輪を渡そう、複製して調整する。


◎指輪 (ヒカル作)

・使用者限定:ミドリ 

・不壊、サイズ自動調整、

・風刃、フラッシュ、光射、光刃、浄化、解呪 

( 指輪表面のレリーフは緑色の世界樹の葉)

・隠密魔法、飛行魔法、


合わせて、スミレと揃いの、緑魔法の腕輪を複製して調整する。


◎緑魔法の腕輪 

・(ヒカル改変)

・所有者限定:ミドリ

・不壊、サイズ自動調整

・農業、園芸 土壌改良、促成栽培、緑化、


これで、二人揃って、いろいろと出来るだろう。


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