第98話 火山島からの手紙
龍泉水を空の樽に9個詰めて、古龍ストームのところへ。いつも置かせて貰っている場所に6樽出して並べて、魔法封印しておく。
ストーム用に別に保管している分も減っているので、飲んでくれているようだ。
こちらにも、3樽出して、並べて置いた。
「なあ、ヒカルよ、お前、案外?面倒見が良いよな〜」
って? 「うん? 何のこと?かな」
「って、先のコアもそうだし、今度、世界樹の娘の世話もしてやるんだろ?」
「えっ、そうなの?か・・・」
きっと、そういうことなんだな、あれ? 世界樹さんは、お母さん?なの?
まあ、良い、下手に深く知らないほうが良さそうだし。
「転移」で、エドモント別荘に移動。POSTには、何も無し。
商業ギルドに顔を出した途端に、腕を掴まれたよ、居るのは解ってはいたんだけど、結構、力あるね〜 イナーバさんだよ、「こんにちわ」です。
いきなり、奥の部屋に引き込まれて、お願いされた。
「是非、運用に使える資金の増額を!」っていうから、別に断る理由もないのだけど、一応、説明だけは聞いておく。
辺境伯領開拓がさらに拡大しているそうで、市場にますます資金が必要になっているので、資産を増やすチャンスなんです、・・・って力説してくれたよ。
まあ、初めからOKするつもりだったんだけどね、どうやら、僕のまだ、運用に組み込まれていない資産の30%を使いたいって言うからOKした。
僕自身、残高を知らないから、その30%が幾ら?に当たるのか見当もつかないけど、きっと凄い金額なんだろうな。ほぼ99%、イナーバさんに任せっぱなしだからね。
こんなの、日本じゃ絶対に出来ないことだよ、というか、それ以前に、そんな現金資産、誰も持っていないだろう?
この世界、現金、金貨の実物が大量に動く世界なんだ、マジックバッグありき、だからね。
だから、ギルドや大商人には、マジックバッグの高級品の需要はかなりあるんだけど、僕は作らないよ、流通のしすぎ?も、どうかと思うから。なんというか、作る以前に、遺跡などからの拾得物の中に、いろいろあるんだよね、これ、オークションなどで、すごく高く売れるんだけど、その代金も、溢れているから、特に要らないし、なので、あまり売りたくないかな? 悪用されるかもしれないしさ・・・
帰ろうとしたら、一通、手紙を渡された。「ギルド間でやり取りしている書類の中に、ヒカルさん宛の手紙が入っていたんですよ」って、差し出し名のところには、「日本語」が併記されている。エルマー・ギルドのカンナって書いてある。
手紙は、僕宛だしね、受け取っておいた。
サザン別荘で、手紙を開けて読んでいる、中身も、もちろん日本語だよ、
この世界で、日本語が一部の者たちの間の秘密の通信手段になりそうだな・・・
『 ヒカル様、突然のお手紙、恐縮です。エンデ王から少し事情は伺っております。・・・・ 一度、火山島までおこしください。冒険者ギルドのリリーもお待ちしております。どうか、いろいろ知恵を、力を貸していただければ幸いです 』
って、なにを、期待されているのかな? 僕は、何も出来ないと思うけどね。
もう、火山島を引き払って、エンデのところへ転がりこんでしまえば良いのに・・
まあ、話くらいは聞こうかな、同郷の生存している転生者だしね。
確か、リリーさんのほうがレベルが高かったよな、「念話」通じるかな?
「もしもし、リリーさん? こちらヒカルです」
「・・・・」
「もしもし、・・通じないか・・」
「あ、あ、あ、もしもし、ヒカルさんですか? リリーです」
「良かった、話せましたね」
「はい、驚きましたが、こんな方法もあるのですね」
「そう、で・・・カンナさんからの手紙も拝見しましたが、一度、そちらに行っても良いでしょうか、「転移」で直接移動しますが」
「解りました、直接、私の部屋に来れますか」
「ええ、平気です。」
って、もう、いきなり、リリー冒険者ギルド長の部屋へ「転移」した。
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