巻き込まれて異世界

第90話 ラゴス・ダンジョン遺跡 ランデル王国

東隣の、ラゴス・ダンジョン遺跡。

ここも、外観では何も無い、山脈の麓の砂漠に魔力の気配があるだけ。

地中を探査してみれば、大きな反応は？　大きな魔石？　イヤ、これはダンジョン・コア？

ターゲット指定で回収、ダンジョン・コアのようだが、魔力切れ。

触れて、魔力を流してみれば、うん？少し反応がある？　なら、もっと多めに魔力を充填するように流してみる。

薄明るく光ってきたよ。話しかけてみるか。「こんにちわ」「・・・」

念話で、「こんにちわ」

「・・・あ、あ、あ、はじめまして？　どなたでしょう？」

って反応があり、「念話」も出来るようだよ。まだ、魔力が不足しているようなので、続けて、魔力充填をしてやる。

レベルでいったら、５００くらいの程度、魔力を溜め込んだあたりで、明るく光り輝くようになったよ、

「こんにちわ、コアさん」

「あ、はい、魔力をありがとうございます」

話し方も、流暢になってきたかな？　いろいろ話を聞くことができた。

ここにあったダンジョンは、ラゴス。１９００年くらい前に、突然空から振ってきた岩の直撃、爆発で、ダンジョンが崩壊した。コアまでは衝撃は届かなくて、この通りなんだけど、ダンジョン部分が無くなってしまって、また、地脈ともずれてしまったのか、魔力を吸収できなくなってしまった。その後は、あたり一面も荒廃していって砂漠化が進んだ。

ダンジョンマスターはどうした？って聞けば、ここが崩壊する１００年くらい前までは居たそうで、彼の遺品は、すべて別の収納魔法を組み込んだ魔石に保管されているはず、っていうので、少し広い範囲を、「地中探査」してみれば、僅かな魔力の気配を感じる、大きな魔石がある。回収してみれば、もう、魔力切れ間近だよ。

急いで、少しずつ、ゆっくり、魔力を充填して流していくと、なんとか、復活できたかな？　「鑑定」では、所有者は、アキラ。異常はみられないようなので、更に魔力を流して、所有者を上書きする。収納目録は、

◎ダンマス・アキラの収納遺品

・聖剣ｘ２、勇者専用防具（ランデル王家の家紋付き）

・短剣：オリハルコン製（ランデル王家の家紋付き）

・ナイフ：オリハルコン製（ランデル王家の家紋付き）

💰ランデル金貨１０００枚

・服装関係が多いな、当時の勇者衣装とかだよ。

・魔石、宝石　大量

・住居テントｘ２

・寝袋、枕、

アキラは、勇者の仕事も頑張ってたっぽいな、それに、想像するに、勇者召喚を行っていたのは、ランデル王家、だったのかも？

コアに聞けば、アキラは、突然このダンジョンに潜ってきて、すぐに最下層のコアまで達して、ダンジョンマスターになってから、ずっとここに居たということだ。

ダンジョンの運用も楽しそうにやっていたらしい。本人、自身のことはあまり話さなかったらしいが、召喚されて勇者を長い間やらされて、追放されて逃げてきた、とかは良く聞いたってさ。

コアに、これから、どうするの？どうしたい？って聞いたんだけど、

「・・・」

「人化」って出来る？　「出来ると思うけど、やったことない」

「よかったら、僕と一緒に来る？」「それも良いかな？」

ということで、まず、「人化」だよ、出来るかな？　って見ていたら、

激しく点滅して、音もなく、可愛い高校生の女子が現れたよ。

これ、きっと、アキラ君の記憶にあったんだろうな？　制服まで着込んでいるよ。裸でなくて良かった・・・

コアはここに置いておくわけにはいかないので、僕の収納の、一応、時間経過空間へ収めてみる、コアにも人化した少女にも、異常は見られないようなので、これで良いかな？

さて、名前は？　何か、アキラ君の記憶でも何でも良いけど、君の名前をどうしよう？　「うん、ちょっと待って、探してみる・・・」　

しばらくして、「スミちゃん？　スミレ、これが多いから、これが良い」というので、名前は、スミレに決定。

それで、コアのレベルとかは、そのまま引き継げたようだな、

▶名前　　スミレ　

種別　　ダンジョン・コア人化

レベル　５００

魔力　　５００

スキル　ダンジョン関連スキル（構築、改変、転移、錬金、収納）

　　　　状態異常無効　絶対防御

魔法　　全適正

能力は高いけど、そうだよな、ダンジョン関連なら問題ないけど、必要なら僕の魔道具でカバーしてもらおうかな？

まず、能力を隠さなければ、だよね。

僕の鑑定の「能力隠避」を「魔法複製」して、それを転移の指輪に魔法付与して、

＊指輪　転移の指輪　使用者限定：スミレ　（不壊　絶対防御　結界　能力隠避）

＊指輪　収納の指輪　使用者限定：スミレ　（不壊　容量無制限　時間停止）

＊指輪　隠密、飛行、風刃、フラッシュ、光射、浄化、解呪

ミスリル製で、指輪の表面模様は、もちろん、スミレの花びらのレリーフで、ほんのり色違いにして３個作成してみた。

紺色レリーフ、黄色レリーフ、赤レリーフ、だよ。

とりあえず、このくらいで始めようか・・・付与魔法した「能力隠避」は、細かい設定はできないけど、レベルなどの数値は１／３に見せかけ、種別とスキルは見せない。なので、・・・

▶名前　スミレ　１８歳　

レベル　１６０

魔力　　１６０

スキル　＊

魔法　　全適正

これが、スミレの鑑定結果になる。