第74話 メタルスライム メタ  

魔王ノエルからの念話で、ペットのメタルスライムの様子がおかしい!って叫んでいる。来てみれば、確かに、元気が無いな、少し小さくなってる、かも?


いつから? って聞けば、先日、教団の残党みたいな連中が、聖剣まで持ってV字谷へ侵攻してきたことがあって、メタルスライム、名前をメタというらしいが、それこそ、孤軍奮闘して暴れてくれて追い返したのだが、それ以来だという。


念のために、「鑑定」してみる、もっと詳細に、・・・

って、聖剣の持ち手の部分だけ、消化されていないな。

メタは、聖剣も食べたのか? 「うん、確か2本ほど丸呑みしていたようだが・・」って言うので、更にその持ち手に絞って鑑定してみる。どうやら、その部分の呪いが強くて、消化されないまま、時間がかかっているようだ。そのせいで、少し、呪い状態にある、とわかった。

なので、その持ち手部分に集中的に「解呪」をかけて、メタに触れて僕の魔力を流してやると、・・・メタから、黒い闇の煙が湧き出てきて、光になって消えていった。

元気に動き回れるようになったメタをみて、感激していたノエルだが、だんだん怒りがこみ上げてきたのか? 「あの教団連中、許さん!」ってことになったが、そうだろうな。

手伝おうか?って言っても、「イヤ、許さん! こおれは儂の問題なのだ!最大の仕置をする」っていうので、まあ、どうぞご自由に。


しばらくして、帝都の教会のまわりを、黒い何か丸いものが走り回る姿を見たとかの噂が立ち始めて、それから3日後の朝、帝都衛兵門の前に、黒いモヤと共に、元聖教教団員の4死体が並べられて、そのうちの立派な衣服の教団幹部と思われる者には、が刺さっていた。


その日の午後には、ノエルがメタを連れて、サザン別荘まで遊びに来たよ。

僕に「ありがとう、片付けたから・・・」って、「そう?、良かった!」


せっかくなので、カレー食べたことある? 「何それ?」ってきたので、ならばと、昨日の残り物だけど、いつもの、じゃがいも、チキンカレーを温めて出してあげた。

「ちと辛い?けど、上手いな、これ! お主が作ったんか?」「そうだよ」

「なんと、お主は、こんな美味いものまで作れるのかえ?」ってもう凄い勢いで食べるから、パンも一緒に出してあげたら、もう、じゃべることを止めたようだ。

空の皿だけ出して、おかわり?の催促なのか? ・・・


メタには、「念話」で、何か食べるか?聞いたら、メタは、メタル、金属っていうので、収納にあった、錆びた剣や折れた剣を出して、こんなのでも良いか?って聞けば、ポンポン飛び跳ねているので、欲しいんだね。ならば、と、僕にとっては、インゴットにしかならないゴミ金属を山にして出してやったら、山に向かって跳ねていって、手当たりしだいに、包み込みはじめたよ。美味そうに?食べるな〜〜


残ったら持っていけば良いから、って言ったら、ノエルが闇に収納していた。

別に呼んだわけでは無いけど、3精霊たちも出てきていて、自前なのか、皿を出しているよ。

まあ、そこにカレーを盛ればいいんだね、でも、そこには、そんなに入らないぞ〜、なので、普通の皿を出してあげたよ。


これでも、ウインディ、ライム、そして、ヤミ、みんな上級精霊なんだよね〜。



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