第66話 第二ダンジョン カ・ホーク 

順当に、次は第二ダンジョンへ行く。


ここは深いな、最下層は60階層、まだ攻略されてない。45階層が記録だってさ。カ・ホーク・ダンジョン。この名前って、最初に10階層まで行った人の名前なんだって。いつごろの話なんだ?


とりあえず、途中の40階層から行ってみよう。転移してみれば廃墟だね。

ここ、アンデッドだろうけど、ノエルはどうする? 「まかせとけ!」って言うのでそうするよ。どうするんだろう?


簡単だった、魔王様だもんね。

魔王魔法・魔物支配。これだけで、みんな地べたにひれ伏して動かない。なので、ノエルが一言、「道を開けよ」で、一本の幅広い道ができて、ゾンビ、スケルトン、首無し騎士たち、そしてスケルトンキングまで、膝を付いて、頭を垂れて、道の脇に下がって控えて動かないでいる。

魔王の威圧というか、支配力はものすごいんだ。

僕もノエルと並んで歩いていくだけで、もう、40階層を抜けてしまったよ。

ノエルの、「戻れ」で、みんなてんでばらばらに戻っていった。


少し、41階層を覗いてみたら、ここもスケルトンだらけだ。しかも一番後ろには、キングにクイーン、魔道士に近衛騎士団、あれ? こっちのほうが、階層ボスっぽいんじゃね?

ノエルは、隣であくびし始めたので、まあ、ここは僕がやらせてもらいますか。

階層全体を指定しての、光魔法・浄化、魔力込め強めで。

ほとんど全部、光の粒になって浮き上がり空中に霧散していった。


残りは、キングとクイーンの2体。近づいていけば、膝を付いて、両手を合わせて懇願している様子。どうしたんだ? ノエルに聞いたら、「あやつらもお主に浄化されたい、ようじゃの」って言ってるし、なら、「浄化」を2人指定で直接浴びせた。大きな光の玉が昇っていって、霧散して消えた。

2人がいた場所には、宝箱が現れたよ。


「なんで〜、お主だけ〜」って一人、ブツブツ言いながら、蓋を開けているのがいるけど、放置して見ていると、箱の中から何かを手にして、動きが止まっている。

どうしたの? 

「これを見よ、これは、我が王家に代々伝わってきた魔剣じゃ、行方がわからなくなっていたんじゃが、なぜ?ここにあるのだ?・・」

というから、まあ、良かったじゃん、見つかってさ。

鑑定では、

*魔王の真魔王剣、ナイトソード 闇剣 

・魔剣:闇属性付与で、効果は50倍、不壊、聖魔法無効化 


ただし、状態異常で「呪い」がかかっている。多くの聖職者の生贄をもって、聖魔法で封印されている。なので、「解呪」「浄化」をかけつつ、剣に直接触れて、僕の魔力を直接流してみた。成功。呪い封印も解除できたようだ。とノエルに言って闇剣を渡してあげた。

「ありがとう、なのじゃ、恩にきる」って、まあ、普通で良いよ。

しかし? なぜ? ここでこれが出てきたのかな? 不思議だよ。

41階層を覗かなかったら、どうなっていたのかな?

他に何か? 関連のものなどないのか? 聞いたが、無いらしい。

なので、あとのものは、僕が回収する。

魔王短剣なんてものがあるけど、これは良いのか? 「うん、お前にやる!」

聖剣まであるけど、どうなってるんだ?


*聖剣 グランデル 

*聖剣 ビオグランテ

*魔剣 オードビー

*腕輪収納 時間停止 容量無限 不壊

*魔王短剣 オリハルコン 闇属性を纏わせて効果50倍

*ノースリア金貨 5000枚 古代金貨

*サザランド金貨 5000枚 古代金貨

*ドラゴニア金貨 5000枚 古代金貨

*ウエステン金貨 5000枚 現行金貨


確認?のため、下の42階層に行ってみる。

普通の草原エリアだ・・・が、 走っているのは?

なんと!小型恐竜だよ、遠くには、首の長い大型恐竜も見える。

小型恐竜を追っていくと、テラノザウルスだよな、3頭現れて、僕達に向かい合った。

念話も話も通じない、なので光刃を飛ばそうと思ったら、既に奴らの顔だけ闇に包まれている。早いよ、魔王様。


それに、なんと魔石を持っているよ、こいつら、魔物に改造?されたのか。

なんといっても、ここはダンジョンだからね、どんな姿だろうと、魔物には違いが無い。でも、たとえ3000年前でも、こんな恐竜の知識は無いよな、これは転生者が関わってるっぽい?

テラノザウルスの死体がダンジョンに吸収されていった。


50階層に転移する。

ここは、・・・ 大型恐竜とドラドン。竜たちが飛び回り、地を駆け巡っている。

まさに、異世界ジェラシックパーク? ってパークなんてものじゃないね、これは。普通の人にとっては、地獄か? とにかく、人間が居て良い場所ではない。


ま、僕達は、というか、ノエルは無双状態で、敵を寄せ付けることもなくどんどん前に進んでいるので、僕は、ほとんど魔石の回収係だよ。

最奥に到着、ここでドラゴンだ。黃竜が3体。・・と、ここでノエルが「休憩じゃ!」って座り込んで、「あと、ヨロシク!」ってさ。


やってやろうじゃないか、ってこの前?どこかでやったら、ものすごい威圧状態になったらしいので、少し自重して軽く威圧を飛ばして誘う。

ドタドタと3体揃って走ってくるので、軽めの加重で足取りが重くなったがそれでもノソノソと進んで来る、面白いな。さらに加重を掛けると、潰れて顔が地についた。ブレス?を吹くつもりか?口を開けるのがやっとのようだよ。それじゃあ、ブレスも吐けないだろ? 光の槍を3本作成して、奴らの頭の上から串刺し!にしてやった。


さすがに、魔石の大きさはみごとだ。それに、濃い黄色で透き通っていて綺麗だ。

ノエルを見れば、指を一本立てている。1個欲しいの? 「そうなのじゃ!」なので、1個渡してやった。

しばらくして、宝箱出現、罠がかかっているよ、離れて、魔力をぶつけてやったら、何かがボワッって出てきて、発火して発散していった。罠解除成功。毒ガスでも仕込んでいたのか?

ノエルに頷いてやると、「開けるのじゃ〜」って思いっきり開けたね。

中は、空間拡張されていて、


*黃竜の素材一式が2体分、

*現行ウエステン金貨が5000枚、

*マジックバッグ 容量・大が1個、

*5kgインゴットが、金100本、銀100本、

*5kgインゴット ミスリル100本、オリハルコン50本、


ノエルは、開けるだけで満足したようで、中身に興味を示さないので、箱ごと回収して収納しておいた。箱だって、空間拡張された魔道具なんだよね。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る