第49話 マリン公爵家令嬢誘拐 阻止
ウインディを連れて港にやってきた。
今、沖に入港待ち?している貨物船の上空にいる。
ウインディに船内の声を拾ってもらう、僕でもできるんだけどね、手伝ってもらわないと、後でグチグチ、言われるんだよ。
どうやら、小舟で何かを運んでくるのを待っているようだ、人? 人さらい? 騎士たちが動いていたのは、まさか? 公爵家ゆかりの人物が行方不明?とか。
そんな時、ヤミちゃんから念話で、どうやら、公爵家のお嬢様12歳が攫われたらしいと。
「気配察知」で、悪意、敵意、殺意などをサーチで、見つけたよ、今、港近くの倉庫に、4人の悪意持ちと、お嬢様らしき子供の気配がある。
もう少し、暗くなってから、沖の船に運ぶ手はず?なのかな。
目的は? 違法奴隷?か、貴族絡み?
セイランから念話があり、どうやら山の方は盗賊団のアジトのようだ。これ関連があるのか? セイランに言って、盗賊団を調査、今公爵家のお嬢様が誘拐されていることと盗賊がどこでどうつながるのか、証拠があれば、なおさら良いのだが、って状況を伝えて、ウインディをセイランたちに合流させる。
ヤミちゃんから、どうやら、公爵家の執事見習いと使用人一人の2人が盗賊団員で、今回の目的は盗賊団の資金稼ぎということらしい。
また、山裾にテントを張って、いざというときのために傭兵を6人雇って、野外訓練という名目で匿っているのもその執事見習いということだ。
沖の船も、盗賊団との連携のある船で、金が手に入ればそのままお嬢様を開放して逃亡、金が入らない場合にはそのまま沖の船まで誘拐続行で、金の受け渡し期限が夕方5:00という。
夕方5:00に、執事見習いが金を馬車に積んで、山裾の指定の場所で盗賊たちと取引をするという計画らしい。
じゃあ、動きますか・・・
セイラン組に指示して、盗賊団の全員無力化、金品、財産没収、繋がりや関係を洗って、別にアジトなどがあればその調査、もし、人質?がいる場合は、催眠で確保、どうしても、歯向かってくるようなやつは、容赦無しって。
僕は、お嬢様の救出をしてしまおう。
隠れ倉庫に催眠の風を通して全員を確保、盗賊団の見張りたちを時間経過収納へ、お嬢様は、とりあえず、そのままこの倉庫で眠っていてもらおう。
セイランたちと合流する。
既に、盗賊たちは催眠で無力化されている。これを時間経過収納へ回収。金品やお宝は既にセイランが回収したようだ。隠し部屋や隠し金庫などをチェックしていたウインディ達が戻ってきて、洞窟の奥に怪しい部屋を見つけたっていうので、みんなで見てみれば、認識阻害のかかった部屋があって、中には人質が4人。眠っているが、再度催眠をかけて、収納。人質の檻の横に宝箱が積み上げてあるので、セイランに言って収納してもらう。
その時、ヤミちゃんから、執事見習いが金(ダミー)を持って出かけた、それを追うように離れて騎士団が追っているって連絡。余計なことをしてくれるよ、騎士団も・・・
執事見習いが持ち出す金貨のつまった箱の中身は、既に、ヤミちゃんが石ころに置き換えてくれている。
まあ良い、先回りして、傭兵駐屯地へ移動して、全員無力化して収納。
その後、全員で一緒になって、お嬢様を回収して公爵家の中庭の上空にいる。
白い霧を充満させて、その中に、お嬢様と洞窟にいた人質たちをまとめて転送する。
さて仕上げをしよう。
ダミーの金を運んでいる執事見習いと使用人一人、この時間に馬車を走らせていても、全く違和感が無いな。
領を出て少ししたあたりで、悪いけど、騎士さんたちはここまでということで、催眠の風を軽く当てる。追跡不能状態にしておいた。
その馬車が向かうのは、その先の傭兵駐屯地だ。
しかし、もうここには、誰もお仲間たちは居ないんだよね。
もう、構わず、2人を無力化して、「自白の風」を纏わせる。なにやら喚きだしているが、その場所を白い霧で包み込んで、そのそばに、ヨロヨロ状態の騎士さんたちを転送しておいた。あとはヨロシク。
最後に、公爵領の衛兵門の前に、竜巻が起こり、そのあとに白い霧が大量に発生した。霧が薄くなって、衛兵たちが調べてみれば、指名手配の盗賊団一味がほぼ全員そこで、気を失っている。早速、手分けして縛り上げているのが見える。
では、別のアジトへ行こう。ウインディが、盗賊団のボスっぽいのから、「恐怖・自白」で聞き出した。別に一箇所アジトがあるという。
場所は、なんと、元シーバス伯爵領の南の断崖の中腹。
崖の上から、コツコツと掘り進んで、断崖に縦穴と繋げた横穴を作ったらしい。ここに、非常時用に、金品、保存食料などを備蓄してあるというのだ。
ま、僕達は、断崖の壁側の横穴から入るけどね。
確かに、規模は小さいけど、こんなのよく掘れたな。
中身は、鞄が2個。これマジックバックだよ。
一つは、容量・大 時間停止無しで、金貨がたんまり。
他は、容量・中、時間停止付きで、食料、肉、野菜、小麦粉、芋類、の備蓄。
それ以外は何も無し、なので、サッサと回収、収納して終わり。
少し、崖の上で、果物やお菓子を食べながら休憩して、お疲れ様の反省会をしている。ヤミちゃんから、すべて終わったよ〜〜って連絡があったので、こちらに呼んだら、みんなで、ワイワイやっているよ。
さあ、帰ろうか?
そうそう、やり残したことが一つあったな。沖の船だ。
みんなで、ゆっくり飛行して向かう。既に逃げる用意をしているようだ。
気配を「空間把握」してみれば、船底に居るね、人質か奴隷? 奴隷売買の船なのか?
まあ、サクっとやってしまいますか。
なのでまず、人質たちに癒やしと催眠の風、そして収納に回収。
金品、財宝などを回収、あとは・・・ってやろうとしたら、みんなに止められた。
「後は、我らにおまかせを!」って言うから、OKして任せた。
「お仕置きのあと、船沈めちゃおうか?
そうそう、セイランは、何か、奴隷売買関連の書類があったら、回収してくれるとありがたいかな?」
しばらく、船からは、恐怖、叫びなどが絶え間なく聞こえてきて、まもなく、船は後部が半分以上沈没して、船首だけ、ここに居ます!って主張している状態。
既に騒ぎのおさまっていた衛兵門の前に、再度、竜巻が吹き荒れていって、白い霧が再び立ち込めた。中には、奴隷売買の書類と、人質と思われる女性たちが6人、眠っていたのだった。そして隣には、何か自分の罪を自白し続ける奴隷商が一人。しばらくの間、自分の罪状をあらいざらい自白し続けて、最後には事切れたという。余程のことに、精神がもたなかったのかも・・・
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