第38話 サクラ レベルアップ 

錬金で「魔王魔法・転移」を組み込んだ「指輪」を作成、表面には、桜の花、指輪は黒色で、桜の花は桃色のカメオ浮き彫りだ、これに、「隠密」「不壊」「絶対防御」「身体強化」を合わせて付加して、サクラに与える。もちろん使用者限定、サクラ。

前に渡した時空神指輪の複製を返してもらって、交換したのだが、これ良い!って喜んでいたから、良いんだろうな・・・


これ面白いことに、消えるときに黒い闇が出て消えていくっていう演出?が付いてしまった。なんか? いい感じ。魔王魔法っぽい・・・ もちろん、黒霧を出さないで消えることもできるけどね。

ノエルもそれを見て、儂だってって言って、黒霧を出して消えて転移していったよ。戻るときには黒霧はでないので、消えるときだけね。


*魔王転移の指輪 使用者限定、サクラ、

    魔王魔法・転移、隠密、不壊、絶対防御、身体強化、


ということで、3人で未公開ダンジョンに転移して来た。ここは、V字谷からも、魔王城からもそんなに離れていない、まさに魔王城のお膝元だ。

大岩の隙間から入れるようだ。少し、探査してみれば、確かに、中は広くなっていて、結構レベル高めの魔物がウジャウジャいる。これ数を減らさなければ溢れる?

まあここなら溢れても問題ないだろうけどね、人間は住んでいないから。

階層は、3階、コアの魔力は大きいな。


とりあえず、入っていく、1階層。

魔物たちのレベルが通常の倍以上?はある、スライムで40、狼で80、ゴブリンで60〜70くらいある。レベル130のサクラにはちょうど良いかな?相手は集団だけど、問題無いだろう。なので、早速、サクラに一人でやるように言う。

エ〜〜とか言いながらも、きっちり向かっていったよ。


まずはゴブリン、20体くらいの集団だ。その横で、スライムたちが、ボヨンボヨン、攻撃体制でいる。さて、どうする?

サクラはまず自分の周りに防御結界を張って、向かってくるゴブリン達に向けて、フラッシュ、敵を怯ませてから、「光刃」を3〜4発、これで、すべてのゴブリンの首が落ちている。

周りから攻め込まんとするスライムたちには、「レーザービーム」を確実に、核を狙って発射して射抜いている。合格だ。


ゴブリン達がダンジョンに吸収されると魔石だけが残ったので、サクラに言って、落ちている魔石だけを「収納」させる、これもOK。隣で、ノエルも、パチパチ手を叩いて、「みごとじゃ、みごとなのじゃ」って言ってくれてるよ。

レベルが+20で、150になったようだ。


広い草原地帯を先に進むにつれて、魔狼たちに囲まれてきているのだが、さあ、どうする?

「結界」を張って、「フラッシュ」して「光刃」を飛ばしているけど、全方位からの攻撃で、「結界」にどんどん体当たりしてくる頻度が増えている。あの「結界」もつかな? サクラの顔にも余裕が無くなってきたか? ノエルが手を出そうとするので、待て、をしてもう少し見てみる。そんな状況で、狼に連携するように、魔熊が4体出てきた。これえでは厳しいな・・・


狼を指定して、魔王魔法「重圧」を強めにかける、ギャンって泣きながら地べたに押さえつけられて息絶えたものが多い中、サクラも持ち直したのか? 魔熊を一頭づつ、頭を「レーザー」で打ち抜き始めた。命中率も良いようだ。先に魔熊4体が全滅、あとは生き残りの魔狼。動いている奴らに「光刃」を浴びせて、首を刈っていく。どうやら、「結界」にはヒビも入っているが、保ったようで、敵を全滅できた。

魔石を回収して戻ってきて、僕に、すみません、って言って座り込んでしまった。


ノエルが、何か?労っているよ〜、魔王様って優しいな。

少し、落ち着いたようなので、僕も会話に混ざって、労ってから、自分の不得手な部分のカバーをどうするか?それを意識した訓練も必要・・と、あとは得意分野はどんどん伸ばす訓練、それこそ、魔力切れまででも続ける訓練が、今後のレベルを上げていく秘訣だよって伝えて、今日はここまでにしておこうということで、転移して我が家エドモント別荘に戻った。ノエルも付いてきて、今、2人で、風呂に入っているよ。

ま、そうだよね、確かに、手段が不足しているな・・・ 


錬金で腕輪を作る、重力魔法・加重を付加、風魔法・催眠を付加、あとはスペックに空きを持たせておく。腕輪は桜色にして、サクラの花のレリーフをあしらう。

まだ、渡さないよ。


*サクラの腕輪 重力魔法「加重」風魔法「催眠」


入れ替わりに僕も風呂に入って、出てきてから、3人で果物を食べながら、今日の反省会となったが、ノエルがうまくやってくれたのか、サクラの落ち込みもそれほどでは無いようだ。

サクラから、もっと、他の魔法を教えて欲しいっていうので、ま、追々教えたりしていくけど、とりあえず・・と言って、先程作った腕輪を出す。説明して、使いたいか?って聞けば、即答で「はい!」と、前向きなので、装着させたよ。

色も、模様も気に入ったようだ・・・何?そっちなのか? まあ良いけど。

今日は頑張って、レベル160まで上がったよ。


追加で話したことは、魔力の込め方次第で威力が変わるってことで、フラッシュでも、弱ければ単なる目眩まし、強めのフラッシュなら、レベルの低いやつならそれだけで視力や脳を破壊できる。腕輪の加重も同じで、レベルの低い相手なら、加重だけで骨を砕き死に至らせることも可能なこと、催眠の場合は、魔力をこめれば、催眠の効果が長くなるだけなので、少し無力化したい程度なら、少しの魔力で発動すれば効率的にも良いことなど、臨機応変に使いこなすことが必要、って伝えておいた。あとは、練習と経験だよね。

今日、回収できた魔石を僕に渡そうとしてきたので、まあ、持っていれば、ってことにした。僕は特に要らないし、後々、自分で換金もできるだろうしね。





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