第37話 勇者一行、教会魔道士
ノエルから念話がきて、どうやら、例の別の勇者一行がV字谷にやってきたようだ。
一緒に教会の魔道士を6人連れて来ていて、総勢で10人。遊びにこないか?って誘われたので、サクラを伴って転移する。魔王城に転移して、まずは打ち合わせだよ。
どうやら、教会魔道士は、魔力支援で使い捨て?要員らしい。レベルは勇者130、聖女80、剣士100、魔術師80というところ。
とりあえず、前回と同じ様にやってみる、なかなかに、支援魔道士が貢献して結界を保っているが、バタバタと魔道士たちが魔力切れで息絶えていって、残りは勇者たち4人だけ。
ただ、今回はまとまりが良いチームで、バラバラになることが無い。
互いにフォローし合いながら前に進んでいる。
そんなところに、ワイバーンからの投石が始まり、火炎も飛んでくる。
鑑定では、また、あの聖剣? 呪われた魔剣だね、あとは、やはり呪いの指輪とペンダント、これきっと召喚された全員に配給されているんだな。なので、全員を範囲指定して、金属、魔道具をターゲットにして回収、収納。
聖剣の予備も持っていたようで、収納から出したところを、それも回収。
呪い状態が弱くなったことで、少し戸惑いも見られるが、本人たちにかけられた呪いがまだ根強く支配しているようだ。
なので、4人を指定して、「解呪」、「浄化」をかける。
呪いから完全に解放されて、周りの状況が見えてきたようだ。
すでに息絶えている教会の魔道士たち、崖の上には、岩を投げてくるオークがいるし、上空にはワイバーンの群れ、岩を投げ火炎も飛んでくる。
ここは地獄か!?っていう場所で、俺たちはここで何をしていた? どうしてこんな場所にいる?っていう状況を自分たちでも認識できるようになり、前からドンドンと向かってくるオーガ達を見て、急いで来た道を引き返し始めた。
隣でじっとみていたサクラが、「そういうふうに使うんだ〜」なんて何か掴んでくれたのかな?
調べてみると、倒れた教会魔道士たちも呪いの指輪をしている。
教会関係者も全員?呪い状態?洗脳されているのか・・・中の一人が腕輪をしている。「帰還の腕輪」だね。リーダーかな?自分だけでも逃げる気だったのか?全員を逃がすような役割だったのか?分からないけど。
とりあえず、金品、金属、魔道具を指定して「回収」、「収納」しておいて、全員をまとめて、帝都の聖教教会の前に転送しておいたよ。
回収品の中に、「腕輪型収納」が1個あったが、それは教会の魔道士が持っていたものだ。中には、オリバー金貨が500枚、銀貨500枚、銅貨500枚入っている。これは、いざというときの隠し財布?だろうな。小銭は、別に袋詰で金貨数枚程度の所持金だったようだ。
その腕輪収納は、容量・中、時間経過、のものだったよ。
*腕輪収納は、容量・中、時間経過
*オリバー金貨が、500枚、銀貨500枚、銅貨500枚
勇者たちからの回収品は、聖剣や魔剣、身体強化の腕輪、治癒の指輪程度だ。勇者の収納空間内は知らないけど、金も荷物も、あまり所持していないようだ。
他には、面白いものがあったよ、回収した魔道具の中に、「記録玉」っていう魔石を加工したもの?があった。魔力を流してみると、小さな窓が現れて、この戦いの状況が記録されている、音は無い。
V字谷に着いたところから、記録が始まって、オークの岩投げの襲撃、結界に割れ目が入って壊れる、仲間がどんどん魔力枯渇で倒れていく、空からのワイバーンの襲撃、岩と火炎が飛んでくる・・・ところまでで消えている。本人死亡とともに記録も停止したんだな。
もう1個あったよ、おそらくは、直接戦闘要員ではない聖女が持っていたものかな?その後の記録もある。
魔道士達が全員、事切れて倒れ込んで勇者も苦戦している。そこへワイバーンたちからの攻撃がこちらにも向かってきて、勇者の聖剣もどこかへ飛ばされたのか、予備の聖剣も飛ばされたのか?無くなり、戦う剣が無くなって、ワイバーンの岩投げと火炎を避けながら逃げているところに、正面から、オーガが走って向かってくる、急いで撤退を決め逃げ帰る、ところまでの記録だった・・・
これ見ると、違和感があるな、やっぱ、急に手に持っている聖剣が消えて無くなるというのは絵面的に駄目だ。今度からは、霧や闇あたりで誤魔化そう・・
サクラの収納進化の訓練を見ているが、どうやら、人が触れてたり、手に持っていたり、足に触れている靴とかそういう場合に部分収納が出来ていない。
それは、もともと、部分収納って、そういうものなのかもしれないな、僕のが特殊?
鉱脈から金属だけ取り出したり、空気中から酸素だけ抜いたり、魔物から魔石だけ取り出したり・・・そういうのは、本来の「収納」では出来ない、ことなのかと思う。
サクラも、離れたところにおいてある物だけを収納できるまで訓練が進んでいるが、収納というスキルの本来は、そこまでのものなんだろう。
それでも、訓練のかいもあってか、サクラのレベルも130、魔力130まで上がってきたよ。もう少し上げたいところだ。
そろそろ、魔物狩りでも始めようかな?
ノエルに聞いたら、手つかずのダンジョンなら、ノースリア未開地のところどころにあるようだし、ダンジョンの中の連中なら、好きなだけ殺っても良いよ〜なんて許可も出てるしね。
さすがに、ノエルの指示命令が及ぶ魔物たちには手を出したら気マズイから。
いろいろノエルから魔法を得られたので、整理してみる、
*魔王魔法・闇魔法
・闇の時空間魔法で、収納、転移、次元渡り、ブラックホールなど。
「ブラックホール」は、ノエルは普段はごみ捨て?に使っているそうだが、これは、あの、ブラックホールだよ。宇宙の果て?次元の彼方?で、すべてのものは、分解され溶けて混ざって消える。当然、そこに入ったら、戻ってこれない。
「次元渡り」は、別の次元、並列世界や時も空間も飛び越えるものらしいが、自分でも制御できないので、使わないって言っていたな。ひょっとして?日本に帰れる?かもしれないが、まあ、危険だね。僕の鑑定でも、分析不可能だ。
*魔王魔法・闇魔法 魔剣創造、闇刃、闇催眠、闇魂殺、
*魔王魔法・黒魔法 重力魔法:重圧、加重、重力軽減、引力強化、
重圧、加重は使えそうだな。
*魔王魔法・黒魔法 記憶操作
記憶改変、喪失、追加、などの他人の記憶を自由自在に操作できる
*魔王魔法・黒魔法 变化(へんげ)
自らの見た目を好きなように変えられる、髪色、顔、身体的特徴、服装、などなど。
*魔王魔法・魔物支配 念話、支配、服従、従魔契約、
ただし、魔物によっては、念話も出来ない脳無しもいるようで、そういうのは支配しても役に立たないということだ、なので、念話して通じないようなやつは、我関せずだって。
とても、有用なものが多い、さすが、魔の王様だよ、・・・これ、使いこなしたら、「魔王」でもやれそうだな・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます