第26話 マケドン男爵 

実験をしよう、まず、「マッピング」で詳細な地図と人物を表示する、ある特定の人物をターゲットにして、常時分析をかける、分析結果が、刻々と流れてくる、「盗聴もどき」成功。

でも、これ、モドカシイな・・・


風魔法で、風を拾う、これが良い。

* 魔法創造 盗聴


マッピングでターゲットを指定して、「盗聴」する、うん、聞こえる、かすかな声でも、風が運んできてくれる。

マケドン男爵邸に戻った使用人は、直行で、男爵の部屋に入っていった、2人の精霊もしっかり追いかけている、使用人が報告している相手が、マケドン男爵だ。


冒険者達は依頼失敗、ただし、我がマケドン家の短剣は、行方不明で、少なくとも、相手やギルドには、渡ってはいないと思われる。依頼失敗の原因は不明。光って、風が吹いて、みんな気絶して倒れた。霧が出て、晴れたら、冒険者たちは埋められて、行動不能にさせられていた・・・って。

優秀な使用人だね、しっかり見てるよ。


「そうか、分かった、契約書や指示書、前金の領収書などの書類はすべて破棄するように」って指示をしているので、そういう書類があるんだね。

きっと、他にも何かあるんだ、男爵が、本棚に隠された金庫から何かを取り出したよ。と思ったら、もとに戻して、金庫はそのままに、どこかへ走っていった。

まず、その金庫の中身、一旦全部、こちらに転送して、回収しておきますか・・


念話で、ウインディから、使用人が、何かを燃やそうとしている!って言うので、阻止して、物はすべて回収するように言う。

火をつけようとした物が、すべて消えてしまって、挙動不審?になっている使用人がいるけど、放置で良いだろう。

男爵を追っているライムからも念話で、男爵が、どこかへ出かけるみたい、っていうので、そのまま追尾して調査、って指示する。どこへ行くんだ? 金庫も開けっ放しにするほどのことがあるのか?


金庫の中身は、定番の、脱税の二重帳簿、税収と納税の記録、奴隷売買の記録、違法奴隷取引でもしてるのか?などの書類のほかは、へそくり?隠し財産? 金貨2000枚が入っていた。


僕も、マッピングしていたが、どうやら、領内の、奴隷商のところへ行ったようだ。奴隷商に金庫を開けさせて、いろいろ書類を持ち出したよ。

ライムに念話で指示、男爵が持ち出した書類を回収。奴隷売買の記録、かなりのピンハネをしているんだろ?、あとは、顧客名簿? 売り渡した先の貴族たちの名簿だ、いろいろ、叩けば叩くほどに、何やかんや、出てきそうだな。

自分の手元からいきなり書類が無くなって、パニックな男爵が、次に向かったのが、男爵屋敷の裏山だよ。ここに何がある?


何かが埋めてあるんだな、反応がある。頑張って掘り出そうとしているけど、無駄だよ、全部、こちらに転送して回収してしまった。これ、全部、金貨、銀貨の詰まった大箱だ、溜め込んだ金? 何かの軍資金? どっちでも良いけど、没収だ。


とりあえず、脱税の書類、奴隷売買の書類は、帝都の衛兵詰め所に、霧とともに転送しておいた。

さあ、どうする?男爵? 逃げるなら、早いほうが良いと思うけど?


いろいろオカシイことが起きているし、不吉な予感でもあったのか、屋敷に戻ってすぐに使用人に馬車を用意させたよ、逃亡だね。なら、領を出たどこかで、潰そう。

二人にそう伝えて、逃亡する馬車を追うように伝言。


使用人が燃やそうとしていた書類の中に、今回の若様暗殺の指示書みたいなものと報酬の請負契約書があったので、それは、エドモント伯爵家へ転送しておいた。


マケドン男爵の馬車は、他の貴族領ではなく、山に向かって走っている、よかった? 他の貴族は絡んでいない? ようなので、山裾のあたりで、ウインディに言って、催眠でみんなに眠ってもらおう。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る