第12話 気楽な E ランク冒険者
夕方遅くにギルドまで帰ってきて、依頼完了の報告をしていたら、ギルド長に呼ばれた。何かなって思ったら、例の金属板、ステータス測定板?を出してきて、測定されたよ、やっぱりね・・・
それで、レベル50 魔力 60 なのを見て、頑張ったな! レベルがあがっているぞ〜〜って言ってくれてた。それだけだったので、少し安心。
依頼料とカードを受け取れたよ。カードの色がまた変わっていて、銅板?になっていたけどね、昇格して、E ランクだってさ。なんというか? ギルド長からの追求も無かったので、早々に引き上げることにした。
※レベル 50(250) 魔力 60(510)
翌日もギルド、朝の早い時間は混み合っているので、午前中だよお昼前、重役出社?って昭和か?
買い取り窓口で、薬草を3種、各2袋出す。
てきぱきと処理してくれて、何と、銀貨12枚もらえた、多いのか少ないのか、わからないけどね、あと、ゴブリンの魔石や、耳やそんなのはないのか?って聞かれたが、昨日のは、全部は出せないから、とりあえず、ゴブリン25個、リーダーのを5個出したら、驚いて奥へ走っていったよ、あれ? 間違えたかな?
出てきました、ギルド長、鑑定では、エドモント冒険者ギルド長、ガント、レベル80、魔力120、主だった能力は、剣術、格闘術、身体強化、瞬歩、気配察知、心眼?、一応、複製しておいたけどね。
それで、心眼? なるほど、ひょっとして、既に、見抜かれているのか?
一緒に別室に入る、さあ、話を聞こうか・・・
それで、いきなり『お前は何物?』ってか? なぜそのようなことを聞きます?って答えたら・・・
「俺は、ここだけの話、人の真意などがわかる能力を持っているんだが、どうもお前のがわからん、のだよ、何か、隠蔽工作でもしているのか?」
なんて言ってくるから、さあ、何のことだかわかりませんけど・・・
「まあ、良い、だから、お前のそのレベルなんだけど、あれ、嘘?だろう?」って聞かれても、測定器の通りじゃあないの?
「薬草の採集、それに、昨日のゴブリン、あれ、村があったんだろう? ギルドでも調べてはいて、近々、チームを組んで動こうと思っていた、と。そこへ、お前がヒョイと来て、出かけて行って、ゴブリン村解決だと? なあ、これ、おかしいだろう?」
そう言われてもねえ・・・
まあ、話してみようか? ウインディに相談したら、人の記憶や思い出?そんなもの消したり、書き換えたり・・・造作も無いことって、言っていたし、ヤバくなったその時には、精霊さんにお願いしようか。
実は、・・・って少し話しましたよ・・・
僕が、どうやら転生者で、レベルは、既に200超え、スキルや魔法もいろいろ、ってね。ただ、昔の記憶が無いのは本当、あと、勇者でも無いし、もちろん魔王でも無い。
しばらく、黙ってしまったギルド長だが、「ありがとう、話してくれて、俺を信じてくれたんだな」って、「はい、そうですよ。どうか秘密にしてて下さい」ってね。
一言、「解った!俺だけの秘密にする」って強く言ってくれたよ。
早速複製でもらった「心眼」を発動、嘘や悪意や何もおかしなところが無いようなので、一応、信じても良いかな?
ということで、一息入れたら、ゴブリン村の件、詳細を聞かれたので、すべて報告しました。僕は、基本、真面目だからね。
まあ、驚いていたね、キングまでいて、もう既に完全な村だったこと、女性をさらっていたこと、そして、そんなのを、瞬殺した僕のこと・・・
お願いされて、大きな魔石を出して見せてあげたよ、ゴブリンのキング、副将、騎士、魔道士、リーダー、あとは、山盛りの通常種の魔石を。
要らないなら買い取らせてくれ、っていうからOKしたら、キングと副将以外を全部買い取ってくれた。全部で金貨5枚、あと、ゴブリン村壊滅報酬として金貨5枚、合計で金貨10枚もくれた。それで、この件一切、他言無用ってことになって、ゴブリン村の件は、ギルド長が何かうまくやってくれるようだ。
あと、僕みたいなやつが、Eランクって、おかしいが、・・っていうから、「僕はそういうのに執着しませんので、適当で構いません」って言っておいた。それに、ギルドの特別依頼とか、貴族案件とか、チームを組んでとか、そういうのは無しでってお願い付きで。
もしも、約束と違った場合には、ギルドをまるごと破壊、消滅させる、とか、ギルド関係者、冒険者などの記憶を消去する、とか、いろいろとさせてもらいます・・・って、正直にお願いしておいたよ。
ということで、僕は、気楽な E ランク冒険者になったのだ。
そうそう、ガントさんから、忠告を受けました。
「もうちょっと、冒険者らしい格好をしたほうが良いぞ〜〜、剣ぐらい持ったら?」って。
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