第13話 商業ギルドで 家 を買う
そういえば、旅人のままだね、ポシェット?小さな鞄をぶら下げた、ひ弱な旅人。
これじゃあ、襲われるか?
ところで、家は、どこへ行けば買えるか?聞いたら、隣の商業ギルドで扱っているっていうので、じゃあまた、って冒険者ギルドを出て、隣へ。
商業ギルド、まあ隣ほどじゃあないけど、ここもいろんな香りが漂っている。香辛料か?うろうろしながら受付へ向かう。
「こんにちわ、ご要件は?」って言われたので、家を探している、購入か、あれば、レンタルで、って言ったら、すぐに、奥から担当?のおじさんが出てきたよ。さっきの女性でも良かったんだけどね。
それで、購入なら金貨1000枚以上、レンタルなら、1年で金貨60枚以上からあるっていうので、じゃあ、とりあえず、1年レンタルで、金貨100枚/年 くらいの物件を探してもらう、データベースがしっかりしているのか? すぐに、3件の物件を紹介してくれた。
一つは街道に近い北側、次に、このエドモンド伯爵領の南側、そして、三件目は南東方向の山側。
何となく、三件目の山方面に興味が惹かれたので、この山側の物件を見てみたいっていうと、すぐに、馬車を回してくれて案内してくれるようだ。
中心部から山に向かって行くと、簡素な住宅街?のようだ、庶民が多く住んでいるらしい、それらを抜けた先、もうほとんど、領を囲む外壁に近い所の高台に、小ぶりな一軒家が立っている、ここだ、という。へ〜 なかなか良いところじゃあない? 見晴らしも良いしって思っていると、いろいろ説明してくれた。
ここは、前伯爵の遠縁の人が住んでいたところで、現在は空き家。
水道、下水、風呂などは完備、いつでも開通できる。
ただ、問題は、山が近いので、時々魔物が入り込むことがある。街道から離れているので不便。夜な夜な、幽霊が出るっていう曰く付き、ということで、建物の割に、値段も安めで、レンタルなら、金貨60枚/年、購入の場合は、金貨800枚、ってことになっているようだ。
魔物は、問題ない、それに幽霊? どんなものだろう?
試しに、1週間だけ住むことはできないか?気に入れば購入したい、って言えば、即決で、まず1週間、レンタルできることになった。保証金として、金貨1枚渡して、預り証をもらった。「それで?どうする?すぐに使うか?」って言うので、なら、すぐにでも使いたいって言ったら、
鍵を開けて家の外回りにある水道の元栓を開けて、戻ってきて、中に入って、上下水道のチェック、風呂の設備チェック、あと、家の中を案内してくれた。うん、想定外に良い物件だよ。
帰りがけに、鍵を預けられて、では、1週間以内にギルドまで来て、解約なりレンタルなり、(是非)購入なり、を決定してくれって言って帰っていったよ。名刺には、商業ギルド副ギルド長イナーバさん、うん?稲葉さん?
さっそく、ウインディも顔を出して、飛び回り始めた、気に入るのかな?
僕は、とりあえず、家屋敷全体に「結界」を張って人や魔物の侵入防止をして、各部屋と風呂、台所などすべてに「クリーン」をかけてまわり、窓という窓を全開放して空気の入れ替え、しばらく水道を出しっぱなしにして、水道管の汚れ?を流す。何となく、水道管や下水管に、外からクリーンをかけていたら、なぜか通りが良くなった?ように思う。
ウインディも戻ってきて、どうやら気に入ったようなので、ここを拠点にしようと思うこと、と、何か、幽霊が出るっていう噂があるんだって、など話していたら、それなら、浄化しよう!って、どこかへ転移していったよ。
なんというか、1週間レンタル契約したけど、もうこれ、購入決定だね。格安物件だし。山も緑も近いのが良いな。確かに山の方や林の中には魔物や動物の気配が多いけど、訓練にも丁度良いかも。この山岳地帯を南東に抜ければ最初の精霊の泉、そして南に抜ければ海だ。南には、別の貴族領があるけど、それはまたってところだね。
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