第10話
「ただいま」
「アルだ!
おかえり!」「きゃん!」
リアと一緒にアルを出迎える。なんだか疲れているみたいだ。僕の毛触る気持ちいいよ?
「アル、疲れてる?」
「うん。なんか結界師って言っちゃダメなんだって。」
「え、そうなの?私知っちゃってるよ。」
「家族は別らしいから、家族みたいなものだしいいんじゃないか?」
「そっか。じゃあ、アル、スキル言えないの?」
「剣士って言っとく。」
「わかった。剣士ね。」
リアのように魔物つかいは、僕みたいな使い魔連れてるからすぐバレるけど、結界師って見てもわからなさそうだよね。
「結界師の洗礼ってどんなのだったの?」
「きゃん」
聞きたい聞きたい!
「テンも聞きたいって」
「多分ほとんど一緒だよ。奥にある部屋に行って、石に触ったんだ。そんで石が光って終わり。それで長老って人と会って説明を受けたんだ。その中の一つが誰にも言ったらいけないって言われたことかな。」
「他に何か言われた?」
「あとは人前で使ったらダメとか?」
「そうなんだ。」
「うん。城とか文化遺産付きの結界師になりたかったら成人後紹介するけど、その職場用の資格も取れとか言われたよ。」
「現実的…」
「リアは、そういう仕事のアドバイスはなかったの?」
「うん。魔物つかいはスキルを活かす仕事警備隊とか救助隊とか商隊とか武力を活かす感じだから、それ以外になりたいなら勉強しなさいってお父さんに言われたぐらい。」
「スキルだけじゃ働けないよってことかな。」
「だね。」
「きゃん」
僕も勉強しなきゃ…
「テンも一緒に頑張ってくれるの?」
「きゃん!」
もちろん!
「じゃあ、午後からの勉強は、テンも一緒だな。」
「きゃん!」
頑張るよ!
お昼からは勉強だ。
アルとリアが並んで勉強する。リアのお母さんが先生だ。
僕も!っと思ったんだけど、まずは字が読めるようになるところからだった。
リアとアルが問題を解いている横でリアのお母さん教えてもらう。書くのは名前だけでいいので、すぐにテンと書けるようになった。
早く読めるようになるために、リアやアルが音読するときは横から覗き込んで、どこを読んでいるのか教えてもらいながらだ。
勉強も完璧な使い魔になるのだ。
勉強の後は晩御飯だ。今日は、アルのお祝いだ。体力づくりのために食後に散歩へ行くとお風呂に入って寝るだけだ。明日はまたすぐに旅に出るらしい。次は魔法使いの里に行く。ちょっと距離があるから他の街も寄るらしい。楽しみだ。
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