第5話洗濯機
洗濯機。
生活には欠かせない機器だ。
この洗濯機の中に入ってみたらどうなるのだろう。
私はそんなことを思ってしまった。
ピッピッ。
洗濯機の電源ボタンを押す。
フタを閉めると動きだすようにしておく。
身体を小さくしながら洗濯機に入る。
当たり前だが窮屈だ。
バタン!。
フタの部分を掴み、思い切り閉める。
ガーガー。
洗濯機が回る。
ドンドン。
私の身体が洗濯機の槽にぶつかる。
痛い。
だがこの痛いという感覚すら楽しいと思えてくる。
ジャー。
水が入ってきた。
いよいよか。
私の身体はみるみるうちに水に浸かった。
ジャー。
私の頭まで水に浸かった。
ガーガー。
身体が回る。
息が出来ない。
この水に浸かった感覚。
なんだが母親の胎内にいるみたいだ。
息が出来なくて苦しい。
だけど心地よい。
そのうち私の意識は遠のき、やがて私は死んでしまった。
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