第4話脳みそが痒い

どうも最近、頭が痒い。


その痒さが異常なのだ。


頭の表面ではなく、もっと奥。


そう、脳みそが痒いのだ。


何か脳みそで動き回っている気すらする。


病院に行っても異常なし。


痒み止めの薬をもらうだけだ。


ガリガリ。


頭を掻きむしる。


痒みは治らない。


ドンドンドン!


頭を壁に打ちつける。


これでもダメか。


こうなったら...。


私は包丁を台所から取り出した。


ザクッ!


頭に思い切り包丁を入れた。


血が辺りに飛び散る。


激痛が走る。


だがその激痛すら、痒みには劣る。


ザクッザクッ!


頭を切り進める。


血が絶え間なく溢れる。


ザクッ!ザクッ!


脳みそが見えた。


やった。


痒みは限界に達していた。


ガリ!ガリ!ガリ!


私は見えた脳みそを思い切り、包丁で掻きむしった。


これでようやく痒みが消えた。


念には念を。


ギュッ。


頭から脳みそを取り出す。


台所でキレイに洗う。


きっと汚れていたんだ。


脳みそを頭に戻す。


切れた頭にはボンドを付けてと。


これでようやく終わった。



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