第2話壊れた身体

私の身体は壊れた。


動こうとするけど、動かない。


動かせるのは右手だけ。


私は動かない身体に腹を立て、右手で思い切り足を叩いた。


何度も何度も叩く。


ポキッ。


右手か足か分からないが骨が折れた音がした。


その音を聞くのがなんだか楽しくて、

私は身体中を思い切り叩きまくった。


ポキッポキッ!


身体は壊れるが心は踊る。


そのうち右手も動かなくなって。


とうとう完全に壊れてしまった。


私は悲しんだ。


もう壊せない。


それなら自分じゃなくて、他人を壊せばいいじゃないか。


私はニッコリ微笑むと、頭で一生懸命身体を動かす。


他人を求めて、壊す対象を求めて。

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