異常な怪談たち

@kaka04

第1話四つ足

窓を開ける。


「今日は過ごしやすいな。」


頬にあたる夜風が気持ちいい。


外をぼーっと眺める。


こういうゆったりとした時間も、たまには大切だ。


ふと街灯に照らされた物体が目に入る。


「なんだろう?。」


黒いブヨブヨした塊に四つ足が付いている。


私が急いで窓を閉めようとした瞬間、

「こんばんは。」


四つ足が喋りかけてきた。


私は気の抜けたような声で

「あ、はい...こんばんは。」

と返事をした。


窓を最後まで閉める。


礼儀正しい化け物もいるんだな。


私は怖かったのと同時に少し感心してしまった。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る