相棒の影

「テーリッツ!なぜ貴様がそれを!」

神盾の光が災い魔の影を掻き消していく。

「スカージ、お前との決着は向こうでつけよう」

「おのれ!」

スカージは再び影を集合させ纏う!

「テーリッツごと砕いてくれるわ!」

スカージの影の一突きが神盾に叩き込まれる!

「グワア!」

しかし叫んだのはスカージだった。俺は幸太郎の決戦の為、力を温存するため。あるいは幸太郎に対しこの武器に頼るのをよしとしないと思ったのか、スカージに神の盾を用いた。

「おのれ…我は...我は...」

スカージが、ヴェノムスカージの実体が掻き消えていく。

「さらばだ」

俺は影の相棒を見送った。

「…テーリッツ」

スカージは消えた。

  


崩壊していく人工天体のなかで俺はしばらくたたずんでいた。幸太郎を探さなくては、そう思った時、通信が入った。

「テーリッツさん!ヤバイですよ」

礼三郎だ。ナインスのレーダーが巨大質量の接近を検知する。大きな白い触手の塊が上から降ってきている!

  


ナインスは後退し触手の激突から身をかわす。

「なんだこれは…」

よく見るとその触手は殴られたようにズタズタだ。触手を追撃する機体を見た。

「テーリッツさん!村井さんが暴走を!」

禍々しいセイントメシアが姿を現す。

  


「モードミザリー」幸太郎は言った。

  

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