愛の末路

秋那・テーリッツの帰還に伴い、一度滅んだヘブンの歴史エンドエイジはリセットされた。というよりはエクジコウのトリニティがシンギュラリティを一度退けたため時の逆行が起こりセイントメシアアブソリュートオメガがそれに便乗した形だ。2060年、レイラインであるミザリーが居る年に。

  


「ヘブンを壊すつもりなのか?」

「僕自身、それを望んでいる訳じゃない。ただ幸太郎を倒すために力をくれた者がこの世界を壊したいというのでね」

「ならば聞く必要ないぜ」

「そうね」

秋那はその調和能力をパープルアップルに叩き込んだ!

「ぐおおっ」

パープルアップルが短い断末魔をあげる!パープルアップルが崩壊する!「狂犬め!」

キディが毒づく!

「俺の相手に来たんじゃなかったか?」

幸太郎のテンスがキディのバビロンに蹴りを浴びせる!だが不発!バビロンから異様な触手が現れテンスの蹴りを防ぐ!

「これが新たな宇宙の力だ!」

「幸太郎さん!」

「俺は敵だ。……心配するな」

  


「ミザリー!聞こえているか!?」

バビロンの触手がテンスに絡む!

「ミザリー!」

キディは再び叫ぶ。

「……勘違いしているようね」

テンスから冷たい声がした。

「私は自分の意思で幸太郎に手を貸している。マキータを倒すの。私達の邪魔をしないで」

「あの冴えないロートルがなんだと言うんだ!」

  


ふ、冴えないロートルか。確かに。なぜ俺がここまで執着するのか。ミザリーの意思は知らない。だが……。

「決着を望んでいる」

テンスが乱雑に触手を振りほどいた。

「オルタナティブの化け物、正体を現せ」

「なにを……?。……私を呼ぶかレイラインの騎士」

キディの声色が変わった。

  


「これは第一の光」

バビロンの姿がほどけ触手の塊へと変貌する。

「我が名はベルフェゴール」

  

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