愛の行方

すべて僕の思い込みだった。栄光も自信もね。この世界へやって来てミザリーに会えた。すべてがかわると思っていたんだ。でもそれも間違いだった。キディ・ムーンライトは変わらない。キディ・ムーンライトは変われない。きっとどこかで理解していた。この努力そのものが無駄なんだ。

  「ムーンライトさん!」

キディ・ムーンライトのアマリリスをレーザーが貫いた。長距離テトラダイ・バスターカノン、パープルアップルの地表から放たれた。

「まずはお前たちの選択肢を奪った!」

幸太郎の通信!

「第六形態だ!」

地表を猛スピードで走るタンクメシア!

「次はお前だ!」

  


一気呵成に司令塔を落とすつもりだ!

「幸太郎!」

「司令!」

シュヴァリエが制止する!ナインスが先行すれば幸太郎はテンスでナインスを狙い撃ちにするだろう。

「もう不意打ちはさせん!」

アマリリスは辛うじてアームキルは免れたもののパープルアップルの地表へと落下していく。

「彼は任せた」

 あの形態ならば白兵戦は不得手のはず。ナインスのライトブレード・ムスタングならば勝てる!シュヴァリエとギュルヴをはねのけナインスをタンクメシアに向ける。だがタンクメシアは異常に速い!長距離での精密射撃から短距離での乱射に切り替えるつもりなのだ!

「マキータ!これで終わりだ!」

  だがテトラダイ・バスターは放たれなかった。

「ちっ」

幸太郎が舌打ちをする。

「フレンドリーファイアでも構わなかったんだがな」

ナインスの前に六体のスカージが現れたのだ。

「君がマキータか。我々はスカージ」

「……。お前たちの親分はだいぶ悪趣味のようだな」

「悪趣味?なんの話だ?」

  

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