神々の進軍

いままでのあらすじ

巨大惑星型アームヘッド、パープル・アップルに侵入したマキータだったがアップルの力で蘇ったスカージに圧倒される。その窮地を救ったのはトンドルとの戦いで死んだはずの幸太郎だった。

  「幸太郎……?」

そんな馬鹿な……。

「セイントメシアだと!?」

スカージの驚愕の叫びに疑問が掻き消される。

「その通り、どうもセイントメシアです。スカージ殿、また俺にやられる為に性懲りもなく蘇ったか。良いだろう地獄なら幾らでも見せてやる」

「ほざくな!我は貴様よりも強い!」

  スカージがアナザーエイジを一撃で戦闘不能にした背中の武器を展開する!

「ジャベリンなぞ、見飽きているんだよ!」飛翔、空中回避、ライトブレード防御、ダイナミックフェザー展開、宙返り、セイントメシアが舞うようにジャベリンの五連撃をかわす!

「どうした?手品はもう終わりか?」

  


「ならばインフェクターで死ね!」

アームヘッドを破壊する毒素だ!

「テンス第一形態!」

セイントメシアは叫んだ!セイントメシアの形が変貌する!インフェクターの毒々しい光をセイントメシアがかわす!

「なるほど、前とは少し違うわけか」

幸太郎が言う。

「そうだ、観念しろ」

「残念ながら俺は前とは大分違う、俺のテンスは最強のセイントメシアだ」

  セイントメシア……テンス。俺の知るセイントメシアは八型までだ。ではこいつはいったい……。テンスはインフェクターを光るチョップ攻撃で両断しスカージに迫った。

「おのれ……」

スカージから影の触手が拡がる!

「もうよい……。逃がしてやれ」

フロアに響くような声、パープルアップルだ。

  「だがしかし……」

「よいスカージ。インフェクターならまた余がつくってやろう。それにこれはレイラインの意志でもある」

「逃がしてくれるのか?」

「そうだ、その男を連れてヘブンに帰るが良い。余はまた決戦の機会を待つとする」「……何が目的だ?」

「レイラインの意思は完全なる決着だ」

  テンスの腕がアナザーエイジを抱える。

「大丈夫だったか?」

セイントメシアの声は優しく穏やかだった。そしてそれに疑問が混ざっていた。お互いに相手が信じられない誰かだと確信しているようだった。

「大丈夫だ。また助けてもらったな。俺はマキータ・テーリッツ。君の名は?何て言うんだい?」

  「はじめまして、お久しぶり。俺は村井幸太郎、セイントメシアのパイロットだ」

数十年ぶりに再会した宿敵はジョークで返した。

  

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