第12話 奥の部屋
「とにかく、そうするには君が殺戮兵器に変わってもらわなきゃならないんだよ」
「えっと……、そのロボットを作るという発想はないんでしょうか?」
「ない。もう費用も材料もない。君と殺戮兵器製造マシーーーーーーンに全てをかけた」
「junbigadekimasita」
「時間だ。答えを聞こう。ちなみに拒否権はない」
「やっぱ俺は社畜だったんだな(ってかベッキーの言ってることわかんの⁉︎すごくね?)」
「どっちにする?」
「……機畜には……、ならない!」
ウォーリーはビームを発射しようとしたが、なんと発射できない。感覚がないのだ。
「…え⁉︎」
「まさか撃とうだなんて思ってないよね?君のブラスターは一時的に外させてもらった。抵抗できないよ。これからずっと私のビジネスのために働き続けるのだ」
「……ってことは手の刃物も」
「もちろん」
「…………………」
「…拒否権ないし、YESということでいいね」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
殺戮兵器製造マシーーーーーーンは動き出すと、唸り声のような音を出した。
「ねぇ、この機械の中に入ったらどうなるの?」
「心配ない。その頃の記憶はなくなるから」
「ヤダヤダヤダ。入りたくない入りたくない」
「ならこちらから向かうぞ」
殺戮兵器製造マシーーーーーーンからチューブが出てきた。
ウォーリーに近づいてくる。
「ねぇ、もっと良い案があるよ絶対!そうだよほらよく考えてよ。バイトするとか、投資するとかで金稼ぐ方法は星の数ほどあんでしょ。だからさ、お茶でも飲みながらさ、求人広告でも見ようよほら」
博士とベッキーは無言で機械を動かす。
「あの、シカトしないでくれるって、ちょ、ちょちょちよちょちょちょちょちょちょちょちょちょ、待て待て待て待て待てやめろやめろやめろ」
ヴィィィィィィィィィン……ドゥゥゥゥン
「……あれ?電源が切れた?」
「mitekimasu」
ベッキーは奥の部屋へ行った。
気まずい空間となった研究室。源博士はキョロキョロと周りを見ながら突っ立っていた。
10分経った。まだベッキーは帰ってこない。
黙っていた博士は、ウォーリーの方をチラチラ見ながら奥へ向かっていった。
1人取り残されたウォーリー。しかし、
源博士は奥の部屋でベッキーを探していると、大きなコンセントを見つけた。
「確かこれだっけ?」
博士はそれをつけると、研究室に戻った。
「………って、ええ??????」
殺戮兵器製造マシーーーーーーンに吸われている椅子に、ウォーリーはいなく、そこには小型のロボットがいたのだ。
慌てて機械を止めると、その小型のロボットはどうやらウォーリーの小型のロボットだったのだ。
「huu、kikaitukimasitane」
ベッキーが呑気に戻ってきた。
他にも喋ろうとしたが、すぐに博士の雰囲気で察した彼女は黙った。
「…あいつはどこ行ったァァァァァァ」
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