第5話

翌日、朝になると、昨日の男の人の部屋に連れていかれた

「人 朝」

男の人が日本語を話す

「朝」

「椅子」

俺は椅子に座った

相手も椅子に座る

「■■■■■■■」

あいては手を口の前にもっていって、なにやら鳥のくちばしのような仕草をした

「コトバ」

おれがそういうと

「コトバ!コトバ!コトバ!」

相手は嬉しそうに答えた

「人 コトバ ■■■■■」

手をスカッ、スカッと当たらないような仕草をする

俺もてをスカッ、スカッと当たらない仕草をしながら

「コトバ わからない」

というと

頷きながら

「ことば、コトバ、コトバ」

「わからない、わからない、わからない」

そうして俺に何かペンダントのようなものを渡してきた

そして首にかけるように促す

俺はそのペンダントを首から下げる

「■■■■■■■■■■■■■■■」

「コトバ 人 コトバ ■■■■■■■■■」

手がぶつかるようなふうをする

「コトバ 人 コトバ わからない」

てがすかっと当たらないふうをする

手が当たる動きをしながら

「コトバわかる」

というと

「人 コトバ わかる」

と言って頷いた

「■■■■■■■■■■」

するとペンダントから

「人 コトバ わかる」

と声が頭に響いてきた

おれがペンダントを触りながら

「キカイ」というと

「■■■■■■■■■■」

ペンダントから

「人 コトバ わかる キカイ」

とコトバが響いてきた

それからその日はその人と二人でいろんなモノを指差して、それを発音していった

キカイはその発音するモノを覚えて、段々と翻訳するコトバを増やしていった


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