第15話華音VS元グリーンベレー(1)
会議は、一旦終了。
華音は、「身体ならし」として、二人の元グリーンベレーと立ち会うことになった。
会議室の外に出ると、シルビア、春香、エレーナ、雨宮瞳が、呆れた顔で立っていた。
シルビア
「暇だから、立ち会うの?」
春香
「高校生の頃は、嫌がっていたのに、潮崎師匠を見ると、血が騒ぐの?」
エレーナは、呆れ顔であるけれど、華音をかばう。
「格闘の選手なら、仕方ないよ、強い人が近くにいると、立ち会って見たくなる」
「私も・・・ザワザワしているもの」
雨宮瞳は華音の腕を掴む。
「華音君、本気を出すの?怪我しない程度にね」
華音の格闘を見たことが無い、沢田家の面々は、ためらっている。
沢田文美
「大丈夫と思うけれど、二人とも、元チャンピオンで、戦場での実戦を積んでいて」
沢田史裕
「見てもいいなら・・・せっかくだから」
華音は、ニコッと笑う。
「ご心配なく、血を出さない程度に、仕留めます」
「血を出す結果なんて、実際の戦闘ではノロマに過ぎない」
華音の言葉で、沢田文美と史裕も「観戦」することになった。
沢田康夫と悦子は、「怖い」とのことで、宿泊部屋に戻った。
華音は「観戦者」たちと、トレーニングルームにある「道場」に移動した。
その道場には、既に二人の迷彩服を着た男と潮崎師匠が待っていた。
潮崎師匠は、華音を見て、ニヤッと笑う。
「どっちからにする?」
「ブラジリアンか?ボクシングか?」
華音は、いつもの、やわらかな顔。
二人の元グリーンベレーに目をやり
「同時でも、結果は同じです」
「さっきも言ったけれど、血を出さない程度に、意識を奪う・・・それでいいかな?」
潮崎師匠は、華音の言葉を、そのまま英語に翻訳、二人の元グリーンベレーに伝える。
途端に、二人の元グリーンベレーの顔色が、真っ赤に変わった。
拳を握りしめ、華音を睨みつけている。
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