第12話華音の意思は厳しい

柳生清は。厳しい顔に戻った。

「銀行員の自殺、実は他殺に協力して、当然金をもらった極道も」

「・・・徹底して調査だな」

「予想はついているが」


松田スタッフが、発言を求めた。

「沢田さんの家を不審にうろついていた男二人を、橋本スタッフが発見」

「捕縛して、詰問を行っています」

「史裕さんを襲った犯人とは別の下っ端のようですが」


柳生隆

「プロは襲うだけ、確認は別の下っ端か」

「作戦もいろんなことを想定しているかも」


松田明美

「先ほど話をした通り、史裕さんの襲撃事件は、警視庁内では、不問扱い」

「ご家族の不在も、全く調べる意思はありません」


沢田史裕の顔が青くなるのを横で見て、華音が発言。

「とにかく、相手の尻尾を掴まないと」

「極道もプロを使っているだろうけれど、とにかく現場を押さえよう」

「そうしないと、事件の解決が進まない」

「それと、事件を報道しないマスコミにも圧力を」


柳生清が、華音の顔を見た。

「華音君、マスコミについては、何か、策があるの?」


華音は、頷いた。

「親父に話す」

「三田コンツェルン全体で、公正な報道に協力しないマスコミには、広告を出さない」


華音は、間を置いた。

「酷いことをした議員にも言い渡す」

「三田コンツェルンは、選挙応援を今後、一切行わないと」


柳生事務所の面々は、厳しい顔になった。

沢田史裕は「え?あの三田コンツェルンの?」と、華音の顔を凝視している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る