第6話 『花街の用心棒 花は凛と後宮を守り』(富士見L文庫)

こんにちは。

雪の香り。です。


今回は中華風の後宮を舞台とした小説、『花街の用心棒 花は凛と後宮を守り』の感想を書きたいと思います。


この物語は何といってもキャラクターがよかった!

少年のような外見で、花街に売られながらも妓女ではなく用心棒として働く十七歳の乙女雪花。

そしてその雪花を後宮の寵姫の用心棒にスカウトする貴人、絶世の美男の志輝。

寵姫は幼げな顔の巨乳と男好きしそうな外見なのに、毒の精製や解毒とかが趣味で自分で薬草も作ってる変わり者。


あと雪花の養父も面白い。

雪花は養父の借金のカタに花街に売られたんですが、この養父がまた美形で女装もすればイケメンにもなるカメレオン。借金も賭博だけでなく男女の痴情のもつれの末に訴えられたりしたものもあったそう。

この養父、ちょこっとしかでてなかったけど二巻では出番増えるんでしょうか。気になりますね。私はこの養父だいぶ好きです。

現実にいたら嫌だけど。


キャラクターの生い立ちもなんかわけありっぽい。

この小説は1ってついてないけど一巻らしく、キャラクターの生い立ちになんかありそうってところで終わってて続きが気になりますが、一応ストーリーの「命を狙われている寵姫。内通者がいるらしいが誰なのか?」という部分は解決しています。


ストーリーはね、ラストがちょっと切なかったです。

胸に来る物語が読みたい方にはお勧め。

でも雪花と志輝の会話は面白いので暗いとか重いとかそういう雰囲気はないです。


雪花と志輝のラブストーリーは今後が気になります。

志輝は雪花が美貌に惑わされず、むしろ嫌ってくる(雪花は美形の養父に迷惑をかけられ続けたので美男嫌い)その反応が面白くてかまうんですが、そのうち本当に惚れてしまうんですね。でも、主人公の雪花は自分のこと女性として魅力がないと思い込んでるから、志輝に思いを寄せられても全然気づかないんです。

それが面白い。


一風変わったラブストーリーを求めている方にもおすすめですね。

個性的な物語でございました。

流行りの中華風の後宮だけど、他と違う要素がてんこ盛り。


私もこんな物語を書きたいものです。

いや、書けなければ今後受賞は無理なんでしょう。

こころして挑みたいともいます。


ではでは、ここまで読んで下さった方ありがとうございました。

あなたに幸運が訪れますように。



おわり

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