第5話  『箱をあけよう メイの異世界見聞録』(文芸社文庫NEO)

こんにちは。

雪の香り。です。


本日読んだ本を紹介します。

『箱をあけよう メイの異世界見聞録』です。


大変面白い物語でした。

続き物の一巻のようで完結していなかったので、続きが楽しみです。


物語りは芽衣子という二十二歳の女性が、怪しい男からもらった箱を開けたせいで異世界に飛ばされることから始まります。

異世界の海に投げ出され漂流していたところ貿易船に助けられ、女性であることを隠し、少年として船員になる。


船での生活が詳細に描かれています。

主人公は前向きに楽しく働いているのですが、大変ですよ。

私は同じ状況に陥ったら泣き言を吐いていると断言できます。


他の登場人物は色気のあるセクシー系の男性でレヴィ船長、主人公を海賊のスパイではと疑い敵視してくるカース、先輩として仕事を教えてくれるルディ、船医のセランといった男たちです。


そう、主人公以外全員男性。

私はこの小説を母からのおさがりとして読んだのですが、母に渡されるときに「どんな話?」と質問し返ってきた答えが「男だらけの異世界で楽しく暮らす話」でした。


私は「逆ハーレムものかな?」と思って読み始めたのですが、レヴィ船長はあやしいけど他の男性は一切主人公に恋愛感情を抱いていない。

でもそれがいい。


主人公は元の世界に戻るためにミッションをクリアしなきゃいけないのですが、主人公は常に一生懸命で、とても好感が持てます。


キャラクターは魅力的でストーリーも面白い。

それに私がいちばん好きだったのは出てくる料理のおいしそうな描写。


現代より文明が低い世界で、パンとか硬いんですけど、それがかえって新鮮なおいしさを伝えてくる。

この描写力には脱帽ですよ。

読むのが本当に楽しくなってくる文章です。


この小説、すでに単行本で出版されているものの文庫化なんですよね。

文庫で続きが出るのを待つのがつらい。


単行本の方を買ってしまおうかな、とすら思う。

だって気になるんですよ、レヴィ船長と恋人同士になるのかどうか。

もしカップルが成立したら元の世界に戻るのか戻らないのかも気になる。


うーん、悩ましい。

そんなわけで、この小説もおすすめです!


以上です。

またお会いしましょう。



おわり

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