第7話 俺様を舐めてると痛い目みるぞ

~撫子SIDE~



撫子

「ブロンズ様はやはり凄いお方です。そして何と尊いお方なんでしょう。」



ブロンズ様

「はははは!!この雑魚どもがああああ!!


俺様に勝てると思うなああああああ!!」



前田さんと龍崎さんを倒してからはクラスの方達1人1人と戦い、全戦全勝をしています。




ブロンズ様

「お前はスキルの発現スピードが遅すぎる!!そんなスピードではスライムさえも逃げてしまうわ!!


毎日のスキルトレーニングを増やせこの雑魚がああああ!!


トレーニングの仕方が分からないなら放課後俺様のトレーニングに参加するのを許可する。」



ブロンズ様

「直線的な攻撃が多すぎる!!お前には才能がないんだ!!


才能が無いならないなりに手数を増やす事を考えろ雑魚がああああ!!


金がないなら哀れな貧乏人に俺様が貸してやろう。ありがたく思え。まだお前は【上限】ではないのだろう?プライドを取るか強さを取るか良く考えろ。」




ブロンズ様

「頭で考えすぎて身が入ってない。なんだその攻撃は?


基本も出来ないのにオリジナルを追求するな雑魚がああああ!!



俺様が1から剣術を教えてやる。悔しければ俺様から技術を盗んでみろ。分からない時は聞くんだぞ?見栄を張りたいなら一年後まで我慢しろ。見栄なんか張りたくなくなるぞ?」



ブロンズ様

「お前は【魔法のスキル】持ちか。だがまだまだだ。魔力を感じれてないんだろうな。魔法を発動する時の無駄が多い。


他よりも優れたスキルを持ってるからと言って慢心する雑魚がああああ!!!



今はスキルショップで【魔法スキル】もタマにだが売っているんだ。お前は特別じゃなくなるぞ?そのままで良いのか?

俺様も【火魔法】【風魔法】【闇魔法】は持ってるから暇なら見にこい。他人の発動してる所もためになる。 」





撫子

「クラスの皆さんが羨ましいです………私もあんな風に教えてもらえたら良かったのに。」






1人1人と戦い、助言し、そして今後の明確な計画まで進言してるブロンズ様は教育者よりも教育者らしいお姿です。


私以外の方はブロンズ様との2回目の模擬戦をしてますがどの方も足元に及びません。



ブロンズ様が強すぎるのです。というか【強くなられた】というのが正しいのかもしれません。




元々のブロンズ様は今のように強い方ではなく誰から見ても【戦闘能力の低い】お方でした。


その理由はブロンズ様のもつスキルが【器用貧乏】というスキルで、このスキルは全てを簡単に覚えてしまいますが【5割】の能力しか手に入れることが出来ません。


【身体強化】のスキルを手に入れても通常であれば2倍は身体能力が上がるのにブロンズ様の場合は1,5倍の上昇値です。


【ファイアーボール】のアタックスキルを手に入れても威力は半減してしまいます。



器用貧乏のスキルは持つだけで能力が劣化してしまう最低な能力だと今までは思われてました。


ですがブロンズ様は




幼い頃のブロンズ様

「1つのスキルでダメなら【沢山のスキル】を持てば良いだけだろう?」



そう言ってスキルショップからスキルを買い、今ではギネス記録にも登録されてるスキル最多数保持者です。


人の持てるスキルの上限数というのはその人の才能によって異なります。


私の場合は10個まで所持出来ますが普通であれば3~5個の上限数の方が一般的です。


ですがブロンズ様には上限数という枠が無いに等しいのです。その理由は器用貧乏の能力のおかげでした。


今までは器用貧乏のスキルは【どんなスキルでも使い方を瞬時に悟る。しかし能力は半減する。】という効果だと思われてましたが


【どんなスキルでも使い方を瞬時に悟る。しかし能力は半減するがスキル上限数が大幅に上昇する。】という強力なスキルだったのです。



他にも器用貧乏のスキルを持ってる方は現れました。ですがその方は【30個】のスキルを得た時点でスキル上限数に達したのです。


この方はフランスの方だったと思いますが、フランスでもトップクラスの実力者だったのは間違いありません。国がその方を世界一の冒険者にしようと思い


ですが響様は所持しているスキルは現在で300個は優に超えていたのは記憶しています。その後もスキルを買っては新しいスキルを覚えてると思いますがまだ上限数には達していません。


他の国でも器用貧乏のスキルを持ってる方は通常の方よりもスキルは保持出来るらしいですが響様を除けば82個が最高です。



笹原とか言う教育者崩れの冒険者には勝てないと響様は思ってますがそんな事はあり得ないのです。


響様のような才能に溢れ、鍛練も怠らず、精神的にもお強いお方があんな【レジェンドウエポン】の力を借りてしまうようなカスを認めてるという事実が腹立たしい。


あれさえ無ければ響様ならケチョンケチョンのバキボキにするなんて容易いのに………




ブロンズ様

「はぁはぁ、ふぅー………撫子!お前はいつまで高みの見物をしている!!


さっさと俺様の前に来て闘え!!」




撫子

「はい。只今向かいます。」



そう言えば私がまだブロンズ様と模擬戦してませんでした。

急いでブロンズ様の元へと向かうとゴミはら………笹原が時計を見てクラスの皆さんに向けて話し始めます。



ゴミはら(笹原)

「よーし、お前らー?相模原と撫子の模擬戦でラストにするぞー?」



撫子

「名前で呼ばないで頂けますか?汚らわしい。」


ゴミはら

「………すまん。それじゃあ二人とも、死なないように気を付けろよ?」



そう言ってゴミはらはブロンズ様と私の遠くへと行きクラスの皆さんの所まで離れました。


あのゴミはブロンズ様をバカにした態度を取ってるのでゴミで充分ですよね。



ブロンズ様

「………お前に何を言っても意味が無いのは知ってるから言いたくないが、上の者をキチンと敬えよ?




それにしても撫子とヤりあうのは久しぶりだな。



本気でこいよ?何があっても手を抜くな!!殺す気でかかってこい!!」



撫子

「………承知しました。」




ブロンズ様の熱い眼差しが私の胸をドキドキさせます。こんなに真剣な顔で接してもらうのは久しぶりです。




撫子

「ブロンズ様も【死なないように】気をつけてくださいね?」




私はそう言うと【戦神の矛】のスキルを発動します。スキルを発動すると私の手には三又に別れた矛が現れます。


その矛を持つと私の体には金色のオーラが纏われ身体能力が格段に上昇し、宙を自由自在に飛び回る事が出来るようになるのです。



ブロンズ様

「はははは!!今回は俺様が勝たせてもらう!!


【悪魔化】


【鬼化】


発動!!」



ブロンズ様は変態系のスキルの【悪魔化】と【鬼化】を同時発動します。


【変態系】のスキルは自身を対象の生物に変化させるスキルですが、器用貧乏ならではの同時併用という事をやってのけたのです。


普通であれば変態系は1度に1つしか使えませんが、器用貧乏の【半減する】というデメリットを活用して鬼と悪魔のどちらの性質をも1度に発揮させたブロンズ様は天才としか言いようがありません。



以前に闘った時には出来なかった芸当です。



その姿は体は鬼のように大きく、そして悪魔のような両翼があります。両腕には【炎剣】と【氷剣】のスキルで作成した炎で出来た剣と氷で出来た剣を持っていてRPGゲーム顔負けの迫力です。




撫子

「今回は勝てると良いですね?」




私は手を抜きません。ブロンズ様がそれを望んでるのであれば私も鬼にも悪魔にもなりましょう。




ブロンズ様

「いつまでも俺様の上にいられると思うなあああ!!」



撫子

「………参ります。」





ブロンズ様それは違います。



私は貴方様をいつでも見上げてるんですよ?




貴方がいるから私でいられるんです。





強くいられるのは貴方のおかげです。








私の上様は




貴方だけです。





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