第4話

いつかパパゲーノのみんなに言ってみたいことがあった。


‘’オフ会しませんか?‘’


会ってみたかった。だけど、ネットだからこそ、みんなと繋がっていられるのだと思うと、居場所がなくなるのが怖くて、とてもじゃないが言い出せなかった。


窓の外を見れば、うるさいほどの青空が広がっている。嫌味なほど雲もない快晴で、自分とは真逆な感じだと自嘲気味に笑った。


「今日もよく晴れてるな」


睡眠なんてあってないようなものだ。常に頭は霧がかかってるようにぼんやりとしている。考え事は好きじゃないから、こんなくらいがちょうどいいと自分では思っていた。周りはどう思ってるか知らないけど。


私は私を好きになれないから、とても生きにくい。でも私は私をどうにかして好きになりたくて、不器用に藻掻いているのだ。



自分のずっと隣りにある不安。別に私は、解決案とかこうしたらいいとかいうアドバイスとか、そんなのがほしいわけじゃない。


ただ、話を聞いてほしいのだ。自分のことをちゃんと見てほしい。それだけなんだ。それをしてくれているのは、ネットで話しているみんなだけで。



でも、私は本名も住んでる場所も性別も、みんなのことはHNしか知らない。

現実世界には私を気にかけてくれる人なんていない。



不安がどんどん膨らんでいき、どうしようもなくつらくなる。ザラッと薬をとにかく掌に出し、大量の水とともに胃に流し込んだ。



全部全部考えずに、ただただ深く深く思考を落としたい。死ねるなら死にたい。でもどうして。



どうして私は生きてるの?

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