五章の登場人物とあらすじ


○オウリ

 サイカ族出身の若手商人


○カナシャ

 シージャ族。クチサキ(巫女)の力を持つ


パジ カフラン商会の人々

 ○カフラン 優男で曲者な商会主

 ○シン 蚊よけを塗り忘れがち


カナシャの友人

 ○フクラ 面倒見がいい


タオの人々

 ○イハヤ 族長の息子

 ○シラ イハヤの妻で護衛

 ○スサ 無口な護衛

 ○エンラ 冷ややかに見えて熱い 馬担当

 ○クリョウ お調子者 弓担当

 ○サイ しっかり者 イハヤの右腕


 ○ツキハヤ シージャ族長 我が儘親父

 ○クシャ ツキハヤの妻




◆ ◆ ◆


 地震からの復興中、シンが近郊の集落からおこりをもらってきて高熱を出す。フクラの初期対応もあり事なきを得たのだが、シンはフクラによくわからない感情を抱く。

 諸々が落ち着き始めた頃、タオの町にいる族長ツキハヤからの招待があった。オウリとカナシャに会いたいというのだ。

 船に乗り、タオまで短い旅をする一行。族長の館で再会したのは、地震直前に来島していたジャン夫妻だった。ツキハヤ夫妻と共に宴に招かれ、そこで花のお茶をふるまうオウリ。

 お茶は好評だったが、カナシャの顔色は冴えなかった。シャオイェンの命はもう長くないというのだ。悩みながらオウリの隣で眠ってしまうカナシャ。オウリは何もできずに寝顔を眺めていた。

 翌日のカナシャは男の子のような服を着て殊更に元気に振る舞う。大切に大切に、抱かれながら眠った照れ隠しでもある。

 いつかサイカに舞う雪を見に行こうと約束し、強くならなきゃと願うカナシャ。護身術を習ったりしたのもオウリと並んで歩きたいからだと告げられ、オウリも照れてしまった。

 市場ではアヤル商会のアラキの養い子に出くわし、館では乗馬を習い、反対に弓を教えたりもする。渓谷に出掛けた時にはツキハヤの器の大きさにも触れ、充実した滞在となった。

 そこにもたらされたパジからの帰還要請。どうやらオウリを探して、面倒な客が来たらしいのだった。


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