やっぱり

「で、どれがその池なの?」


「そこの、でっかい木の下のやつ...」

3人で例の池を覗く

魚は






1匹もいなかった

「....なんもいねぇじゃん」


「なんで...?」

「やっぱ嘘だったんだぁ」


違う、嘘じゃない

俺はこの目ではっきりと

木から落ちた葉っぱが魚になるのを見た

あれは幻覚?

いや、そんなわけない

なんなら魚が跳ねる"ぽちゃん"と言う音まで

聞こえてきそうなくらい、鮮明にはっきりと

この目でそれを捕らえたのだ

でもその魚はそこにはいない

消えるのか、もしかして

「嘘じゃない、ほんとに」

「...葉っぱが魚になったって言うんならよ、

木から葉っぱ毟りとってそれ池に落としてみりゃいいんじゃねぇの」

そういって海は木を蹴りつける

落ちてきた葉っぱは数枚

池には1枚も落ちなかった

落ちた葉っぱを1枚拾い上げ

池に


沈めた

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