武器:崩壊後
最終戦争後、崩壊後の現在は技術の衰退により、崩壊前と比べて完成度の低い製品しか作れない状態にある。
銃器は値段が高く弾薬代もかかる為、廃材から作った槍やナイフ、斧などの原始的な武器や、クロスボウなどを使用する人間もいる。
地域により技術水準にバラツキがある為、地域毎に独特な武器が出回っている。
【水平二連式散弾銃】
横向きに2本の銃身を持つ散弾銃。元は、クレー射撃や狩猟用として使用されていたが、崩壊後も広く出回っている。対ミュータント用に、長銃身で銃床を備えた本格的な狩猟用の物から、携行性を向上させたソードオフタイプの物、崩壊前の製品をコピーした高級な物から、金属パイプなどのスクラップから作られた粗悪な物まで実に様々なものが存在する。
[使用弾薬]12ゲージ他
[装弾数] 2発
[使用者] クエント
【ダム】
崩壊後における代表的な銃器で、価格も安く、流通量も多い。主に旧セルディア地域周辺で使用されている。
いわゆるホチキス式機関銃に似た給弾機構を採用しており、ダブルカラムの箱型の保弾板を機関部右側から横向きに、左側に飛び出すように挿入する。保弾板は向きが存在し、片側にストッパーが付いていて、給弾時に左側にすっぽ抜け無いようになっている。リロードは、保弾板を挿入した後、若干せり上がった給弾トレーを叩き落し、ボルトを引いて完了する。
射撃していくと、左側に突き出た保弾板が、徐々に右側にせり出してくる。保弾板は最終弾撃発後に自動的に排出され、ボルトは後退位置で停止する。
基本はピストルグリップで、通常はワイヤーストックを装着している。
連射時の命中率が悪い上、オーバーヒートにより機関部が正常に機能しなくなり、頻繁に弾詰まりを起こす困ったちゃん。人により、過熱対策にヒートシンクとしてバレルジャケットを装着したり、フォアグリップを装着したり、ストックを変更するカスタムが施される。
弾薬は、崩壊前は同盟のRKシリーズに使用され、低価格で人気があった5.45×39mm弾を使用する。
[使用弾薬]5.45×39mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度]650発/分
[有効射程]100m
[価格] 新品約15,000メタル
[モデル] ブレダ M37
[使用者] ヴィクター、ガラルド、カティア
ミシェル、クエント…etc
【ビッグダム】
崩壊後の代表的な突撃銃:ダムを改良した崩壊後の分隊支援火器。ダムの機関部を強化し、信頼性を高めており、銃身を長く肉厚にしたことから、命中精度と射程の改善が図られている。カティア曰く、“ダム”のお兄ちゃんみたいなやつ。
ダムの保弾板も使用できるが、専用の大型保弾板を使用する事で、装弾数を増やすことができる。また、専用のベルトを用いれば、装弾数を劇的に増加させる事もできるが、弾薬消費が激しい事は崩壊後では歓迎されない事と、過熱による作動不良を招く為、使用される事はほとんど無い。
また、大型保弾板を使用する為に、保弾版の挿入口左右に、保弾版を支える為の支持器が飛び出しているのが特徴。
全体的にダムより大きく重たいが、携行して使用する事は可能。
[使用弾薬] 5.45×39mm弾
[装弾数] 30発/45発(大型保弾板)
[発射速度] 600発/分
[有効射程] 400m
[新品価格] 約300,000メタル
[モデル] ブレダM37
【キングダム】
ビッグダムの高威力モデル。使用弾薬を7.62×51mm弾に変更。それに伴って機関部や銃身を強化した為、重量が増加している。その為、主に車両や防壁などの上に三脚などで固定して用いられる。
ビッグダムとは異なり、携行利用は考えられておらず、引き金は押鉄式。
カティア曰く、“ダム”のお父さんみたいなやつ。“ダム”という呼称はついているが、その設計は全く異なる。かなりの重量があるが、それ故に固定された際の安定性は抜群で、射撃精度も良い。
[使用弾薬] 7.62×51mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度] 500発/分
[有効射程] 600m
[新品価格] 約600,000メタル
[モデル] 九二式重機関銃
【デスパレート】
骨董品の機関銃。ヴィクターが生まれる遥か以前に、傑作機関銃として使われていた。
ボリスが旧連合軍基地に展示されていた古い戦車から、この銃をもぎ取り、長い年月をかけてレストアしたもの。ボリスの腕が良かったのか、はたまたかつて傑作と言われていただけあってか、崩壊後もその威力を存分に発揮することができる。
ベルト給弾式。ベルトリンクは、ボリスが資料を元に一つずつ作製した物で、1000発分の弾薬ベルトがヴィクターの手元に渡った。
[使用弾薬] 7.62×51mm弾
[装弾数] 250発
[発射速度] 600発/分
[有効射程] 600m
[モデル] ブローニングM1919A4
【バイソン】
バイソン P-16の崩壊後におけるコピー品。一般の職人が製造している。ギルド製の方が品質が良いが、民生品で安いものも人気がある。
[使用弾薬]9×29.5mR弾/9×33mmR弾
[装弾数] 6発
[価格] 新品約18,000メタル
[モデル] S&W M19
【Qボックス】
4連装のトップブレーク式ペッパーボックスピストル。縦横2×2の4本の銃身と薬室を持ち、ダブルアクションで作動する。価格が安いため、サイドアームとして使う人間が多い。
精度が悪いため、使用する際はなるべく目標に近づく必要がある。
[使用弾薬]9×29.5mR弾
[装弾数] 4発
[価格] 新品約8,000~10,000メタル
[モデル] ランカスターピストル
[使用者] ミシェル
【パイプグレネード】
いわゆるパイプ爆弾。両端にネジを切った金属パイプ内に火薬を詰め、両端を固く密封し、導火線に火をつけて爆発させる。
中に釘や鉄屑を詰めたり、外周にワイヤーを巻き付けるなどして、破片効果を高めている物もある。
【火炎瓶】
火炎瓶。ガソリンなどの可燃物や、増粘剤を酒瓶に詰めたもの。
【スクラップマイン】
崩壊後の、手製指向性地雷。箱型で、爆弾表面に釘やボルト、ネジ、ベアリングボールなどのスクラップを内包し、起爆した際に扇状の範囲に破片を投射する。リモコンによる遠隔操作、ワイヤーの展張力、時限装置などにより起爆する。
威力や加害範囲は広い。安価なものも出回ることがあるが、不発だったり、スクラップが内包されていなかったり、爆薬が弱いなど不良品がほとんど。罠を専門的に扱うレンジャーが自作していることがあり、それを買うのが賢明。
[モデル] M18クレイモア地雷
【ディーテ】
ベアトリーチェの所有する回転弾倉式散弾銃。レンジャー時代に、腕の良いガンスミスから譲り受けた物。
銃床は無く、グリップとフォアグリップを用いて保持する。装弾数は非常に多いが、その分弾倉が大きくなっている為に、他の散弾銃に比べて重い。その為、ほぼ腰だめで撃つ事になる。
[使用弾薬]12ゲージ
[装弾数] 24発
[モデル] マンビルガン
[使用者] ベアトリーチェ
【長柄刀】
ベアトリーチェの所有する、長柄の刀剣。日本の『長巻』の様な武器。
レンジャー時代に使用していたらしく、吊るされた豚の胴体を一撃で真っ二つにできる程、非常に切れ味が良い業物。普段から手入れはしているらしい。
全長927mm、刃渡り560mm、柄367mmで、刃は片刃。
[モデル] Cold Steel “Thai Machete”
【試製個人携行式ガトリングガン】
モルデミールの技術陣が試作した、個人携行式のガトリングガン。非常に高い発射速度を誇るが、その分反動が凄まじく、弾薬の消費も激しかった事から採用される事は無く、開発は中止された。モルデミール軍制式車両、ウルフパックの搭載武装にする案もあったが、製造に手間が掛かる為に見送られた。
その後埃を被っていたが、プルートの護衛であるボードンが譲り受け、彼の物となる。
AM用の30mmガトリング砲をリバースエンジニアリングした上で、独自の技術を取り入れる事で製作されている。なお、開発はエルメア・アイゼンメッサーが、一人で行っていた。
7日間戦争の最後に、ボードンがこの武器でアーマードホーンの鎧と共にヴィクター達に対峙するが、給弾コンベアを破壊されて機能を封じられてしまった。
後に回収され、ミシェル専用テトラローダーである、チャッピーの武装となる。
[使用弾薬]5.45×39mm弾
[発射速度]3000〜4000発/分
[モデル] XM556 Microgun
[使用者] ボードン、チャッピー
【エルメアライフル】
モルデミール亡命技術者の一人、エルメア・アイゼンメッサーの手により開発された、軽量アサルトカービン。グラスレイクの住民達の自衛の為に、『一家に一丁配備』する事を目的に開発された。
巨人の穴蔵よりもたらされた万能製造機と、コンピューターにより開発が進められ、少ない部品点数と、軽量でコンパクトな外観が特徴。サイドスイング式のフォールディングストックとピストルグリップを備えており、携行性と操作性を両立させている他、セレクティブファイヤ機構によるセミ/フルオートの切り替えが可能。また、弾倉にはRKシリーズの物を流用し、弾薬も既存の5.45mm弾を使用することでコストダウンが図られている。
当初から量産目的で設計されている為、生産コストは低く、原価は安い。だが、グラスレイクでの使用が前提であった為、製造数は抑えられており、市場に流通している一部の価格が高騰している。
崩壊後の世界では軽便で信頼性が高く、生産余剰品がカナルティアの街の警備隊で採用された事から、カナルティアの街のレンジャー達に人気を博しており、それまでの武器のスタンダードであった“ダム”を生産していた地元商工会を悩ませる種となっている。
製造はアイゼンメッサー研究所が行い、販売代理店はブランドール商会が行なっている。
[使用弾薬]5.45×39mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度]750発/分
[有効射程]300m
[モデル] スターム・ルガー AC-556F
【ダムⅡ】
エルメアライフルの登場に危機感を覚えた、カナルティアの街の商工会により開発された新型突撃銃。
給弾には、ダムで使用されていた保弾板を廃止して、エルメアライフル同様に、使い勝手の良いRKシリーズの弾倉を使用しているが、ダムとの使用感を合わせる為に横方向給弾式となっている。
ダムよりも高品質を謳っており、信頼性、耐久性が向上しているが、その分重量が嵩み、価格も高くなってしまっている。本来なら、射撃精度を増す為にクローズドボルト撃発を採用する予定であったが、オーバーヒートして暴発する事故があった為に、オープンボルト撃発になっており、精度はイマイチである。セレクティブファイア機構は備わっておらず、フルオートのみ対応している。
エルメアライフルに対する、壮大なネガティブキャンペーンと共に販売を開始するが、性能が劣っている為かそこまで人気は出ていない様子。しかし、手に入り易い(在庫が余っている)為か、販売数は伸びている……らしい。
[使用弾薬]5.45×39mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度]600発/分
[有効射程]300m
[モデル] ラインメタル FG42 / II
【RKS-U】
かつて同盟軍の採用していた傑作アサルトライフル、RKシリーズのショートカービンモデル。かつてはどこかの戦争博物館に収蔵されていたが、レンジャーとして活動していたボリスが発見し、ギルド製RKのパーツを用いてレストアしていた品。
銃身を切り詰めた結果、軽量で取り回しが良くなり、CQBに向いた構成となっているが、短銃身の代償として、発砲時のマズルフラッシュが大きいのが欠点。
Bar.アナグマの秘蔵商品であり、店主のボリスが大事に管理していたが、新しい装備を探していたカティアに見つかり、奪うように購入された。
持ち運びしやすくコンパクトであるが、マズルフラッシュが大きいという欠点があり、隠密作戦には向かない。
[使用弾薬]5.45×39mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度]700発/分
[有効射程]300m
[価格] 5,000,000メタル(購入時)
[モデル] AKS-74U
[使用者] カティア
【サンドストーム】
主に、セデラル大陸中央部……通称ルインズランドで広く用いられている短機関銃。
砂漠の土や砂が機関部に入っても自動排除する仕組みが施されていたり、車両に搭乗していても扱いやすいように、折り畳み式のストックを採用していたりと、見た目は粗雑だが意外と完成度は高い。
少ない資材で作れるように、部品点数の削減と、生産性を向上させる工夫が随所に凝らされている。
[使用弾薬]10×22mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度]550発/分
[有効射程]150m
[モデル] スターリングサブマシンガン
[使用者] コレット
【サンダーボルト】
かつて、ローレンシアにより開発された歩兵携行用対戦車擲弾発射器をコピーした物。設計は、対戦車兵器の黎明期に開発された物で、擲弾を撃ち出す無反動砲である。構造が単純な為か、セデラル大陸中央部……通称ルインズランドで製造され、用いられているようだ。
弾頭は成形炸薬弾が用いられているが、見様見真似で作っており出来は悪く、理論値通りの性能は発揮できない。
ロケットブースター等は搭載されていない為、射程距離は短く、命中精度も低い。しかし、崩壊後の世界において非常に強力な武器であり、脅威となる。
[装弾数] 1発
[有効射程]100m
[モデル] RPG-2
【サンドストーム レイネ仕様】
レイネの使用する短機関銃。接近戦が得意なレイネに合わせたカスタムが施されている。
第二次ローシュ防衛戦時の経験から、より近接戦闘能力を高めるべく、ドラゴンズネストで販売されていたヒートジャケットに換装し、専用の銃剣を装備できるようになっている。標準装備の折り畳み式のストックは取り外しており、取り回しを良くしている。
[使用弾薬]10×22mm弾
[装弾数] 30発
[発射速度]550発/分
[有効射程]150m
[モデル] スターリングSMG Mk.4+No.5銃剣
[使用者] レイネ
【ベネディクションボム】
スカベンジャーズのリュミエール一族の手により開発された、携行式化学兵器。
デメテルのゆりかごにより使用されている危険な薬物「祝福」を燃焼させ、その煙と粉塵を周囲に拡散させる事で、範囲内の敵に急性薬物中毒を誘発させて無力化する恐るべき兵器。外観は小型のガス缶のような見た目をしており、安全ピンを引き抜き、投擲する事で撃針が起動して時限信管を打撃、炸裂する。
製造は容易であり、一定量の祝福と焼夷剤、
炸薬から成る。
デメテルのゆりかごの輜重部隊を強襲した際の経験から、レイネが製造を命じた事で作成された。通称、「祝福爆弾」。
【連盟制式小銃1型】
油井都市連盟……通称ウェルタウンの兵士が装備するボルトアクション式小銃。製造環境が整っていなくとも、少ない資源とコストで製造できるよう、部品の簡略化と生産工程の削減を第一に設計されている。
ウェルタウンが各地で戦闘行為を行なっている関係で、鹵獲品や放出品がルインズランド全域で流通している。精度はそこまで良くないが簡単に製造できる事と、薬物を使用してなかなか倒れない“デメテルのゆりかご”に対して高いストッピングパワーを持つ7.62mm弾は相性が良く、短機関銃“サンドストーム”、無反動砲“サンダーボルト”などと並び、ルインズランドの民から絶大な信頼を得ている。
[使用弾薬]7.62×51mm弾
[装弾数] 10発
[有効射程]300m
[モデル] 国民突撃銃VG-1
【連盟制式小銃2型】
油井都市連盟……通称ウェルタウンの兵士が装備する小銃。ボルトアクション式のライフルで、設計は同じくギルド製のボルトアクションライフル“バルパー”を参考にしており、類似点がいくつも見られる。ギルド製を参考にしただけあり、崩壊後の世界における射撃精度は比較的良好で、スコープ標準装備の上でウェルタウンの狙撃兵に使用されている。
薬物を使用してなかなか倒れない“デメテルのゆりかご”に対して、長射程とより高いストッピングパワーを求めて独自開発した7.62mm口径の強装弾を使用している。
[使用弾薬]7.62x63mm弾
[装弾数] 5発
[有効射程]800m
[モデル] スプリングフィールドM1903A4
【連盟制式小銃3型】
油井都市連盟……通称ウェルタウンの兵士が装備する自動小銃。発掘された遺物をレストアする事で得られた技術や、設計情報を用いて開発された自動小銃。ドラゴンズネストが、製造拠点の一つとなっていた。
オープンボルト撃発でセミ・フルオートの切り替えが可能であり、ウェルタウンではデメテルのゆりかごに対して弾幕を張りながら前進する、マーチングファイヤ戦術で使用されている。薬物を使用し、なかなか倒れないデメテルのゆりかごの狂信者に対抗する為、ストッピングパワーの高い2型と弾薬を共通している。ルインズランドの砂漠環境でも問題なく動作する信頼性を誇る。
比較的新型であり、製造コストがかかる事と、最も普及している1型と弾薬が共有できないという兵站上の問題から、配備はそこまで進んでおらず、部隊毎に一部の兵士が装備するに留まっている。
ウェルタウンの兵士達には、「オートライフル」と呼ばれている。
[使用弾薬]7.62x63mm弾
[装弾数] 20発
[発射速度]600発/分
[有効射程]550m
[モデル] M1918 BAR
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