第139話 急展開&急展開

〜神様〜


ゴクリ…


これは、最悪ロリ女神とやり合う事になるかもしれんの…


怪しく笑いってる、目に光も無いし。

リースたんの力か?

いや、あれは少し好かれやすくなるだけじゃし、ロリ女神側の問題の可能性もあるの。


「ふふふ、僕は部屋の制御奪ってくるね!」


「あ、そうか。

頼んだぞ。」


急に態度が変わって怖いんじゃが…


まぁ軍服女神に連絡入れたし、後は奴に投げれば良い。


儂はこっちの事をやらねばな。

少し前からリースたんからのヘルプが沢山来て、どうやったら良いかって聞いてきておるんじゃ。


リースたんの願いを叶える為の条件じゃが、

1、リーナちゃんと和解

2、リーナちゃんの制御

3、リーナちゃんの……

あぁ、もうめんどくさい!


「リースたん!」


(神様…!)


相変わらず癒される声じゃ。


「もう残ってる手段は1つだけじゃぞ。

リーナを口説き落とするんじゃ!」


(え…

ど、どうやって…?)


そんなん…

どうにかしてじゃな、リーナちゃんは半分は落ちてるからのぉ。


儂作の原作第1部ラスボスリーナちゃんは、戦いの末に引き分け、2人で空を見上げながらお互いの想いを伝えて和解する。

我ながら王道でかつ良いendじゃった。


「自分の想いを伝えるんじゃ。」


(自分の、想い…)


「うむ…」


待てよ?

ラスボスリーナちゃんって、話し合いでどうにかなったか?


戦って、弱わらせて…


(わかった。

私、頑張る…!)


まぁ、何とかなるじゃろ!



〜エルフ〜


「ふぅ〜…」


やるか。

神様に口説き落とせって言われた時は、

何言ってんだ、無理だろ、って思ったけど、


「リーナ、おいで…」


「お姉ちゃん…」


リーナの設定が関わってるんだろう、一緒に過ごして手に入れた僅かな情報を繋ぎ合わせてみた。


多分リーナの設定は、


私エルフボディを助けられなかった過去があって、次こそは守ろうと監禁。

エルフボディはリーナに対して、何かしらの罪悪感を抱えながら、リーナの地雷になってる存在と共に過ごしていた。


結論

全てをお世話するタイプのヤンデレ妹


間違いない。


「少し、お話ししよ。

2人も、楽な姿勢で…」


全員困惑してる。

今まで喋らなかった私が、急に人が変わったかのように話し出したら困惑するよね。


「リーナ…」


「お、お姉ちゃん?」


今まで見たリーナの中で1番慌ててるかも、

基本的に私から話す事ってなかったもんね。


「守ってくれて、ありがとう…」


「え、いや。

それは私には当たり前で、私の罪だから…」


始まりはいい感じ。

この調子でゆっくりと、


「リーナは、私の事を恨んでる…?」


「なんで?!

そんな事ない!誰が言ったの?!

アイツ?!またアイツなの?!」


「私は、恨まれてるかと思ってた…」


リーナの目から大量の涙が溢れ出てきた。

間違え、いやこのまま最後まで。


「恨んで、なんか…」


「話すのが、怖かった…

でも、また話したいって、一緒にーーー」


最後の方は、限界まで声を小さくして誤魔化す!

私はリーナとの間に何があったか、詳しくはわからないからね。


「じゃあ部屋戻って。」


あれぇ?

私が想定してた返しと違うんだけど。


「えっと…」


「ほら、早く。」


ダメだ。

私の考えた流れなら、諭す感じでいけると思ったんだけど…


さっきまであった謎の自信が全て吹き飛んだ。

神様〜!


(引いてダメなら拒絶せよ。

儂に任せるんじゃ。)


そんな言葉初めて聞いたよ、似てる奴はあるけど意味はほぼ真逆だよね。


悪化しないよね、大丈夫…だよね?


「気持ちは嬉しいけど、それはできない。」


「!はyーー」


「やらないよ。

リーナが私の為にどれだけの事をしたのかわからないけど、私には想像出来ないほど努力したんだと思う。」


リーナには喋らせず、ペースを一方的に持っていく、さすが神様。


でも、胸が痛むな…


「一緒に、居てくれないの?」


「違う、一緒に籠るんじゃなくて外に行くの。

山とか海とか、色々な景色を見て、

毎日新しい事を見つけて…」


立ち上がって、演じているような動きで唄うように話す。


「何をしてもいい。

私達を邪魔する奴等は居ない!」


なんか、私のキャラが崩れていく気がするんだけど…

神様こそ、こういう崩壊にはうるさいと思うのに、自分でやるなんて。


「…お姉ちゃん?」


ほら、リーナを筆頭に友美さんも朱音さんも、私の事を少し恐るような目で見てるじゃん。

待って、今の私そんなに怖い?


(闇堕ちリースたん…

アリじゃな。)


趣味に走ってたんかい!


「琴音も朱音も、勿論リーナも一緒!

えへへ、楽しみ。」


これ闇堕ち…?

どちらかと言うと壊れたに近い気が…


「何処に行こう。

人がいない所が良いな、静かで邪魔されない場所!」


「リースちゃん…」


「朱音はどこに行きたい?!」


やばい。

私自信も演技の影響受けたのか、全部どうでも良く感じる。


特に好きな人以外はわからなくなってきた。

学校の人、門で戦った人…


神様ちょっと、いやかなりヤバいんだけど!


(闇堕ちから帰ってきてこそ、真の主人公だと思うんじゃ。)


だから今は趣味に走るのはやめて!




「リーナちゃん、で良いんですよね。」

「そうです…」

「様子が変だけど、リースちゃんは大丈夫なんだよね?」

「…ごめんなさい。

私には、わからないです…」

「治す方法とかは?」


「もしかしたらーー」

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