第98話 アイツらが犯人ね!
〜エルフ〜
気合いを入れて作った大根5本分のふろふき大根、2家庭で食べるしこれぐらい余裕かなって思ってたんだけど、
「作りすぎたね〜。」
「2本分、ぐらい…?」
「調子乗りすぎちゃったね〜」
うん、余った!
冷静に考えれば5本分とか多すぎるよね、全部に魔法込めながら作ってたし、疲労で頭が回ってなかったんだと思う。
「私、食べる…」
「温め直す?」
「今じゃない…」
余ったふろふき大根は鍋の中に放置、味噌ダレはエルフボディの好み直撃だったのか美味しすぎて全部食べちゃったんだよね。
タレだけで…
「お風呂入ろっか。」
「うん…」
お腹いっぱいで体あったまって、眠気も襲って来てる。
ー入浴終わって神様ワールドー
「イェーイ」
こんにちは女神様、ピース可愛いです。
「…イェーイ」
「「イェーイ」」
…なんだこれ。
「僕お仕事頑張ったよー!」
「おつかれ」
女神様の後ろに置いてあるテーブルの上には大量の書類がある。
あれ全部やったんだろうなぁ…
「僕はもう疲れたよ…リースちゃんが来てくれたのに遊ぶ気力もない…」
遊ぶの要求するのは鬼だよ!
目に光も無いし、遊べー!って言うとかありえないからね!
「大丈夫、一緒に寝よう…?」
「うぅ、ごめんねぇ〜。」
何度見ても慣れないなぁ、仕事机が一瞬でベットに早替わり。
何回か見ていくうちにわかったけど魔法じゃない、多分だけど空間自体の改変…?
「おやすみ〜…」
女神様1人で寝たんだけど
私は?!
「よいしょ…」
ギュ…
「おやすみ…」
自然な流れでベットに入り、気づいたら女神様を抱き締めていた。
私も神様の影響受け始めたなぁ…
〜カマー〜
「犯人を見つけたわよー!早速占って滅ぼしてやるわ!」
「ウルセェ!こっちは寝てんだよ!」
「黙りなさい脳筋、私はこれからやらないといけない事が溜まってるのよ。年中ぐーだらしてる、あんた達とは違うのよ!」
「んだとテメー、やんのかオラ!」
「きゃー、これだから話が通じないカスは嫌いなのよ!」
本当に此処は地獄。
私いつ帰れるのかしら…
「カマー!あんt、貴方にも手伝ってもらうわ!」
この娘は私がちょっとだけ作業手伝ったら慣れてない敬語で話すようになったのよね、そう言う所は少しだけ可愛いわ。
「嫌よ。」
でも、それとこれは別よ。
次の作戦は任せたけど、私はその更に先を見据えてやらないといけない事があるの。
毎回毎回手伝ってはあげられないわ。
「な、なんでよ!」
「ごめんなさいね。私は次の拠点に丁度いい島を改造しないといけないの、貴方の手伝いは勿論してあげたいのだけど、残念ながら余裕がないわ…」
「そ、そうだったのね!でもそういうのは早く言いなさいよ、私少しだけ余裕あったから手伝ってあげられたのに!」
このツンデレ具合、本当に可愛いわね。
「ありがとう、次からは相談させてもらうわ。」
「任せなさい!私は予知系の魔法を使うからしばらく部屋に篭るわ!」
意気揚々と自分の部屋に戻って行ったわね。
さて、あの娘はこれでいいとして問題は
「今日のハンバーガー食いに行かね?」
「俺フライドチキンがいい。」
この脳筋カス2匹。
「貴方達、この前にやる事がなくて暇だって言ってたわよね?」
「言ってねぇ…」
「言ってたのよ。」
「兄弟そんな事言ってたか?」
「さぁ?記憶違いじゃね?」
舐めやがってこの野郎。
強制的に労働させてやるわ、丁度島の改造で木が邪魔なところがあるのよね〜?
「【汝へと命じる】」
「まずい!逃げるぞ兄弟!」
「おう!」
走って逃げようとしても無駄よ。
こっちの世界に来る時、裏切り防止に限定的な服従の魔法を使われているのだから。
「【私の指示する島へ行き、指示通りに木を切りなさい】」
「「イェッサー!」」
「あっちに転移魔法陣置いてあるからね〜、頼んだわよー。」
「「イェッサー!」」
最初からこうすれば良かったわ。
まぁ、この魔法のデメリットとして上司から何故使用したと連絡が来るかもだけど、何度も何度もどうにかしろって言っても対応しなかったのが悪い。
「さてと、私はゴーレムを量産…いや、その前に報告書の作製ね。」
今回書く事は、
守護者の代理を名乗る者達が現れたのと、あの娘エイラが次の作戦の指揮官になる事。
こんなものかしらね。
「あ!いけないわ、神具を渡した事は書かないと!」
危なかったわ。
私が管理してる筈のものを、あの娘が持ってたら1発アウト、即逮捕からの処刑になりかねない。
「よし、今度こそ完璧ね。」
さーて、ゴーレム作製に戻りまーー
ドーン!
なんで爆発音?
「カマー、ごめんなさーい!魔法が暴発したー、修理手伝ってー!」
待って、予知とか占い系の魔法を使うって言ってたわよね?!
どうして爆発なんて起きるの?!
「その前にどんな魔法を使おうとしたのか教えなさい。」
「もちろん守護者ちゃんを探す為の探知魔法!」
「貴方、予知するって言ってなかった?」
「予知より探した方が楽かなって。」
いや確かに正確だし楽だけど、
「貴方ね。探知魔法は相手の一部、血液とか爪とか髪の毛がないと発動しないわよ。」
「髪の毛あるわ。」
「あー、そうなら成kーーは?!」
髪の毛あるの?!
それ先に言いなさいよ、守護者の居場所がわかるなら他の事なんて放り投げてでもやるわよ!
「貴方なんで持ってるって言わないの?」
「え?だって、名前呼んでくれないんだもん。」
は?
「私、名前で呼ばれたのいつなのか覚えてない。」
はぁ…
「エイラ」
「!」
「これからはエイラって呼ぶわよ?」
この娘、エイラとは少し話さないといけないわ。
送られて来た資料だけで知った気になってたのかもしれない、反省ね。
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