第92話 まさかの逮捕?

〜エルフ〜


いやいや無理だろ!

うん、確かにサプライズだよ?でも今の限界状態のエルフボディにはダメな刺激だよ。


「お姉ちゃん。」


「………」カタカタ


そもそもなんで動いてるんだろ、また私みたいに魂を拉致ってきたの?


「久しぶり。」


「グッ、うぅぅ……」


「え…」


おぉやばい、罪悪感とか負の感情がめっちゃ襲ってくる!


「いけないんだー!お巡りさん絶対にくるよー!」


「大丈夫じゃロリ女神、あれが魂の創造なら儂はもう神ではなくなっておるからのぉ。」


2人共助けて?!

エルフボディが動けないから無事なだけであって、動けるなら魔法使って自害しかねないレベルで自己嫌悪とか襲って来てるから。


「な、なんで…」


「やだ!帰る…もう帰る…!」


「あ!どこに行くんじゃリースたん!」


体が重いのに勝手に走ってるんだから私もわからないよ。


走って走って

目に入った1つの扉を開け中に入る、それと同時にうつ伏せに倒れた。


「はぁ、はぁ…」


ここは何処だろ…


木が生えてて川があって、自然いっぱいで綺麗な場所だなぁ。


「あ……」ポロポロ


感情の方はだいぶ落ち着いてきたけどエルフボディが泣いてる。


「ふ、うぅ…」


眠気が…



〜神様〜


走っていってしまったのぉ…

やっぱり弱ってる時に会わせるのはダメだじゃったな、姉妹で過ごすのがみれると思って舞い上がってしまった…


「………」


目からハイライト消えてる〜!

確か設定は、お世話好き、リースたんがめっちゃ好き、ずっと一緒に居たいとかそんな感じじゃったような。

やばいかもしれん…


(ロリ女神!ヘルプ!)


(んー?)


(今すぐリースたんに化けて、リーナを落ち着かせて欲しいのじゃ!具体的には儂が部屋出られない結界を張るまで!)


(危ないの?わかった、やるよ!)


「僕帰るね〜。」


「じゃ、じゃあな〜、ロリ女神〜。」


「………」


リーナはリースたんの妹らしくクッソ強いからのぉ、結界を何重にも重ねて掛けないと意味ないじゃろうしな。


ガチャ


「り、リーナ…」


流石はロリ女神じゃ、仕草も演技も完璧、リースたんにしか見えん。


「お姉ちゃん?」


「う、ん…グェ」


「スンスン…」


うーん、見事な抱擁できれば本物のリースたんで見たかった。


「違う、誰?」


「え…」


「貴方はお姉ちゃんじゃない!」


バレてるー!


「何処にやったの?」


「え、あ…」


神の魔法がバレる?!

まじかよ、ロリ女神も一応は上位神なんじゃが…


「言わないつもり?」


「ちょっ、その魔法は危ないって!」


半分しか組み立てられておらんがロリ女神が危ない、まぁ仕方ないか…


「死……」


「うわあぁぁぁぁ!…あ?」


よし、これで暫くは大丈夫じゃな。

透明な箱の中には、眠くなる作用がある魔法薬が散布してあって、壊そうとすると更に出てくる仕様じゃ。


「本当に危なかったよ!あれ魂に傷つくやつじゃん、ワンチャン僕でも死んでたじゃん!」


「すまんかった、今回は流石にやりすぎた…」


本当にやりすぎたのぉ。

じゃが幸せな光景を見るまで、儂は絶対に辞めない。


「それより、あのメッチャ強い体動かせる奴、どうやって手に入れたんだよ。」


「あれは、リースたんじゃな。」


「ん?じゃあリースちゃんを動かしてるのは?」


「リースたんじゃ。」


「???」


そりゃ、わからんじゃろうな。

儂もチャラ男と見つけた時はビビったもん。


「リースたんの魂を半分に切った。」


「え、それって…魂を弄ったってこと?」


「そうじゃな。だが神の力失ってないし、ルール違反ではなかったみたいじゃよ?」


「いやいや…それはーー」


バン!


「誰じゃ!」


急に空間に穴開けて入ってきたから、思わず魔法撃っちゃったが…


「我々がきた理由はわかっているな?」


どう見ても治安神の皆様じゃな。


「魂を切ったことか、じゃが神の力は失っておらんし問題なかろう?」


「そっちじゃない。」


え、違うの?


「複数の幼女を監禁、拉致していると通報があってな、神の世界に毎晩の様に呼び出しているとも聞く。」


あっ…

いや待て待て、リースたんは儂の眷属じゃし問題ないじゃろ。


「待て、あの子は儂の眷属で魔法の訓練をしていただけじゃ!」


ロリ女神の嘘つけお前、みたいな視線が突き刺さってるが嘘は言っとらん、全てを話してないだけじゃ。


「ほう、では無実だと?」


やはり来たか軍服女神、儂らの中でも屈指の武闘派、勝ち目はない。


「当たり前じゃ。」


「そうか…ならそこで閉じ込められてる子、それはどう説明する?」


終わった〜。

多分儂が説明しても言い訳としか思われないじゃろうし、かといってリーナを此処から出す訳には…


「………」


「何も言わないと言うことは、そう言う事だな?連れていけ。」


「ちょ、待つんじゃ。そこに居るロリ女神にも事情を聞いてからにして欲しいんじゃ!」


「はぁ、仕方ない…」


頼むぞロリ女神!


「………」ジー


なんじゃ、その目は…

ロリ女神は儂の事情とか知ってるじゃろ?だから、頼むぞ?


「此処で行われてること、教えてくれるか?」


「うーん…毎晩リースちゃんと遊んで、写真撮られて、チャラ男と何かやってるけど詳しくは知らない!」


「よし連れてけ。」


クソがぁぁぁぁ!

意趣返しか?それはごめんて、あそこ連れてかれたら面倒くさいから次はちゃんと証言して〜!

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