第89話 偉大にナレール 効果時間は1時間!

〜エルフ〜


「じゃあ滅ぶ…?」


(フォッフォッフォ、なかなか過激にやるのぉ!)


(世界中のお偉いさんに喧嘩売ったー!これやばくない?!守護者は日本所属っぽく見られてるのに日本に迷惑かかったらどうするの!)


私がカメラの前で偉そうに話してるには訳がある、まぁ全部神様が原因なんだけど…



ーー少し前ーー



ハッ!

何処だ!神様は何処だー!


「おぉ〜、リースたんこっちじゃ。」


「…!」


見つけたぞ神様、女神様が紅茶飲んでるの邪魔しちゃうけどぶつからないように気をつけるから許して。


「おぉう、走って近づいてきておる…そんなに会いたかったのかのぉ?」


くたばれー!


「グボァ!」


シュッ!シュッ!


素人見たいな殴りでも5メートルは吹っ飛ぶ流石はエルフボディだな。


「クッ、なんて力のこもったパンチ…」


「やっちゃえー!」


任せてください女神様、この隙があれば盗撮する神様をボッコボコにしてやりますよ。


シュッ!


「グハァ!」


バタッ…


倒れたけどやったか?


「儂を、倒そうと…第n グハ!」


「よし…」


追い打ちみたいになっちゃったけどなんか復活しそうな雰囲気だったから仕方ないよね。


「………」


「………」ニコッ


うーん良い笑顔!


ガチャ


「いやぁ効いたのぉ…」


少し遠くの扉開いたと思ったら神様入ってきたんだけど、此処で倒れてた…いない?!


「神である儂を殴るなんて、まったくもう仕方ないなぁリースたんは。」


「…ゾンビ。」


「違うぞ?!儂が魔法で作った身代わりじゃな、痛みは感じるようにしてあったがそのおかげで肩凝りが治ったわい。」


序盤の主人公達の攻撃が効かない敵の幹部みたいなこと言うなぁ。


「よし、そろそろ時間も近づいて来ておるし準備するかの。」


私は守護者の服に着替えてるからやることないか。


「これを飲むのじゃ。」


「うっ…」


めっちゃ紫色で不味そうな奴飲むの?

正気か?


「グイッと、不味くないから安心せい。」


安心出来ねぇよ、どっからどう見ても毒にしか見えないわ。


「う……」ゴク


お?


「ウマ…」


「じゃろ?」


まさかのイチゴ味なのは予想外すぎる、色的にはブドウでしょ。


「ウマウマ…」


「そうかそうか、美味しいか…」


小さいペッドボトルくらいはあったけど一気に飲み切れちゃったよ。


「とても美味しい、感謝する…」


ん?

言葉が強制的に変換された、初期のエルフボディみたいな違和感をあまり感じない奴じゃなくて違和感しかない。


「薬の効果抜群じゃな流石は儂。」


「何をした?」


「いやな、偉い人達に堂々してカッコいいリースたんも見たいなって。」


「なるほど…」


確かに堂々としてるけどこの話し方は容姿と合ってないよな。


「儂がタイミングいうからこのカメラの前で堂々としておくんじゃよ?」


「わかった」


「………」テクテク


女神様が近づいてきた、どうした?


「はい、頑張って。」


「ありがとう。」


コップに入った水くれた。


「始まるぞー!」


「早いな…」


「一言目は『嘆かわしい』で頼むぞ。」


嘆かわしいってどんな時に使うねん。


「はい、さーん、にー、いーち。」


「嘆かわしい…」



ーーーーー



もう少しこの後どうなるか教えて欲しかったなぁ…


『貴方1人で出来ると?』


「何故出来ないと思う。」


エルフボディ落ち着けおまえ!

ちょっと楽しくなってるだろ、なんか脅しみたいになってるよ。

というか神様に聞き忘れてたんだけどこれの目的なに?!


(そりゃ協力体制じゃな。)


協力も何もないよこれ。


「何故、私を呼んだ…」


『それはーー』


「君らと違って、暇じゃない…」


嘘つけ!

今日は睡眠時間合計で12時間は超えてるからな?


『貴方の知ってる事を教えて貰いたい。』


おぉ日本人っぽい人、多分この中で1番冷静かつ私に敵意向けない人。


「相手の正体?魔法の事?」


『全てに決まってるだろう!』


誰だよ君は、こっちは気持ち的に余裕がないんだから静かにしててよ…


「五月蝿いな、消えてもらうか…」


(了解じゃ。)


待て待て何する気だ。


『『『!』』』


「五月蝿いの消えた。」


あー、通話から追い出すだけか物理的にかと思った。


『相手の正体について教えていただきたい。』


「別の世界からの襲撃。」


『別の世界?』


「そう、神同士、世界の取り合い…」


『世界の…』


一方的じゃないっけ?取り合いじゃなくないか。


『君が神なのかい?』


「違う…」


この質問攻めいつまで続くんだろう。

私がよくわからない事はエルフボディが纏めてくれてるから問題ないけど…



〜国の偉い人〜


『もういい…?』


質問攻めにもう守護者呆れてるやん!

最初は上位に立とうとして威圧的に話してたのに媚び媚びじゃねぇか。


『つまんない、何がしたい…』


:私も同意です


もう秘書は使い物にならない、少し前からカンペは秘書のお気持ち表明みたいな事しか書かれてない。


『そんなに魔法を使いたい?そんなに神と話したい?そんなに……世界を支配したい?』


『『『………』』』


圧が凄い、初めて見た時は幼い女の子だと思ったが私よりしっかりしてるな。


『もういいや、帰る…』


プツ…


おおう、私達まで強制解散かい。


「素晴らしいポーカーフェイスでした。」


「私は君の評価を下げざる得なかったよ。」


「なんでですか?!」


それギャグだよね?


「楽しそうだね…」


スーー…

なんか聞こえた気がする、さっきまで映像話してた守護者みたいな声聞こえたなー。


「あぁ、私と秘書は同士だからね。」


「そう。」


怖いー!


「何をしに来たか聞いても?」


「これを渡しに…」


なんだこれ。


「魔力を魔石に変換できる。」


「そ、それは!」


なんという代物だ…

いま日本が、いや世界中が抱えている魔石不足を解決できる。


「あげる、調べようとすると壊れるから…それじゃ。」


………


「直ぐにSPと信頼できる研究者を手配しろ!最低限でいい、情報をできるだけ封鎖しろ!」


「了解しました。」


他の国にも配っているかわからんがコレがバレたら終わりだ。


「有難いが厄介ごとにもなる、感謝するべきかわからんな…」

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