第58話 まだ見つからないのか! ウマウマ…
〜狂信者〜
俺、いや私は普通のサラリーマンだった。
趣味もなくただ働き金を稼ぐつまらない人生、そんな人生が続くと思っていた、だがあの方に出会った日から私の生活は変わった。
あの方は素晴らしかった、一眼見てわかったのだこの方こそ神なのだと。
あまりの神々しさに見惚れてしまった、周囲の人々もあの方に見惚れている様だった。
『俺に従ってくれますね?』
神が言った、そこまで大きな声は出ていなかったはずなのにしっかりと聞き取れた。
私達は神に付き従うことを許されたのだ!
あの素晴らしい日は目を瞑っても思い出せる…
「私は…貴方へ…全てを……」
「あー、そういうの要らないから。さっさと探してきて。」
あの人も救われた様です。
「他の魔法使いはどこに居んの?」
我が神は魔法使いをご所望らしい、直ぐにでも用意したいのだがサラリーマンだった私にはどこに居るかわからない、神の役に立てない自分に腹が立つ。
「現在我が神の素晴らしさに気づいていない愚か者の魔法使いは残り8人になりました。」
「で?俺はどこに居るのかって聞いたんだけど?」
何をやっているんだ、神がお怒りになられてしまった。
「申し訳ありません!居場所がわかっているのは3名残り5名の居場所は不明です!」
「ふーん、早く見つけて。その3人の中に白仁とか俺のクラスメイト達は居るのか?」
「おりません……」
「あっそ。もう片方は?」
「それも…不明です……」
あぁ、私達は無能だ。
私達を変えてくださった神を失望させてしまった…
「まだ……まだ見つからないのか!早く見つけ出せ!俺の前に連れてこい!」
「「「「はっ!」」」」
早く見つけてなければ、我が神の為に…
〜エルフ〜
「ウマウマ…」
やばいご飯美味しすぎる。
お昼ご飯はナポリタンとパンでした♪
「なんでカメラ忘れちゃったんでしょうか…」
「避難するって言われたの急だったからね、しょうがないよ。」
このヨモギパンうま!
信じられないぐらい美味しく感じるからエルフボディの好みなんだろうな。
「今日は此処で過ごすって聞きましたけど、いつまでなんでしょうね?」
「友美さんに聞いてみます?今は部屋で仕事してるみたいですけど…」
「うーん、忙しいだろうし辞めとこっか。」
エルフボディどうしてヨモギパン持ってソワソワしてるんだ、私食べたいんだけど…
「…!」
あー、最後のヨモギパンだから食べて良いか迷ってるのか。
「琴音、琴音…食べて良い…?」
「んー?良いよー、リースちゃんヨモギ好きなんだねぇー。」
「朱音…食べて良い?」
「良いですよ。」
ママさんこっち見てる。
「宜しければ追加で焼きましょうか?」
「おねがい…!」
「かしこまりました。」
あっ、ママさんが少しだけ残念そうな顔してるよ、レアな表情だ。
「ウマウマ…」
ーーーーー
お昼ご飯はとても美味しかったです。
このホテルサービス充実してるし不満とか一切無いんだけど暇すぎる…
琴音さんと朱音さんは勉強、ママさんはマッサージで居ないし、パパさんは…そういえば何処に居るんだろ随分前から姿を見てない気がする。
「ふかふか…」
ベットの上でゴロゴロしながら時間潰してる。
「探そ…」
パパさん何処に居るかわからないけど探そう、久しぶりに作ってるゲームの話聞きに行こっと。
「うーん…」
このホテル広いからパパさんが居そうな所スタッフさんに聞いてみようかな。
「あっ…」
ふらふら歩いてたらダーツとビリヤード台を発見!少しだけ、本当に少しだけやってみたい。
この身体なら伝説の
「よし…」
後ろからスタッフさんの視線感じるけど怪我とかしない様に見てくれてるんだろう。
「……」スー
呼吸を整えて……
「えい…」
〜スタッフ〜
俺は日本でトップレベルの高級ホテルに勤めている、担当は娯楽系統だ。
今日は何処の富豪かわからないがこのホテルを貸し切りにした方がいるらしい、前から予約を入れていた人達は相手の名前を見てキャンセルしたそうだ。
(うわ、とんでもねぇ美少女。)
貸し切りになってるからかこの娯楽フロアに人は1人もおらず暇していた、そんな時その少女は急に現れた。
たまに居るのだ、大人が楽しそうにやっているビリヤードやダーツをやりたがる子が親にバレないように隠れて来る、来た少女もその類いだろうと思っていた。
少女の年齢は中学生くらいだろうし怪我しない様に注意してあげれば少しくらい遊んでも大丈夫だろう。
(待てよ、怪我しちゃったら俺クビになるんじゃね?)
貸し切りにできる程の超VIPの娘か孫に怪我させたなんて知れたら…ヤバい!直ぐに止めなくては!
そんな俺の心配は杞憂に終わる。
「俺は…夢を、みてるのか…?」
その少女は
できる人が全然居ない訳ではないが大人でもかなり難しい。
「できる……」
(初めてなのか…いやありえない。)
少女の言った事から初めてやったのかとも思ったが持ち方が初心者ではない、落ち着け…上手いプレイをみて俺は思ったより動揺している様だ。
「やっと、本番……」
少女の雰囲気が変わったのがわかった。
バス!
「よし…」
(
俺はこれから伝説の目撃者になるのかもしれない。
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