おまけ 捕まったら…終わり カマー

「あのオカマさんは何処へ行った?!」


「祝福を授けなければ、我らが神の素晴らしさを…」


「その通り早く見つけなくては。隠れながら此処まで入る事ができたのだ、神を一眼みたいだけの熱心な信者に違いない!」


この施設イカれてるわ!

様子がおかしかった魅了君が急に勢力を拡大させ始めたから何をしようとしてるのか調べようと思って侵入したのに。

魅了君のいる部屋に近づいた瞬間全ての魔法解除されちゃってバレちゃったの、無理矢理解除されたから魔法暫く使えないのよね…


『侵入者です、できるだけ怪我をさせない様に捕まえてください。』


「侵入者か、よく入れましたな。」


「それが神をみたい熱心な信者らしいわよ。」


「はっは、それは素晴らしいですね。」


(…………)


ふざけんじゃないわよ!

あー、こんな事になるなら隠れ家でゴーレム作ってれば良かったわ。


ーーーーー


(もう行ったかしら…)


ふぅ、やっとトイレの掃除用具入れから出れるわね。

此処は8階だったはず上から下に探して行ったからどうにかして誤魔化す必要があるわね、ただ私の格好も伝わってるだろうし難しいわ。


「すいません。」


「!」


抜かった!

もうバレてしまった、しかも相手が入り口を塞いでる状況は最悪ね。

顔は良いし善人である事は間違いないけれど消すしかないかしら…

あら、この男は魅了されていないわ、精神汚染耐性のある道具付けてるのかしら。


「少しお待ちください、私は守護者派から派遣された者で貴方の脱出のサポートをしろと言われております。」


……これ勘違いされてない?


「何処の所属かは存じ上げませんが共に日本を守る同士です。」


違うのだけどまぁ良いわ、此処から脱出できるなら利用してやりましょう。


「ではこのローブを纏ってください、出口まで案内します。」


「ありがとう、感謝するわ。」


そういえば守護者派って名乗ってたわよね?こいつらは守護者の居場所知ってるのかしら。


「1つ聞いてもいいかしら?」


「はい、なんでしょう?」


「貴方達は守護者の居場所を知ってるの?」


「いいえ、私達は知りませんね。自分からも聞きたいんですが、貴方の所属は元英雄派ですか?」


この男…


「何故そう思ったのかしら。」


「元英雄派の人達は守護者派が連絡する手段を持っていると思っていました。守護者派に属していれば連絡取れないことは知れ渡ってますので。」


私は元英雄派とやらでは無いけど相手から見たらそう思うのも仕方ないわね。


「えぇそうよ、私の上司は何とか逃げる事が出来て他の権力者に注意喚起しようとしたのだけど遅かったのよ。」


「なるほど…」


何か考えてるわね。

心読む魔法使っても良いのだけどバレたら敵対行動と取られる可能性がある、最低でも脱出するまでは合わせた方が良さそうね。


「居たぞー!」


「逃げましょう!」


うーん、逃げましょうって言っても今の大声で私達を捕まえようと集まってきてるわ。

貴方戦犯ね。


「自分が時間を稼ぎます、何とか守護者派と合流してください!」


「!」


「早く行ってください!自分の代わりはいますが貴方の代わりはいません、情報では逃げた勢力があるのは知っていましたがどれだけ探しても見つかりませんでした、初めて見つけたのが貴方です、どうにか合流して協力体制を引いてください!」


「…わかったわ!」


ありがとう、殆ど勘違いで味方してくれてた貴方の犠牲は無駄にはしないわ!

さぁ走るのよカマー、隠れ家まで!


ーーーーー


世界に異常が出てないかの確認をしていた3神、その中でロリ女神と呼ばれている存在がなんとも言えない顔をしていた。


「えぇ……」


「どうしたロリ女神、異常でも見つけたのか?」


「いや、映画のワンシーンっぽいの見てた。」


「サボりか?まぁ面白かったんなら儂も見てみたかったのぉ。感動系か?かっこいい系か?」


「分類的には…感動だろうね。」


神である女神も映画っぽいワンシーンは嫌いでは無い、ただ1つだけどちらかがヒロインの可愛い女の子だったらこんな気持ちにならなかっただろう。


(友情、なのかな……)


女神は画面を動かし他の場所で異変が起きてないか確認を始めた。


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