第54話 あの詐欺師め! 次の襲撃ねぇん

〜カマー〜


「クソが!あの詐欺師が!全然効かねぇじゃねぇか!」


怖いわね〜。

私の道具のせいにしてるんじゃないわよ、アンタの魅了魔法の練度が低すぎるんじゃないの?


でも不思議よね、確かにあの娘には効いてなかったけど私の道具で魅了魔法はかなり強力になっていたわ。

やっぱり先にあの娘の確保を優先しようかしら、今のところ魅了魔法と隠密魔法が効かない事がわかっているけれどもしかしたら攻撃系の魔法も無効するのかもしれない、その条件があの娘の周辺かあの娘自信を対象にした魔法なのかはわからないけれど解明できれば私たちの技術が大幅に進歩するわ。


可愛いから痛い事はしないわ、ただ色んな服を着てもらうけどね。


「あ?誰だよオメー。」


「?」


誰も居ない空間に急に叫び出したのだけど怖ぁ、ストレスで幻覚見えてるのかしら。


「代償?……それで……なるほど、そりゃ良いな!」


コイツ大丈夫?


「騙す気じゃねぇだろうな?……あいつが人間じゃない?……へーいい事聞いたぜ。」


…もしかして私達と守護者の2つ以外にもこの世界に第三陣営がいる?もし目の前の男以外には見えないように魔法を使ってるのだとしたら魔法の技量は私より上。

ただ私が近くにいる事がバレてたら話さないと思うし隠密に特化してるのかしら。


「よし!早速魅了かけに…なんでだよ……面白そうな事を考えるなお前!……あぁ、1人だけいるぜ。」


早めに援軍を送ってもらう必要があるわね。


『守護者ハッケン!』


私の監視ゴーレムアラーム!

守護者を見つけたのね!


「姿を見せない奴より余程信用できる!……このアクセか?…」


こっちも気になるけど守護者を見るのが優先ね、念の為監視ゴーレムは置いていきましょ。


(我が人形 効果を発動せよ)


さてと、守護者ちゃんと話すチャンス無駄にしないようにしないとね。


ーーーーー


何よこの結界!

転移は弾かれ歩いて入ろうとしたら魔法解けて警備員に見つかって追い出されるし……


「笑えるわ…」


自信満々でこの世界に来たのに何も得られてない、前回の攻撃でいつでも行き来できるようにする予定だったのに失敗したし…


『カマー定期連絡だ。』


「りょうかーい…」


『体調を崩したか?』


あら、悟られるなんて思ったよりも弱ってるのかもしれないわね。


「別に〜、こっちは特に変化無しよ。」


『そうか。増援の派遣日が決まった、2日後になる。』


「2日後ね、戦力は?」


『今回の目的はいつでも行き来可能なゲートの設置ではない、あくまで援軍を送るため戦力は前回より少し少ないぐらいだ。』


「私がやる事はあるかしら?」


『特には無い。暇なら協力な錬金生物作って敵戦力を減らすぐらいだな、直接戦闘は許可しないが。』


とびっきりのゴーレム3体くらい作ろうかしら守護者の戦闘力測っておきたいし。

英雄は…どうでもいいわね。


『連絡は以上だ。あ、待った、もう一つ姫様が無事に帰ってこいと言っていたぞ。』


「私の心配してくれるなんて…!了解したわ。」


さてと山に作った拠点に戻ってゴーレム作り始めますか!


「やるわよ〜!」



〜エルフ〜


「きゃー!可愛い!」


「はぁ…はぁ…」


「気持ちはわかりますが通報はダメです、お母さん。」


目が覚めたら猫耳カチューシャつけられてました。

チャラ男神と一緒に守護者活動してた筈なんだけど、まぁさっきから何回か呼んでも反応ないし無事終わったんでしょう!


「姉さん、猫耳カチューシャ買ったんですか?」


「違うよー、今日のお昼に届いたんだよー。」


にゃん。


「届いた、誰からです?」


「わかんない!私宛だったけど相手の名前書いてなかったし…でも手紙は入ってたよ。」


「えっと、『上手く使ってほしいのじゃ』怪しさ満点じゃないですか。」


これの送り主もしかして神様じゃない?

オセロの罰ゲームで女神様は猫耳メイドになる事になったけど、神様は私にも猫耳メイドになって欲しかったから送ってきたのもありえる。

今は猫耳しかないけど…


「リース様…素晴らしいです……」


「友美さんは姉さん以上に危険ですね。相談すれば護衛変えてもらえるかな…」


「それは無理ですよ朱音様、魔法使い達の護衛の管理は私がしているので!」


職権濫用だぁ…


「リースにゃん。」


「にゃん……」


「かわいいー!」


「ふふふ…にゃん。」


エルフボディも琴音さんも楽しそうでよかったです。

でも恥ずかしい…


「姉さん…」


「どうしたの?」


「食べたいです。」


「お腹すいた?」


朱音さん、食べたいってお腹空いたって事…だよね?


「リースちゃ…リースにゃん、私の方を向きながら膝の上に乗ってくれませんか?」


「にゃん…」


顔が…ちかい!


「「…………」」


朱音さん素敵だなぁ。


「……にゃん。」


「グッ」ツー


「!」


鼻血出てるよ!

そんなにエルフボディのにゃんが威力強かったの?!


「大丈夫、です…リースにゃん…サイ、コー……」


「朱音ちゃーーん!」


この空間カオスだなぁ。

朱音さんは気絶、琴音さんは看病、友美さんは写真見てニヤニヤしてる。


「リース、アンタも大変だね。」


「にゃん……」


「キャベツ切ってくれるかい?」


「にゃん……」


エルフボディ、ママさんのお手伝いだ!

頑張るぞー!

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