第47話 久しぶりじゃな! うん…

〜エルフ〜


「おぉ〜、来てくれたかぁ僕の唯一の癒し〜。」


女神様が机に突っ伏してる、神様とチャラ男神も久しぶりに顔見た気がする。


「リースたん久しぶりじゃな!」


「うん、おひさ…」


チャラ男神が食べてるお菓子めっちゃ気になる、何だそのクッキーとグミ合体させたみたいな奴。


「元気そうだな、良かった良かった。」


「チャラ男も…」


「俺はいつでも元気いっぱいだぜ。」


「…………」


うん、元気なのはわかるし久しぶりに喋りたいんだけどお菓子が気になりすぎるのよ…

一個くれないかな。


「あぁ、そうじゃ。これから暫くは襲撃起きないから学校生活楽しむと良いぞ。」


「解決、した…?」


「あー違う違う、爺さんの世界にそこそこの奴が侵入して来てな、侵略のやり方を変えて来たんだ。」


本当の意味での解決では無いと思ってたけど状況は悪化してない?

だって定期的に攻めてくるだけだった奴が暗躍的な事し始めたんだよね、やばそう…


「どんな、やり方…?」


「わからんかった!」


え、神様だったら自分の世界の事だしわかると思ってたんだけど…


「おう…少し冷たい雰囲気の素晴らしいジト目、ご馳走様です。」


「バカ言ってないで説明してやれ。」


「わかったわい、少し長くなるがのーーーー」


神様が言うには、『神は他の神が管理してる世界や存在には干渉してはならない』ってルールがあって、侵入して来た存在は他の神の加護持ってたから詳しく監視したりするとペナルティを自動で受けるらしい。

チャラ男神とか女神様がエルフボディに手出すのは神様が許してるから大丈夫みたい、詳しくは教えてくれなかったけど神様のルールには抜け道が結構あるって言ってた。


「と言う事なんじゃよ。」


「ふーん……」


エルフボディはつまらなそうです、例えるなら校長先生の話を聞く学生ぐらいつまらなそう。


「まぁなんとなく何処ら辺にいる〜、とかはわかるんじゃけどな。世界同士の道狭くなってたし魔法で予言しても大規模な襲撃なさそうじゃから暫くは暇な時間じゃな。」


「そうだなー。相手がどう動くかわからないし、この間にリースを守護者として動かして魅了野郎の排除でもする?」


「「やるか。」」


食い気味!

みんな魅了野郎嫌いすぎじゃない?


「リースが通うことになった高校に魅了魔法使う不審者がいるなんて危ないだろう?僕びっくりしたんだからな。」


「いやぁ、すまんかった。儂らが楽しく戦ってる間じゃっだから何処に通うとかは協力者に任せておったんじゃよ、悪意は無かったし怒りはしなかったが少しだけ注意したから許しとくれ。」


協力者ってこの前お世話になった権力持ってる人だよね?神様に注意されたら落ち込んじゃうと思うんだけど…


「どうやるかだけどな、ぶっちゃけリースが教室に入れば魅了魔法打ち消されるから勝手に自滅するんじゃないか?」


「それ僕も思った、リース転校して来たらあいつめっちゃ影薄くなったもんな。」


「他のクラス数人には囲まれてたけどな。」


「ねぇ……」


どうしたんだエルフボディ、自分から話しかけるなんて珍しいじゃん。


「どうしたんじゃリースたん。」


神様はスルーで女神様の元へ。


「オセロ…」


「お!リベンジだね、やろうか!おら机開けろお前ら。」


「負けない…」


勝てなくなったの悔しかったのか…


「なぁチャラ男リースたんの事どう思う?」


「過度な干渉しすぎで嫌われたんじゃね?」


違うよ〜、神様の優先度がオセロに負けただけだよ。


「そっちじゃねぇわ、魂のことだわ。」


「信じられねぇが、ワンチャンあると思う。」


「何でじゃと思う?」


「知らん、俺の専門外だから他の神に相談した方がいいかも知れないな。」


「儂やらかしたのかなぁ。」


「故意じゃなきゃ大丈夫だろ、現に何も取られてないしな。」


なんか深刻そうな話してないか?

神様の事だからなんとかするとは思うしそこまで心配はしてないけど…


「今回も罰ゲーム考えるかい?」


「うーん……」


「儂が考える!!」


さっきまでのマジな顔した神様は何処に行った!

欲望まみれじゃねぇか。


「真面目に考えてくれるなら良いぞ。」


「任せるんじゃ。この儂じゃぞ?2人とも絶妙に嫌な罰ゲームぐらいすぐに思いつくわい。」


「おー、爺さんその調子だ!」


「早く言えよ〜。」


「では発表するぞ!」


何処からかドラムロール聞こえてきた、エルフボディがワクワクしてる。


「負けた方は次リースたんが此処に来た時から1日メイド服を着て過ごしてもらうぞ!」


「うおぉぉぉぉぉ!」


「うわぁ…」


女神様嫌そうな顔してる。


「本当に、本当に少しだけ断りずらい罰ゲーム考えたな、リースはそれで良いのか?」


「負けない…」


エルフボディそれはフラグだ、下がれ。


「フッフッフ、僕が強くなった事を忘れたのかい?そうだよ、罰ゲームなんだから負けなければ良いんだ!」


「む……」


あれ、なんか勝てる気がしてきたな。


「残念だけどリース、君にはメイドさんになってもらうよ。」


「ねこみみ、も…」


「ん?自ら罰ゲームを増やすのか。いいね!それも追加だー!」


なんでだろう、勝つ未来しか見えない…


「チャラ男、これはあれだよな。」


「間違いねぇ。高性能なカメラ用意しとくか。」

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