第45話 カラオケ?いいえ、ライブ会場
〜
クラスメイトが話しかけてくれてるおかげなのかリースちゃんとても楽しそう。
何人かに連絡先交換しようって言われてましたがリースちゃんスマホ持ってないんですよね、友美さんに相談した方がいいかな?
「今日の放課後リースちゃんの歓迎会でカラオケ行かない?」
「それいいかも!リースちゃんどう?」
「ん〜……」
友美さんに聞かないと多分ダメですよね。
「皆さんすいません、リースちゃん行けるか護衛の人に聞かないとわからないです。」
「あー、そっかぁ。」
「後で聞いてみるので許可でたら行きますね。」
「オッケー!みんなもいいよねー?」
リースちゃんから少し悲しそうな雰囲気を感じました、友美さん全力で説得しよう。
「では聞いて来ますね。」
「はーい、ダメだったらラインしてー。」
「わかりました。」
ーーーーー
「〜〜と言う事で今日の帰りにカラオケに寄りたいんですが。」
友美さんの眉間に皺が寄ってる、断られそうだな…
「すいません、難しいですね…」
やっぱりかぁ!
残念ですがリースちゃんには諦めてもらうしかないかなぁ…
「うっ……」
「ん?」
友美さんがダメージ受けてる。
私じゃないな、リースちゃん見てるのか?
「ちょっと…頑張ってみます……」
「ありがと…朱音、行こう。」
「わかりました、行きましょうか。」
上目遣い可愛いなぁ。
「あの仕草はやばい…なんでも叶えたくなってしまいます。あぁ今日の夜一緒に寝てくれないかなぁ、頑張ればワンチャン…?」
私の後ろでリースちゃんどんな仕草してたんだ、友美さんが少しおかしくなっちゃうくらいのヤバさか…
「リースちゃんどんなお願いしたんですか?」
「行きたかった、だもん……」
可愛いけど今回は言わないとですね、甘やかすだけが全てじゃないと思うんです。
「友美さんは私達の安全を考えてくれてたんですよ?あんまり困らせちゃダメです。」
「…………」
これが原因で嫌われたら泣きながら謝り続けよ、土下座も付けて。
「わかった……」
「いい子ですね、今日は楽しみましょうか。」
嫌われてない良かったぁ!
〜エルフ〜
「イェーーーイ!」
「歌いまーす」
「激しい曲?」
「激しい曲だぞー!」
おぉ、カラオケ朱音さんと私を抜いたら4人ぐらいしか来ないと思ってたんだけど、クラスメイト殆ど全員が来てるんじゃないかな。
私は余り騒がしいの好まないから大人数の集まり参加した記憶あまり無い。
「その、リースさん…」
「なぁに…?」
全員の名前とか性格を覚えてる訳じゃないけど1人で静かに本読むタイプの人まで来てるのは驚いた、しかも話しかけて来るとは…
「そのぉ、聞きたいことが…えっと…」
「……?」
緊張してるのかな?
「リースちゃーん、次歌ってー!」
「………」
待てよ、私歌えるのか?
エルフボディが歌ってるのはよく知ってるけど、朱音さんに怒られたぁ〜って感情溢れ出したのを最後に私が身体動かしてるし…
「なんて曲歌うのかな?」
「リースちゃん日本育ちって言ってたから意外とみんな知ってる歌かもよ。」
「俺の好きなアイドルの歌だったら嬉しいな。」
「アニメソングだったりするかもだな。」
期待されてる!!
怖いよぉ…
エルフボディさんお願いします!
立ち直って歌って!
「リースちゃん大丈夫ですか?」
「あかにぇ…」
朱音さんエルフボディが立ち直りそうな一言お願いします!
「1曲だけ頑張ってみましょ?」
「任せて……」
一瞬で主導権奪われたんだが、エルフボディはチョロいな…
やる気で満ちてる、いつもは軽く口ずさむか鼻歌ぐらいだったから私自信ちゃんと聞くの初めてで楽しみ。
「あれ?曲流さないの?」
「問題、ない…」
ーーーーー
「〜〜〜〜♪」
歌い始めて4曲目ぐらい
「〜〜〜〜♪」
クラスメイト達は1曲聴き終わった時には半分ダウン、もう半分がアンコールしてエルフボディがそれに乗ってを繰り返している。
今意識保ててるのは朱音さんと飲み物持って来てくれたスタッフさん、途中からずっといるけど仕事大丈夫かな?
「〜〜〜〜♪ ふぅ」
「リースちゃん上手ですね!」
「ありがと…」
朱音さんに褒められた上機嫌、ほかのみんなはボーっとしちゃってる。
「そろそろ友美さんに言われた時間ですし帰りますか、みんな感動で動けなそうなんで書き置きして…」
「たのしかった…」
「それはよかったです。」
朱音さんに手を引かれながらカラオケを出たけどみんな放置で大丈夫なのかな?
「クラスメイトたちは大丈夫ですよ。」
「そっか…」
「あそこで友美さんと合流する予定なのですが、居ましたね。」
友美さんイヤホンしてるの初めてみるかも。
「お帰りなさいリース様、カラオケ楽しかったですか?」
「うん……」
「それは良かったです。朱音様も楽しめたようで。」
「とても充実した時間でした!最後の方はリースちゃんのライブ会場みたいになってましたが歌がとても上手なので盛り上がってました。」
あれは盛り上がってると言うのだろうか、みんな虚空を見つめてたけど……
「私も機会があれば生で聞いてみたいですね。」
ん?
「今度は友美さんも一緒に3人で行きましょうか。」
「そうですね、では帰りましょうか」
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